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【ビジュアルで見る】国内製薬 決算ハイライト―2024年3月期|トピックス

更新日

AnswersNews編集部

国内主要製薬企業の2024年3月期決算のハイライトを、コンパクトなビジュアルとともにお届けします。随時更新(公開:4月26日、最終更新:5月10日)

 

武田薬品工業(5月9日発表)

【ビジュアルで見る国内製薬企業決算/武田薬品工業】24年3月期業績/売上収益/4兆2638億円/前期比5.9%増/営業利益/2141億円/56.4%減|主要製品の売上高/エンタイビオ/8009億円/前期比14%増/免疫グロブリン/6446億円/前期比23.4%増/ビバンセ/4232億円/7.9%減/海外売上高/3兆8123億円/8.4%増/研究開発費/7229億円/決算ハイライト/米国でビバンセに後発品が参入したことでニューロサイエンス領域が減収となったものの、好調なほか領域がカバー。一方無形資産償却費や減損損失の増加などが利益を圧迫した。日本の売上高や高血圧治療薬アジルバの影響で前期比11.8%減の4514億円だった。|25年3月期予想/売上収益/4兆3500億円/営業利益/2250億円

 

▽売上収益4兆2637億6200万円(前期比5.9%増)▽営業利益2140億7500万円(56.4%減)▽税引き前利益527億9100万円(85.9%減)▽当期利益1440億670万円(54.6%減)。

 

血漿分画製剤や消化器、オンコロジー事業が好調だった一方で、無形資産償却費や減損損失の増加などが利益を圧迫した。主力の潰瘍性大腸炎・クローン病治療薬「エンタイビオ」は14.0%増の8009億円を売り上げた。25年3月期は、売上収益4兆3500億円(2.0%増)、営業利益2250億円(5.1%増)を予想。ADHD治療薬「ビバンセ」への後発医薬品参入の影響が本格化するものの、エンタイビオをはじめとする成長製品・新製品の拡大でカバーする。

 

小野薬品工業(5月9日発表)

【ビジュアルで見る国内製薬企業決算/小野薬品工業】24年3月期業績/売上収益/5027億円/前期比12.4%増/営業利益/1599億円/12.7%減|主要製品の売上高/オプジーボ/1455億円/前期比2.2%減/フォシーガ/761億円/前期比34.7%増/オレンシア/258億円/4.3%増/海外売上高/1944億円/6.2%増/研究開発費/1122億円/決算ハイライト/フォシーガの成長やロイヤリティ収入の増加、アストラゼネカとの特許関連訴訟に関する和解金170億円を計上したことで過去最高の売り上げとなった。24年度はオプジーボの薬価引き下げや同薬に関連する米メルク社などからのロイヤリティ料率低下により減収減益を予想。|25年3月期予想/売上収益/4500億円/営業利益/1220億円

 

▽売上収益5026億7200万円(前期比12.4%増)▽営業利益1599億3500万円(12.7%増)▽税引き前利益1637億3400万円(14.1%増)▽当期利益1279億7700万円(13.5%増)。

 

抗がん剤「オプジーボ」(売上高1455億円、2.2%増)や糖尿病・慢性心不全・慢性腎臓病治療薬「フォシーガ」(761億円、34.7%増)などが伸び、増収増益となった。25年3月期は売上収益4500億円(10.5%減)、営業利益1220億円(23.7%減)を予想。オプジーボの薬価引き下げや、同薬に関連する米メルク社などからのロイヤリティ料率低下が響く。

 

参天製薬(5月9日発表)

【ビジュアルで見る国内製薬企業決算/参天】24年3月期業績/売上収益/3020億円/前期比8.2%増/営業利益/385億円|主要製品の売上高/アイリーア/727億円/前期比2.0%増/アレジオン/295億円/前期比12.1%増/ジクアス/259億円/23.2%増/海外売上高/1264億円/24.3%増/研究開発費/254億円/決算ハイライト/中国市場は前期比39%増収。前年の新型コロナウイルス感染症再拡大から市場が回復し、主力品が好調に推移した。アジア・EAMAも堅調。日本の医療用医薬品事業や薬価改定の影響で1.6%の減収。長期収載品の選定療養などが影響し、24年度も減収となる見通し。|25年3月期予想/売上収益/2970億円/営業利益/445億円

