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国内製薬 新薬パイプラインのステージアップ・開発中止まとめ―25年3月期4Q/25年12月期1Q【随時更新】

更新日

AnswersNews編集部

国内製薬各社の2025年3月期第4四半期、25年12月期第1四半期の決算発表から、主な新薬開発パイプラインの動きをピックアップ。随時更新(公開:4月25日、最終更新:5月13日)

 

 

塩野義製薬(25年3月期4Q、5月12日発表)

承認

【日本】エンデバーライド|ADHDの治療補助

米アキリから導入した小児期の注意欠如多動症(ADHD)治療用アプリ。2月に日本で承認を取得。

 

申請

【日本】ゾコーバ(一般名・エンシトレルビル フマル酸)|新型コロナウイルス感染症の曝露後予防(適応拡大)

自社創製の3CLプロテアーゼ阻害薬。3月に予防適応を日本で申請。

 

P3開始

S-268024|新型コロナの予防

JN.1対応の新型コロナワクチン。

 

S-892216|新型コロナの曝露前予防

3CLプロテアーゼ阻害薬の持続性注射剤。

 

SDS-881|認知機能の検査

FRONTEOと共同開発する会話型の認知機能検査用AIプログラム医療機器。

 

持田製薬(25年3月期4Q、5月12日発表)

申請

【日本】RGB-19(一般名・トシリズマブ)|関節リウマチ

抗IL-6受容体抗体トシリズマブのバイオシミラー。3月に申請。ハンガリーのゲデオン・リヒターからの導入品。販売はあゆみ製薬が行う。

 

あすか製薬HD(25年3月期4Q、5月12日発表)

P1/2開始

【日本】LPRI-CF113(一般名・ドロスピレノン)|月経困難症

スペインのInsud Pharmaから導入した連続投与型プロゲスチン製剤。

 

武田薬品工業(25年3月期4Q、5月8日発表)

承認

【日本】リブマーリ(一般名・マラリキシバット塩化物)|アラジール症候群、進行性家族性肝内胆汁うっ滞症

回腸胆汁酸トランスポーター阻害薬。「アラジール症候群・進行性家族性肝内胆汁うっ滞症における胆汁うっ滞に伴うそう痒」の治療薬として3月に日本で承認。武田薬品は2021年に米ミラム・ファーマシューティカルズから日本での開発・販売権を取得した。

 

申請

【日本】献血グロベニン-I(ポリエチレングリコール処理人免疫グロブリン)|剤形追加

液状製剤を2月に日本で申請。従来は凍結乾燥粉末製剤で、溶解作業が必要だった。液状にすることで投与が簡便になるほか、有効成分の濃度も5%から10%に上げており、投与液量が減ることで投与時間も短くなる。

 

【中国】アジンマ(アパダムターゼ アルファ/シナキサダムターゼ アルファ)|先天性血栓性血小板減少性紫斑病

ADAMTS13酵素補充療法。3月に中国で申請。日本、米国、欧州では承認済み。

 

P3開始

【グローバル】TAK-279(zasocitinib)|乾癬性関節炎

米ニンバス・セラピューティクスから買収したTYK2阻害薬。乾癬に続き、乾癬性関節炎を対象としたグローバルP3試験がスタート。

 

【グローバル】TAK-079(mezagitamab)|免疫性血小板減少症

抗CD38抗体。免疫性血小板減少症でグローバルP3試験を開始。

 

開発中止

TAK-186|EGFR発現固形がん(P2)

T細胞誘導抗体。P1/2試験で得られたデータに基づき開発を中止。

 

TAK-062|セリアック病(P2)

グルテン分解酵素。臨床試験で主要評価項目を達成できなかった。

 

TAK-676(dazostinag)|固形がん(P2)

STINGアゴニスト。P1/2試験のデーをもとに開発を中止。

 

TAK-280|B7-H3発現固形がん(P1)

T細胞誘導抗体。P1/2用量漸増試験から得られたデータに基づき開発を中止。

 

