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製薬業界 きょうのニュースまとめ読み(2022年3月28日)

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共和薬品工業に33日間の業務停止命令

共和薬品工業は3月28日、承認書に記載のない添加剤を使用して医薬品を製造販売したなどとして、大阪府と兵庫県から医薬品医療機器等法に基づく業務停止命令を受けたと発表した。停止期間は、第2種医薬品製造販売業が10日間(3月29日~4月7日)、三田工場(兵庫県三田市)の医薬品製造業が33日間(3月29日~4月30日)。鳥取工場(鳥取市)でも承認書と異なる製造を行っていたなどとして、鳥取県からも業務改善命令を受けた。

 

JCRと武田、ライソゾーム病に対する遺伝子治療薬の開発で提携

JCRファーマは3月28日、ライソゾーム病に対する遺伝子治療薬の開発で武田薬品工業と共同研究契約とライセンス契約を結んだと発表した。JCR独自の血液脳関門通過技術「J-Brain Cargo」について、ライソゾーム病を優先対象として遺伝子治療薬への適用の可能性を探る。武田は研究対象にほかの疾患を追加できるオプション権を持つほか、共同研究で見出した遺伝子治療薬の開発・事業化権を有する。JCRは武田から一時金を受け取るほか、マイルストンとロイヤリティを受領する予定。

 

中外 加齢黄斑変性/糖尿病黄斑浮腫治療薬「バビースモ」承認…眼科領域に参入

中外製薬は3月28日、抗VEGF/Ang-2バイスペシフィック抗体「バビースモ硝子体内注射液」(一般名・ファリシマブ)の承認を取得したと発表した。適応は「中心窩下脈絡膜新生血管を伴う加齢黄斑変性」と「糖尿病黄斑浮腫」。従来の眼科用VEGF阻害薬は最長12週間間隔投与だが、バビースモは最長16週間の投与間隔を実現しており、治療負担の軽減が期待される。中外にとっては初の眼科領域の製品となる。

 

バイエル 2型糖尿病に伴うCKD治療薬「ケレンディア」が承認

バイエル薬品は3月28日、非ステロイド型選択的ミネラルコルチコイド受容体(MR)拮抗薬「ケレンディア錠」(フィネレノン)が、2型糖尿病に伴う慢性腎臓病(CKD)に対する治療薬として承認されたと発表した。炎症や線維化を引き起こすMRの過剰活性化を抑え、心血管・腎臓の障害を抑制する。CKDの適応では、昨夏にSGLT2阻害薬「フォシーガ」(アストラゼネカ)が承認されている。

 

マルホ アトピー性皮膚炎治療薬「ミチーガ」の承認取得

マルホは3月28日、アトピー性皮膚炎に伴うそう痒治療薬「ミチーガ皮下注用」(ネモリズマブ)が承認されたと発表した。同薬は中外製薬が創製した抗IL-31受容体A抗体で、マルホは2016年に国内のライセンスを取得。IL-31はかゆみを誘導するサイトカインで、この働きを阻害することでかゆみを抑制する。海外ではスイス・ガルデルマが開発中。

 

ノバルティス、慢性骨髄性白血病治療薬「セムブリックス」が承認

ノバルティスファーマは3月28日、慢性骨髄性白血病治療薬「セムブリックス錠」(アシミニブ塩酸塩)の承認を取得したと発表した。同薬はSTAMPを阻害する新規作用機序を持ち、ABLミリストイルポケットを特異的に標的とする薬剤。2剤以上のチロシンキナーゼ阻害薬(TKI)に抵抗性または不耐容の患者を対象とした国際共同第3相(P3)試験では、第2世代TKIの「ボシュリフ」に対する優越性を示した。

 

武田、遺伝性血管性浮腫治療薬「タクザイロ」の承認取得

武田薬品工業は3月28日、遺伝性血管性浮腫(HAE)の急性発作発症抑制薬「タクザイロ皮下注」(ラナデルマブ)の承認を取得したと発表した。成人と12歳以上の小児が対象。HAEは、身体のさまざまな場所に繰り返し浮腫発作を起こす希少疾患。国内には2000~3000人の患者がいると推定されている。タクザイロは、血漿カリクレインに特異的に結合し、その濃度を引き下げる作用を持つ。

 

サノフィ、先駆け指定の「ゼンフォザイム」承認

サノフィは3月28日、酸性スフィンゴミエリナーゼ欠損症(ASMD)治療薬「ゼンフォザイム点滴静注用」(オリプダーゼ アルファ)の承認を取得したと発表した。先駆け審査指定制度の対象品目で、ASMDに対する初の治療薬。ASMDは、スフィンゴミエリンと呼ばれる脂質が代謝されず細胞内に蓄積することで細胞が死滅し、内臓などの機能に異常が現れる疾患。

 

田辺三菱、遅発性ジスキネジア治療薬「ジスバル」の承認取得

田辺三菱製薬は3月28日、遅発性ジスキネジア治療薬「ジスバルカプセル」の承認を取得したと発表した。同薬は小胞モノアミントランスポーター2阻害薬で、遅発性ジスキネジア治療薬の承認は国内初。遅発性ジスキネジアは、顔や四肢などに不随意運動が起こる神経障害。抗精神病薬などを長期間服用することで起こる。田辺三菱は、2015年に米ニューロクライン・バイオサイエンシズから、同薬の日本と一部アジアでの独占的開発・販売権を獲得した。

 