 

▽売上収益3019億6500万円(前期比8.2%増)▽営業利益385億4100万円(前期は30億9000万円の赤字)▽税引き前利益298億7400万円(57億9900万円の赤字)▽当期利益267億300万円(149億8300万円の赤字)。

 

中国とアジア、EMEAの医療用医薬品が好調だった。日本の医療用医薬品事業は1.6%の減収。25年3月期は売上収益2970億円(1.6%減)、コア営業利益550億円(12.4%減)を見込む。長期収載品の選定療養などが影響する見通し。

 

旭化成(5月9日発表)

【ビジュアルで見る国内製薬企業決算/旭化成】24年3月期業績/売上収益/2084億円/前期比4.1%増/営業利益/189億円/17.5%減|主要製品の売上高/テリボン/388億円/前期比2.6%減/EnvasusXR/220億円/前期比18.8%増/ケブザラ/112億円/20.7%増/海外売上高/1041億円/7.6%増/研究開発費/204億円/決算ハイライト/米ベロキシスのが好調だった一方、同社の販管費の増加や米CDMOバイオノバ買収の影響で利益は減少した。24年度は主力品や新製品の伸びで薬価改定の影響をカバーする考え|25年3月期予想/売上収益/2260億円/営業利益/207億円

 

医薬・医療事業の売上高2084億円(前期比4.1%増)、営業利益189億円(17.5%減)。関節リウマチ治療薬「ケブザラ」(売上高112億円、20.7%増)や米ベロキシスの免疫抑制剤「Envarsus XR」(220億円、18.8%増)などが好調。米CDMOバイオノバ買収の影響などで利益は減少した。主力の骨粗鬆症治療薬「テリボン」は2.6%減の388億円だった。25年3月期は売上高2260億円(8.5%増)、営業利益207億円(9.4%増)を見込む。

 

ツムラ(5月9日発表)

【ビジュアルで見る国内製薬企業決算/ツムラ】24年3月期業績/売上収益/1508億円/前期比7.7%増/営業利益/200億円/4.3%減|主要製品の売上高/大建中湯/99億円/前期比1.1%増/補中益気湯/80億円/前期比3%増/六君子湯/75億円/2.1%減/海外売上高/187億円/22.2%増/研究開発費/83億円/決算ハイライト/国内の医療用漢方製剤は5.9%増収。生薬阪大を中心とする中国事業も大きく拡大した。24年度は国内の薬価の引き下げなどが寄与する見通し|25年3月期予想/売上収益/1850億円/営業利益/395億円

 

▽売上高1508億4500万円(前期比7.7%増)▽営業利益200億1700万円(4.3%減)▽経常利益234億9300万円(0.2%増)▽当期純利益167億700万円(1.4%増)。

 

注力製品を中心に国内の医療用漢方製剤が5.9%の増収となったほか、生薬販売を中心とする中国事業も大きく拡大した。25年3月期は、売上高1850億円(22.6%増)、営業利益395億円(97.3%増)を予想。薬価の引き上げが寄与する。

 

ゼリア新薬工業(5月9日発表)

▽売上高757億2500万円(前期比10.7%増)▽営業利益96億2100万円(6.7%増)▽経常利益85億1300万円(12.3%増)▽純利益77億3100万円(24.8%増)。海外で潰瘍性大腸炎治療薬「アサコール」やクロストリジウム・ディフィシル感染症治療薬「ディフィクリア」などが伸びた。25年3月期は売上高830億円(9.6%増)、営業利益100億円(3.9%増)を予想している。

 

キッセイ薬品工業(5月7日発表)

▽売上高755億7900万円(前期比12.0%増)▽営業利益40億1700万円(前期は11億2900万円の赤字)▽経常利益61億4200万円(925.9%増)▽純利益111億6000万円(6.0%増)。

 

2023年に発売した慢性特発性血小板減少性紫斑病治療薬「タバリス」とそう痒症治療薬「コルスバ」が寄与したほか、過活動膀胱治療薬「ベオーバ」も伸びた。25年3月期は売上高830億円(9.8%増)、営業利益42億円(4.6%増)を予想。引き続き新製品を中心に売り上げが伸びる見通し。