小野薬品工業(25年3月期4Q、5月8日発表)

承認

【米国】ROMVIMZA(一般名・vimseltinib)|腱滑膜巨細胞腫

2024年の米デサイフェラ買収で獲得したCSF-1受容体阻害薬。米国で2月に承認を取得。欧州でも申請中。

 

開発中止

【日本】ONO-7475(tamnorzatinib)|膵がん(P1)

自社創製のAxl/Mer阻害薬。膵がんの1次治療を対象にオプジーボとの併用療法のP1試験を行っていたが、期待した有効性が認められなかったため開発を中止。EGFR遺伝子変異陽性非小細胞肺がんの1次治療を対象に行っているオシメルチニブとの併用療法の開発(P1)は継続。

 

【日本】ONO-7914|固形がん(P1)

自社創製のSTINGアゴニスト。固形がんを対象にオプジーボとの併用療法のP1試験を行っていたが、戦略上の理由で開発を中止。

 

【日米】ONO-7018|非ホジキンリンパ腫、 慢性リンパ性白血病(P1)

Chordia Therapeuticsから導入したMALT1阻害薬。米国と日本でP1試験を行っていたが、戦略上の理由で開発を中止。

 

日本新薬(25年3月期4Q、5月8日発表)

申請

【日本】NS-401(一般名・タグラクソフスプ)|芽球性形質細胞様樹状細胞腫瘍

イタリアのメナリーニ・グループから導入したIL-3とジフテリアトキシンの融合タンパク質。芽球性形質細胞様樹状細胞腫瘍細胞に過剰発現しているCD123に結合してタンパク質合成を阻害し、アポトーシスを誘導する。3月に日本で申請。

 

【米国】RGX-121(clemidsogene lanparvovec)|ムコ多糖症II型

米リジェネクスバイオから米国販売権と日本を含むアジアの開発販売権を取得した遺伝子治療薬。リジェネクスバイオが3月に米国で段階的申請を完了。

 

キッセイ薬品工業(25年3月期4Q、5月7日発表)

申請

【日本】KLH-2109(一般名・リンザゴリクス)|子宮筋腫

自社創製のGnRHアンタゴニスト。2月に子宮筋腫の適応で申請。

 

P3開始

【日本】KLH-2109(リンザゴリクス)|子宮内膜症(適応拡大)

適応拡大に向けたP3試験を開始。

 

【日本】KPS-0373(ロバチレリン)|脊髄小脳変性症

塩野義製薬から導入した甲状腺刺激ホルモン放出ホルモン誘導体。これまで行った2つのP3試験結果をもとに2021年12月に申請したが、PMDA(医薬品医療機器総合機構)との協議で両試験のデータでは承認が困難との見解が示され、23年7月に申請を取り下げた。キッセイは追加の臨床試験の実施可能性を検討し、PMDAとの協議で試験計画が受け入れられたことから、追加のP3試験を開始した。

 

協和キリン(25年12月期1Q、5月1日発表)

申請

【米国】ziftomenib|急性骨髄性白血病

米クラ・オンコロジーと開発・商業化でグローバル提携する経口メニン阻害薬。NPM1変異を有する再発・難治性の成人急性骨髄性白血病を対象に、クラが3月に米国で申請。

 

大塚HD(25年12月期1Q、4月30日発表)

申請

【米国】VIS649(一般名・シベプレンリマブ)|IgA腎症

大塚製薬が2018年の米ビステラ買収で獲得した抗APRIL抗体。3月に米国で申請。将来の主力品候補で、ピーク時にグローバルで1000億円超の売り上げを見込む。

 

P3開始

【日米】SEP-363856(ウロタロント)|統合失調症

大塚製薬が住友ファーマから導入したTAAR1・5-HT1Aアゴニスト。2023年に最初のP3試験に失敗したが、新たなP3試験を開始。

 

【米国】ASTX030(azacitidine/cedazuridine)|骨髄異形成症候群、慢性骨髄単球性白血病、急性骨髄性白血病

DNAメチル化酵素阻害薬。米国で3つの血液がんを対象にP3試験を開始。

 