大塚「サムタス」が承認…サムスカのプロドラッグ

大塚製薬は3月28日、利尿薬「サムタス点滴静注用」(トルバプタンリン酸エステルナトリウム)について、「ループ利尿薬等の他の利尿薬で効果不十分な心不全における体液貯留」の適応で承認を取得したと発表した。同薬はV2-受容体アンタゴニスト「サムスカ」(トルバプタン)のプロドラッグ。経口投与が難しい患者への治療選択肢として期待される。

 

大鵬薬品 制吐薬「アロカリス」の承認取得

大鵬薬品工業は3月28日、NK1受容体拮抗型制吐薬「アロカリス点滴静注」(ホスネツピタント塩化物塩酸塩)について、抗がん剤投与に伴う消化器症状(悪心、嘔吐)の適応で承認を取得したと発表した。同薬はNK1受容体拮抗作用を持つネツピタントのリン酸化プロドラッグ製剤(注射剤)で、静脈内に投与した後、活性本体のネツピタントに変換される。大鵬薬品は2011年にスイス・ヘルシングループから国内での同薬の権利を取得し、開発を進めてきた。

 

日本新薬 鉄欠乏性貧血治療薬「モノヴァー」が承認

日本新薬は3月28日、鉄欠乏性貧血治療薬「モノヴァー静注」(デルイソマルトース第二鉄)の承認を取得したと発表した。経口鉄剤が服用できない場合に使用される。同薬はデンマークのファーマコスモスから導入。1回あたり鉄量を最大1000mg投与でき、短期間に少ない回数で必要な鉄量を投与することが可能となる。

 

EAファーマ・キッセイ 潰瘍性大腸炎治療薬「カログラ」承認

EAファーマとキッセイ薬品工業は3月28日、潰瘍性大腸炎治療薬「カログラ錠」(カロテグラストメチル)の承認を取得したと発表した。対象は、5-アミノサリチル酸製剤による治療で効果不十分な患者。同薬はEAファーマ(旧味の素製薬)が創製した経口α4インテグリン阻害薬で、炎症性細胞の過度な集積・浸潤を抑制することで抗炎症作用を発揮する。国内ではキッセイが販売を担当し、EAファーマとコ・プロモーションを行う。

 

パージェタ・ハーセプチンの併用療法、HER2陽性大腸がんに適応拡大

中外製薬は3月28日、抗HER2抗体「パージェタ」(ペルツズマブ)と同「ハーセプチン」(トラスツズマブ)の併用療法について、「がん化学療法後に増悪したHER2陽性の治癒切除不能な進行・再発の結腸・直腸がん」への適応拡大の承認を取得したと発表した。コンパニオン診断薬として、ロシュ・ダイアグノスティックスとアボットジャパンの検査キットがそれぞれ承認されている。

 

JAK阻害薬「ジセレカ」潰瘍性大腸炎に適応拡大

ギリアド・サイエンシズは3月28日、JAK阻害薬「ジセレカ錠」(フィルゴチニブマレイン酸塩)が中等症から重症の活動期潰瘍性大腸炎への適応拡大の承認を取得したと発表した。潰瘍性大腸炎の適応を持つJAK阻害薬としては、「ゼルヤンツ」(ファイザー)に続く2剤目の薬剤となる。ジセレカは2020年9月に関節リウマチ治療薬として承認。関節リウマチではエーザイと共同販促を行っており、潰瘍性大腸炎の適応では同社から委託を受けたEAファーマとギリアドが共同でプロモーションを行う。

 

第一三共「タリージェ」適応を神経障害性疼痛に変更

第一三共は3月28日、疼痛治療薬「タリージェ錠」(ミロガバリンベシル酸塩)について、適応を神経障害性疼痛に変更する承認を取得したと発表した。従来は末梢性神経障害性疼痛だったが、中枢性神経障害性疼痛を対象としたP3試験の結果に基づき、昨年5月に適応の変更を申請していた。

 

「オプジーボ」尿路上皮がん術後療法への適応拡大承認

小野薬品工業は3月28日、免疫チェックポイント阻害薬「オプジーボ点滴静注」(ニボルマブ)について、尿路上皮がんに対する術後補助療法への適応拡大の承認を取得したと発表した。同薬単剤療法とプラセボを比較した国際共同P3試験では、PD-L1発現レベルが1%以上の患者で無病生存期間を有意に延長した。

 

大日本住友「メトグルコ」不妊治療で公知申請

大日本住友製薬は3月28日、2型糖尿病治療薬のビグアナイド系血糖降下薬「メトグルコ錠」(メトホルミン塩酸塩)について、不妊治療に関する適応追加に向けて公知申請を行ったと発表した。適応は「多嚢胞性卵巣症候群における排卵誘発」と「多嚢胞性卵巣症候群の生殖補助医療における調節卵巣刺激」。メトホルミンとほかの排卵誘発薬・卵巣刺激薬との併用療法は、多嚢胞性卵巣症候群患者に対する不妊治療として国内外のガイドラインで推奨されている。

 

あすか、22年3月期の業績予想を上方修正

あすか製薬ホールディングス(HD)は3月28日、2022年3月期の業績予想を上方修正すると発表した。修正後の予想は、売上高570億円(従来予想比20億円増)、営業利益45億円(10億円増)。後発医薬品の需給問題で他社からの代替需要が想定を上回るため。経常利益、純利益も従来予想を上回る見込み。

 

AnswersNews編集部が製薬企業をレポート

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