 

アステラス製薬(4月25日発表)

【ビジュアルで見る国内製薬企業_アステラス製薬】24年3月期/売上収益/1兆6037億円/前期比5.6%増/営業利益/255億円/80.8%減|業績推移/21年売上収益/12962億円/23年度16037億円|主要製品の売上高/前立腺がん治療薬/イクスタンジ/7505億円/前期比13.5%増/免疫抑制剤/プログラフ/2031億円/2.2%増/過活動膀胱治療薬/ベタニス/1981億円/5%増|海外売上高/1兆3336億円/前期比6.2%増/売上比/83.2%/研究開発費/2942億円/6.5%増/売上比18.3%|決算ハイライト/アイベリック・バイオ買収の影響や遺伝子治療薬の減損損失などが利益を圧迫。買収で獲得した地図上委縮を伴う加齢黄斑性治療薬「IZERVAY」の売上高は121億円。昨年5月に米国で発売した更年期障害治療薬「VEOZAH」の売上高は73億円。24年度は283億円を予想する。|25年3月期予想/売上収益/1兆6500億円/前期比2.9%増/営業利益/480億円/88.1%増

 

▽売上収益1兆6036億7200万円(前期比5.6%増)▽営業利益255億1800万円(80.8%減)▽税引き前利益249億6900万円(81.1%減)▽当期利益170億4500万円(82.7%減)。

 

前立腺がん治療薬「イクスタンジ」(7505億円、13.5%増)や尿路上皮がん治療薬「パドセブ」(854億円、92.1増)などが好調だった一方、アイベリック・バイオ買収の影響や遺伝子治療薬の減損損失などが利益を圧迫した。大型化を期待して昨年5月に米国で発売した更年期障害治療薬「VEOZAH」の売上収益は73億円。アイベリック買収で獲得した地図状萎縮を伴う加齢黄斑変性治療薬「IZERVAY」(23年9月発売)は121億円を売り上げた。25年3月期は売上収益1兆6500億円(2.9%増)、営業利益480億円(88.1%増)を予想。VEOZAHの売上収益予想は283億円としている。

 

第一三共(2024年3月期、4月25日発表)

【ビジュアルで見る国内製薬企業決算_第一三共】24年3月期業績/売上収益/1兆6017億円/前期比25.3%増/営業利益/2116億円/75.5%増|業績推移/21年売上収益/10449億円/23年度/16017億円|主要製品の売上高/抗がん剤/エンハーツ/3959億円/前期比90.8%増/抗凝固薬/エドキサバン/2877億円/17.9%増/鉄欠乏症治療薬/ヴェノファー/609億円/18.7%増|海外売上高/1兆11億円/前期比34.3%増/売上比/62.5%/研究開発費/3643億円/8.2%増/売上比/22.7%|決算ハイライト/主力品が好調だったほか、ノバルティスから特許侵害訴訟の和解金を受けたことで大幅な増益。開発マイルストンなどを含むエンハーツ全体の収益は4492億円(73.9%増)。25年度は30.3%増の5854億円を見込む。|25年3月期予想/売上収益/1兆7500億円/前期比9.3%増/営業利益/2300億円/8.7%増

 

▽売上収益1兆6016億8800万円(前期比25.3%増)▽営業利益2115億8800万円(75.5%増)▽税引き前利益2372億3400万円(87.0%増)▽当期利益2010億1600万円(84.1%増)。

 

主力の抗がん剤「エンハーツ」や抗凝固薬「リクシアナ」などが好調。ノバルティスから特許侵害訴訟の和解金を受け取ったことで大幅な増益となった。共同販促収入や開発マイルストンを含むエンハーツからの収益は4492億円(73.9%増)。リクシアナの世界売上高は2877億円(17.9%増)に達した。25年3月期の業績予想は、売上収益1兆7500億円(9.3%増)、営業利益2300億円(8.7%増)。エンハーツからの収益は30.3%増の5854億円を見込む。

 

AnswersNews編集部が製薬企業をレポート

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