エーザイ 抗がん剤エリブリンをインドで2ブランド展開、マイランにライセンス
エーザイは9月20日、自社創製の抗がん剤エリブリン(製品名・ハラヴェン)について、米マイランのインド子会社とセカンドブランドのライセンス契約を結び、同国で2ブランド2チャネルによる販売を始めると発表した。エーザイは2013年10月からインドでハラヴェンを販売しているが、今後はこれに加えてマイランが「TECRIS」の製品名で販売。エリブリンへのアクセス拡大につなげる。
アステラス、国内初のHIF-PH阻害薬「エベレンゾ」が承認
アステラス製薬は9月20日、HIF-PH(低酸素誘導因子プロリン水酸化酵素)阻害薬「エベレンゾ」(一般名・ロキサデュスタット)が、透析施行中の腎性貧血の適応で承認されたと発表した。HIF-PH阻害薬は、低酸素状態におかれた時に起こる生理学的反応を誘導することで赤血球の産生を増加させる薬剤で、承認は国内初。アステラスは保存期への適応拡大に向けた臨床第3相(P3)試験を行っている。
「ネスプ」のバイオシミラーが、3製品が承認
JCRファーマと三和化学研究所、マイランEPDは9月20日、腎性貧血治療薬「ネスプ」(ダルベポエチンアルファ)のバイオシミラーの承認をそれぞれ取得したと発表した。JCRファーマの製品はキッセイ薬品工業と共同開発したもので、販売と情報提供活動はキッセイが行う。三和化学の製品は韓国企業からの導入品で、ジーンテクノサイエンスと共同開発した。
ネスプをめぐっては、先行品を販売する協和キリンが今年8月、子会社を通じてオーソライズド・ジェネリックを発売している。
アッヴィ、白血病薬「ベネクレクスタ」が承認
アッヴィは9月20日、抗がん剤のBCL-2阻害薬「ベクレクスタ」(ベネトクラクス)が日本で承認されたと発表した。適応は、再発・難治性の慢性リンパ性白血病(小リンパ球性リンパ腫を含む)。がん細胞で失われたアポトーシス(細胞死)の過程を回復させる作用を持つ。同薬はアッヴィとして初のがん領域の製品。
中外の「テセントリク」トリプルネガティブ乳がんに適応拡大
中外製薬は9月20日、免疫チェックポイント阻害薬の抗PD-L1抗体「テセントリク」(アテゾリズマブ)について、PD-L1陽性の手術不能または再発トリプルネガティブ乳がんに対する適応拡大の承認を取得したと発表した。トリプルネガティブ乳がんには840mgを2週間間隔で投与するため、840mg製剤も同時に承認された。
トリプルネガティブ乳がんの治療は限られており、中外は840mg製剤を薬価収載まで無償提供する。無償提供は治験を行った医療機関に限定し、安全対策に協力することが条件。
ファイザー「リツキサン」のバイオシミラーの承認取得
ファイザーは9月20日、抗がん剤「リツキサン」(リツキシマブ)のバイオシミラーの承認を取得したと発表した。リツキサンのバイオシミラーは国内2製品目。ファイザーにとっては4剤目バイオシミラーとなる。
持田「フォルテオ」初のバイオシミラーが承認
持田製薬は9月20日、骨粗鬆症治療薬「フォルテオ」(テリアパラチド)のバイオシミラーの承認を取得したと発表した。フォルテオのバイオシミラーは国内初。ハンガリーのゲテオン・リヒターとの提携のもとで国内開発した。
武田、うつ病治療薬「トリンテリックス」の承認を取得
武田薬品工業は9月20日、うつ病治療薬「トリンテリックス」(ボルチオキセチン臭化水素酸塩)が承認されたと発表した。同薬はセロトニン再取り込み阻害作用とセロトニン受容体調節作用を持つ薬剤で、創製はデンマークのルンドベック。武田とルンドベックは2007年に日本での同剤の共同開発・共同商業化契約を結んでおり、両社でコ・プロモーションを行う。
