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ニュース解説

東証再編、主要製薬企業は32社中30社がプライムに移行…大正製薬HDなど2社スタンダード選択

更新日

前田雄樹

4月に行われる東京証券取引所の市場再編で、現在、東証1部に上場している主要製薬企業のほとんどは最上位の「プライム」に移行します。中堅企業向けの「スタンダード」を選択したのは、大正製薬ホールディングスとわかもと製薬の2社。東証マザーズに上場しているバイオベンチャーはすべて、新興企業向けの「グロース」に移行します。

 

 

日本ケミファが経過措置利用

東京証券取引所は4月4日、現在「1部」「2部」「ジャスダック」「マザーズ」の4つに分かれている株式市場を、「プライム」「スタンダード」「グロース」の3つに再編します。1月11日には、全上場企業3777社の新市場での移行先が公表されました。

 

東証1部に上場している主要製薬企業32社の移行先を見てみると、武田薬品工業やアステラス製薬、第一三共など30社がプライムを選択。医薬品卸では、メディパルホールディングス(HD)、アルフレッサHD、スズケン、東邦HD、バイタルケーエスケーHDの大手5社がそろってプライムに移行します。

 

【主要製薬企業の移行先市場】<東証1部(32社)><プライム(30社)><経過措置>武田薬品工業/武田薬品工業|大塚HD/大塚HD|アステラス製薬/アステラス製薬/第一三共/第一三共/中外製薬/中外製薬/エーザイ/エーザイ/協和キリン/協和キリン/小野薬品工業/小野薬品工業/塩野義製薬/塩野義製薬/大正製薬HD/参天製薬/参天製薬/日医工/日医工/サワイグループHD/サワイグループHD/東和薬品/東和薬品/ツムラ/ツムラ/プライム/日本新薬/久光製薬/久光製薬/持田製薬/持田製薬/キョーリン製薬HD/キョーリン製薬HD/科研製薬/科研製薬/キッセイ薬品工業/キッセイ薬品工業/ゼリア新薬工業/ゼリア新薬工業/あすか製薬HD/あすか製薬HD/扶桑薬品工業/扶桑薬品工業/鳥居薬品/鳥居薬品/富士製薬工業/富士製薬工業/日本ケミファ/●日本ケミファ/JCRファーマ/JCRファーマ/生化学工業/生化学工業/ペプチドリームペプチドリーム/わかもと製薬/【スタンダード(2社)】/大正製薬HD/わかもと製薬|※東証の発表資料をもとに作成

 

一方、大正製薬HDとわかもと製薬はスタンダードを選択。医薬品原薬の製造などを手掛ける有機合成薬品工業も、1部からスタンダードに移ります。

 

東証は市場再編にあたり、「当分の間」は新市場の基準に達していなくても上場できる経過措置を設けており、プライムに移行する主要製薬企業のうち日本ケミファが経過措置を利用。同社は▽流通株式数(2万単位以上の基準に対して1万8655単位)▽流通株式時価総額(100億円以上の基準に対して44.6億円)▽1日平均売買代金(2000万円以上の基準に対して1000万円)――の3項目でプライムの基準を満たしておらず、2027年3月期の適合を目指す計画書を東証に提出しました。日水製薬も流通株式時価総額が87.5億円で基準を下回っており、経過措置を使ってプライムに移行します。

 

東証マザーズやJASDAQグロースに上場しているバイオベンチャーは、すべてグロースに移行。このうち、抗がん剤の開発を手掛けるキャンバスは経過措置を利用して上場を維持します。

 

顔ぶれ変わらず

東証の市場再編は、各市場の特徴を明確にして国内外から投資を呼び込むのが狙い。従来の市場は新興市場が2つあるなど、投資家からわかりにくいと指摘されてきました。東証は今回、各市場のコンセプトを次のように打ち出し、役割分担と位置付けの整理を図っています。

 

▽プライム…多くの機関投資家の投資対象になりうる規模の時価総額(流動性)を持ち、より高いガバナンス水準を備え、投資者との建設的な対話を中心に据えて持続的な成長と中長期的な企業価値向上にコミットする企業向け

 

▽スタンダード…公開された市場における投資対象として一定の時価総額(流動性)を持ち、上場企業としての基本的なガバナンス水準を備えつつ、持続的な成長と中長期的な企業価値の向上にコミットする企業向け

 

▽グロース…高い成長可能性を実現するための事業計画およびその進捗の適時・適切な開示が行われ一定の市場評価が得られる一方、事業実績の観点から相対的にリスクが高い企業向け

 

【新市場区分の選択結果】<新市場区分>プライム1841/スタンダード/1477社/グロース459社/現市場区分/1部2185社/2部・JASDAQスタンダード/1132社/マザーズ・JASDAQグロース/460/JQはJASDAQ|※東証取引所の発表資料をもとに作成

 

東証の発表によると、現在1部に上場している企業(2185社)の84%にあたる1841社がプライムを選択。このうち296社が経過措置を利用していて、大正製薬HDのように1部からスタンダードを選択した企業は344社にとどまり、市場の顔ぶれはさほど変わりません。「看板の掛け替え」との批判もある中、成長と企業価値の向上を促すことができるか。新市場移行後も、企業は経営を磨き続ける必要があります。

 

AnswersNews編集部が製薬企業をレポート
武田薬品工業
大塚ホールディングス(大塚製薬/大鵬薬品工業)
アステラス製薬
第一三共
中外製薬
エーザイ
大日本住友製薬
協和キリン
小野薬品工業
塩野義製薬
参天製薬
キョーリン製薬ホールディングス(杏林製薬/キョーリンリメディオ)

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