【日本】AB680(quemliclustat)|膵管腺がん

大鵬薬品工業が米アーカス・バイオサイエンシズから日本とアジアの権利を取得した低分子のCD73阻害薬。アブラキサン(パクリタキセル)との併用で膵管腺がんを対象としたP3試験を日本で開始。

 

アステラス製薬(25年3月期4Q、4月25日発表)

申請

【日本】IZERVAY(一般名・avacincaptad pegol)|地図状萎縮を伴う加齢黄斑変性

2023年に買収した米アイベリック・バイオが開発した補体因子C5阻害薬。日本で2月に条件付き承認制度に基づき申請。

 

第一三共(25年3月期4Q、4月25日発表)

承認

【欧州】エンハーツ(一般名・トラスツズマブ デルクステカン)|HER2低発現・超低発現乳がん(適応拡大)

抗HER2抗体薬物複合体(ADC)。化学療法未治療のホルモン受容体陽性かつHER2低発現・超低発現乳がんへの適応拡大が3月に欧州で承認。米国では1月に承認され、日本では24年10月に申請を行っている。

 

【欧州】ダトロウェイ(ダトポタマブ デルクステカン)|HR陽性・HER2陰性乳がん

抗TROP2ADC。米国と日本に続いて4月に欧州で承認。

 

申請

【中国】エンハーツ|HER2低発現・超低発現乳がん(適応拡大)

4月に中国で申請受理。

 

【日本】エンハーツ|HER2発現固形がん(適応拡大)

がん種横断の適応を4月に日本で申請。米国では24年4月に承認済み。

 

【中国】ヴァンフリタ(キザルチニブ)|FLT3-ITD陽性急性骨髄性白血病

FLT-3阻害薬。1次治療を対象とした申請が1月に中国で受理。日米欧では承認済み。

 

P3開始

【日米欧亜】エンハーツ|HER2陰性胃がん・胃食道接合部腺がん1次治療(適応拡大)

3次治療では日米欧で承認済み。2次治療に続き、1次治療でも3月にP3試験を開始。

 

P1開始

【米欧亜】DS-2243|固形がん

抗HLA-A02/NY-ESO二重特異性T細胞エンゲージャー。固形がんを対象に臨床開発がスタート。

 

中外製薬(25年12月期1Q、4月24日発表)

承認

【日本】テセントリク(一般名・アテゾリズマブ)|胞巣状軟部肉腫(適応拡大)

抗PD-L1抗体。25年2月、切除不能な胞巣状軟部肉腫への適応拡大が日本で承認を取得。胞巣状軟部肉腫の日本人の年間発症数は15~40人と推定され、AYA世代の発症が多い。

 

申請

【日本】セルセプト(ミコフェノール酸モフェチル)|難治性ネフローゼ症候群(適応拡大)

25年3月に公知申請。

 

P3開始

【日本】RG6631|潰瘍性大腸炎

ロシュから導入した抗TL1A抗体。25年4月に日本でP3試験を開始。

 

P2開始

【グローバル】エンスプリング(サトラリズマブ)|デュシェンヌ型筋ジストロフィー(適応拡大)

自社創製のpH依存的結合性ヒト化抗IL-6受容体抗体。25年4月にデュシェンヌ型筋ジストロフィーを対象とした臨床開発を開始。

 

P1開始

【グローバル】MINT91|固形がん

自社創製の経口低分子薬。25年4月にP1試験を開始。

 

【グローバル】RAY121|自己免疫疾患

自社創製の抗補体C1aリサイクリング抗体。25年3月、6つの自己免疫疾患を対象としたP1バスケット試験を開始。

 

開発中止

【日中】アバスチン(ベバシズマブ)|小細胞肺がん(P3)

テセントリクとの併用で小細胞肺がん1次治療への適応拡大に向けたP3試験を行っていたが、開発を中止。

 

AnswersNews編集部が製薬企業をレポート

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