MeijiSeika パーキンソン病薬「エクフィナ」の承認取得、販売はエーザイ
MeijiSeikaファルマは9月20日、パーキンソン病治療薬「エクフィナ」(サフィナミドメシル酸塩)について、「レボドパ含有製剤で治療中のパーキンソン病におけるウェアリング・オフ現象の改善」の適応で承認を取得したと発表した。同薬はMeijiがイタリアの製薬企業から日本・アジアでの権利を導入したもので、Meijiとライセンス契約を結ぶエーザイが日本での販売権とアジアでの開発・販売権を持つ。日本ではMeijiが製造販売承認を持ち、エーザイが単独で販売する。
小野 慢性心不全治療薬「コララン」が承認
小野薬品工業は9月20日、慢性心不全治療薬「コララン」(イバブラジン塩酸塩)の承認を取得したと発表した。適応は「洞調律かつ投与開始時の安静時心拍数が75回/分以上の慢性心不全(ただし、β遮断薬を含む慢性心不全の標準的な治療を受けている患者に限る)」。同薬は仏セルビエが創製。心臓の洞結節に発現するHCNチャネルを阻害することで、心臓のペースメーカー電流である過分極活性化陽イオン電流を抑制する新規の作用機序を持つ。
参天「アレジオン点眼」の高用量製剤が承認、田辺三菱と共同販促
参天製薬は9月20日、抗アレルギー点眼薬「アレジオン点眼液」の高用量製剤「アレジオン点眼液LX」の承認を取得したと発表した。参天は両剤について田辺三菱製薬と共同販促契約を締結。10月1日から共同で情報提供活動を行い、参天は眼科、田辺三菱は眼科以外を担当する。
杏林、キノロン系抗菌薬「ラスビック」の承認取得
キョーリン製薬ホールディングスは9月20日、子会社・杏林製薬がキノロン系経口抗菌薬「ラスビック」(ラスクフロキサシン塩酸塩)の承認を取得したと発表した。同薬は杏林製薬が創製したもので、適応は、咽頭・喉頭炎、扁桃炎(扁桃周囲炎、扁桃周囲膿瘍を含む)、急性気管支炎、肺炎、慢性呼吸器病変の二次感染、中耳炎、副鼻腔炎。
久光、経皮吸収パーキンソン病薬「ハルロピ」の承認を取得
久光製薬は9月20日、経皮吸収型のパーキンソン病治療薬「ハルロピテープ」(ロピニロール塩酸塩)の承認を取得したと発表した。販売は今年2月に契約を結んだ協和キリンが行う。久光は契約に基づき協和キリンから承認取得のマイルストンを受け取る。
サンバイオ 再生細胞薬SB623、網膜疾患を対象に共同研究
サンバイオは9月20日、開発中の再生細胞薬「SB623」について、網膜疾患を対象に旭川医科大と共同研究を行うと発表した。同大がモデル動物を使って有効性・安全性を評価し、臨床試験実施に向けたデータの取得を目指す。サンバイオは今後、加齢黄斑変性や網膜色素変性症など対象にSB623の開発を進める。
フェリング「ミニリンメルト」の新規格を発売、夜間頻尿症が対象
フェリング・ファーマは9月20日、夜間頻尿症治療薬「ミニリンメルトOD錠25μg/同50μg」(一般名・デスモプレシン酢酸塩水和物)を発売した。適応は「男性における夜間多尿による夜間頻尿」で、情報提供はコ・プロモーション契約を結ぶキッセイ薬品工業と共同で行う。
ミニリンメルトはこれまで「尿浸透圧あるいは尿比重の低下に伴う夜尿症」「中枢性尿崩症」の適応で60μg、120μg、240μgの3規格を販売。25μgと50μgは夜間頻尿のみが対象となる。薬価は25μg1錠59.50円、50μg1錠100.00円。ピーク時に20億円の売上高を見込む。