医薬品入札で談合か 公取委、卸4社に立ち入り
メディパルホールディングス(HD)とアルフレッサHD、スズケン、東邦HDの医薬品卸4社は11月27日、独占禁止法の疑いで公正取引委員会の立ち入り検査を受けたと発表した。公取委が検査に入ったのは、▽メディパルHD子会社のメディセオ▽アルフレッサHD子会社のアルフレッサ▽スズケン▽東邦HD子会社の東邦薬品――。独立行政法人地域医療機能推進機構が発注した医療用医薬品の入札で談合を行った疑いがあるという。4社は「厳粛に受け止め、検査に全面的に協力していく」とのコメントを発表した。
改正薬機法が成立
改正医薬品医療機器等法(薬機法)が11月27日、参院本会議で賛成多数で可決、成立した。虚偽・誇大広告を行った製薬企業に課徴金を科す制度を創設するほか、先駆け審査指定制度や条件付き早期承認制度を法制化。薬剤師によるオンラインでの服薬指導も解禁する。
大日本住友「データデザイン室」新設、ロイバント提携で
大日本住友製薬は11月27日、社長直轄の「データデザイン室」を12月1日付で新設すると発表した。同室は、ロイバント・サイエンシズとの戦略提携で獲得するテクノロジープラットフォームの活用を推進。グリープ全体の新薬開発の効率化やデジタル革新を図る。同日付の組織変更では営業本部にも「マーテック戦略推進室」を設置。マーテックはマーケティングとテクノロジーを組み合わせた造語で、営業活動へのAIやビッグデータの活用を進める。
武田 うつ病治療薬「トリンテリックス」発売、ルンドベックとコプロ
武田薬品工業は11月27日、うつ病治療薬「トリンテリックス」(一般名・ボルチオキセチン臭化水素酸塩)を発売したと発表した。同薬はデンマークのルンドベックが創製したセロトニン再取り込み阻害作用とセロトニン受容体調節作用を持つ化合物。国内ではルンドベック・ジャパンとコ・プロモーションを行う。薬価は10mg1錠168.90円、20mg1錠253.40円。ピーク時に227億円の売り上げを見込む。
中外、韓国の合弁会社を売却
中外製薬は11月27日、韓国JW Pharmaceuticalとの研究開発合弁会社C&Cリサーチ・ラボラトリーズについて、今年12月末までに保有する全株式をJWに売却すると発表した。C&Cはアトピー性皮膚炎や痛風などに対する新薬候補を創出しており、今後はJWの完全子会社として研究活動を行う。JWと中外は友好関係を継続するといい、中外はC&Cが今後創出するプロジェクトに対する優先権を持つ。
持田「フォルテオ」バイオシミラーを発売
持田製薬は11月27日、骨粗鬆症治療薬「フォルテオ」のバイオシミラー「テリパラチドBS皮下注キット『モチダ』」を発売したと発表した。ハンガリーのゲテオン・リヒターから導入し、持田が国内で開発。今年9月に承認を取得し、同日付で薬価収載された。フォルテオのバイオシミラーは国内初。
「ネスプ」バイオシミラー、三和化学とキッセイが発売
三和化学研究所とキッセイ薬品工業は11月27日、腎性貧血治療薬「ネスプ」(一般名・ダルベポエチン アルファ)のバイオシミラーをそれぞれ発売した。三和化学はジーンテクノサイエンスと、キッセイはJCRファーマと共同開発。キッセイの製品はJCRが承認を取得しており、キッセイが販売と情報提供活動を行う。薬価はいずれも、8月に協和キリン子会社が発売したオーソライズド・ジェネリックと同額。
中外「テセントリク」TNBC向け新用量製剤を発売
中外製薬は11月27日、免疫チェックポイント阻害薬の抗PD-L1抗体「テセントリク」(アテゾリズマブ)の新用量(840mg)製剤を発売したと発表した。今年9月に適応拡大が承認されたPD-L1陽性トリプルネガティブ乳がんの用法・用量(1回840mgを2週間隔で投与)に対する至適用量製剤として開発した。薬価は1バイアル44万8853円。
参天「アレジオンLX点眼液」発売、田辺三菱と共同販促
参天製薬は11月27日、抗アレルギー点眼薬「アレジオンLX点眼液」(エピナスチン塩酸塩)を発売したと発表した。アレジオン点眼液の高用量製剤で、従来品は1日4回だった点眼回数が1日2回で済む。今年9月の共同販売促進契約に基づき、田辺三菱製薬と共同で情報提供活動を行う。
大塚「サムスカ」OD錠を発売
大塚製薬は11月27日、利尿薬「サムスカ」(トルバプタン)の新剤形となるOD錠を発売したと発表した。サムスカは、心不全や肝硬変による体液貯留と常染色体優位性多発性のう胞腎の適応で承認。OD錠の追加で利便性の向上を図る。
旭化成ファーマ「テリボンオートインジェクター」を発売
旭化成ファーマは11月27日、骨粗鬆症治療薬「テリボン」(テリパラチド酢酸塩)のオートインジェクター製剤を12月11日に発売すると発表した。在宅での自己注射が可能になる。