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製薬業界 きょうのニュースまとめ読み(2022年9月27日)

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住友ファーマ、ラツーダ「特許性なし」の決定取り消し求め控訴

住友ファーマは9月27日、非定型抗精神病薬「ラツーダ」(一般名・ルラシドン塩酸塩)の用途特許に「特許性がない」とした米国特許商標庁の決定を不服とし、取り消しを求めて同国連邦巡回控訴裁判所に控訴したと発表した。同薬の用途特許をめぐっては、米スレイバックファーマが当事者間で特許の有効性を争う「Inter Partes Review」を申し立て、昨年12月に特許商標庁が「特許性がない」とする決定を下していた。住友ファーマは「特許は有効であると確信しており、特許権を保護すべく適切に対応していく」としている。住友ファーマは同薬の特許訴訟で米国の複数の後発医薬品メーカーと和解し、後発品の販売を来年2月20日以降とすることで合意している。

 

帝人など、千葉・柏の葉で再生医療等製品の事業化支援

帝人とジャパン・ティッシュ・エンジニアリング(J-TEC)、三井不動産、国立がん研究センターは9月27日、再生医療等製品の研究・開発から事業計画策定、商用生産までをワンストップで支援する「再生医療プラットフォーム」を柏の葉スマートシティ(千葉県柏市)に構築すると発表した。特にがんに関する再生医療の事業化に力を入れる方針で、すでにシーズ保有者への支援を開始している。帝人は向こう2~3年で30億円以上としているCDMO関連投資の大半を今回のプロジェクトに投じる方針。柏の葉では2024年1月にCDMO拠点を稼働させ、年間10件程度のプロジェクトを支援できる体制を整える。

 

アストラゼネカ 重症喘息治療薬「テゼスパイア」の承認取得

アストラゼネカは9月27日、重症喘息治療薬「テゼスパイア皮下注」(テゼペルマブ)が承認されたと発表した。対象は既存治療でコントロールできない重症・難治の患者。喘息炎症カスケードの上流の主要な上皮サイトカイン「胸腺間質性リンパ球新生因子(TSLP)」を標的とする抗体医薬で、米アムジェンとの提携の下、アストラゼネカが開発を進めてきた。米国や欧州でも承認済み。慢性副鼻腔炎でも臨床第3相(P3)を行っている。

 

興和 ピタバスタチン/エゼチミブ配合剤「リバゼブ」の承認取得

興和は9月27日、高コレステロール血症治療薬「リバゼブ配合錠LD/HD」(ピタバスタチンカルシウム水和物/エゼチミブ)の承認を取得したと発表した。リバゼブは、興和が製造販売する「リバロ錠」の有効成分であるHMG-CoA還元酵素阻害薬ピタバスタチンと、小腸コレステロールトランスポーター阻害薬エゼチミブの配合剤。国内外のガイドラインで併用が推奨されており、配合剤として提供することで服薬アドヒアランスの向上を期待する。

 

アレクシオン、NF1の叢状神経線維腫治療薬「コセルゴ」が承認

アレクシオンファーマは9月27日、神経線維腫症1型(NF1)患者の叢状神経線維腫治療薬「コセルゴカプセル」(セルメチニブ硫酸塩)が承認されたと発表した。疼痛や外観上の変形といった臨床症状を有し、重大な合併症のリスクなしに切除できない患者が対象。NF1は小児の遺伝性疾患で、患者の3~5割で叢状神経線維腫が発生するとされる。これまでは主な治療選択肢が手術に限られていた。米国や欧州でも承認されている。

 

キッズウェル、再生医療等製品の製法開発・治験薬製造で昭和電工マテリアルズと提携

キッズウェル・バイオは9月27日、開発中のヒト乳歯歯髄幹細胞(SHED)を活用した再生医療等製品の実用化に向け、昭和電工マテリアルズと製法開発・治験薬製造に関する基本取引契約を結んだと発表した。3Dバイオリアクターを活用した昭和電工マテリアルズの細胞大量培養技術を使って製法開発を行い、2024年中に治験薬を製造することを目指す。

 

日本化薬「アバスチン」BSの承認取得

日本化薬は9月26日、抗VEGF抗体「アバスチン」(ベバシズマブ)のバイオシミラー(BS)「ベバシズマブBS点滴静注『CTNK』」の承認を取得したと発表した。適応は「治癒切除不能な進行・再発の結腸・直腸がん」「扁平上皮がんを除く切除不能な進行・再発の非小細胞肺がん」「手術不能または再発乳がん」。同剤は韓国セルトリオンが開発。日本化薬は今年4月にセルトリオン日本法人のセルトリオン・ヘルスケア・ジャパンと同薬に関する提携を結んでおり、両社共同でプロモーション活動を行う。

 

参天、緑内障・高眼圧症治療薬「OMLONTI」が米国で承認

参天製薬は9月26日、開放隅角緑内障・高眼圧症の眼圧下降を目的とする点眼薬「OMLONTI」(オミデネパグ イソプロピル点眼液0.002%)が、米国で承認されたと発表した。承認は22日付。同薬はUBEが合成した選択的EP2受容体アゴニストで、線維柱帯流出路とぶどう膜強膜流出路を介した房水流出により眼圧を下げると考えられている。日本では2018年から「エイベリス点眼液」の製品名で販売している。

 

久光、佐賀・鳥栖に新研究施設、研究機能を集約

久光製薬は9月26日、佐賀県鳥栖市に新研究所を建設すると発表した。同市と茨城県つくば市に分散している研究機能を新研究所に集約する方針。CMC研究部門と生産部門の連携を強化し、新たな経皮製剤の開発に取り組む。建設費用は約120億円で、2024年2月の完成を見込む。

 

AnswersNews編集部が製薬企業をレポート

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