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製薬業界 きょうのニュースまとめ読み(2019年5月15日)

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キムリア薬価は3349万円、22日収載へ…新薬11成分17品目も

中央社会保険医療協議会(中医協)総会は5月15日、国内初のCAR-T細胞療法「キムリア」(ノバルティスファーマ)の保険償還価格を患者1人あたり3349万3407円とすることを了承した。ピーク時の売上高予測は72億円。5月22日に薬価収載される。

この日の中医協総会では、新薬11成分17品目の薬価収載も了承。22日に収載されるのは、ヤンセンファーマの前立腺がん治療薬「アーリーダ」やアッヴィの乾癬治療薬「スキリージ」、グラクソ・スミスクラインの慢性閉塞性肺疾患(COPD)治療薬「テリルジー」など。キムリアとテリルジーは、4月に本格導入された費用対効果評価の対象となる。一方、5月収載が見込まれていた国内初の遺伝子治療薬「コラテジェン」(アンジェス)は収載を見送った。

 

第一三共のキザルチニブ、米FDA諮問委が承認に否定的見解―ペキシダルチニブは承認推奨

第一三共は5月15日、米国で申請中のFLT3阻害薬の急性骨髄性白血病治療薬キザルチニブについて、米FDA(食品医薬品局)の諮問委員会が承認に否定的な見解を示したと発表した。諮問委の見解はFDAの判断に拘束力を持たないが、承認は難しい状況になった。同薬は米FDAからブレークスルーセラピーの指定を受けており、第一三共は「審査完了に向け、引き続きFDAに協力していく」とコメントした。

一方、同じく米国申請中のCSF-1R阻害薬ペキシダルチニブ(適応症は腱滑膜巨細胞腫)については、諮問委が承認に肯定的見解を示した。同薬もFDAからブレークスルーセラピーの指定を受けている。審査は今年8月3日までに終了する見通し。

 

オプジーボ、8月に薬価1%引き下げへ…費用対効果評価の検証で

中医協総会は5月15日、小野薬品工業の免疫チェックポイント阻害薬「オプジーボ」について、費用対効果評価の施行的導入の検証結果に基づき、8月1日付で薬価を1%引き下げることを了承した。

改定後の薬価は、▽20mg2mL1瓶3万5407円(現行薬価は3万5766円)▽100mg10mL1瓶17万2025円(17万3768円)▽240mg24mL1瓶40万6463円(41万580円)――。

 

わかもと製薬、2新薬投入で営業黒字化目指す…新中計

わかもと製薬は5月15日、2019~23年度の5カ年の中期経営計画を発表した。期中に▽染色剤「WP-1108」(21年度発売予定)▽緑内障治療薬「WP-1303」(22年度発売予定)――の新薬2品目と、大型点眼薬の後発医薬品1品目(21年度発売予定)を発売し、23年度に売上高177億円(19年度予想は113億円)、営業利益22億円(18億円の赤字)を目指す。

 

日医工・新中計、21年度に海外売上高600億円

日医工は5月13日、2019~21年度の3カ年の中期経営計画を発表した。米国でのバイオシミラー発売などを通じ、18年度は355億円だった海外売上高を最終年度に600億円まで引き上げることを目指す。中計期間中は、規模を活かした原価低減や4月に完全子会社化したエルメッド(旧エルメッドエーザイ)との統合効果の最大化に取り組むほか、買収した米セージェントを活用して米国事業の規模拡大を目指す。

 

メディパルHD 21年度に経常利益720億円、3カ年の中期ビジョン

メディパルホールディングスは5月15日、2019~21年度の中期ビジョンを発表した。3年間で1000億円規模の成長投資を行い、外部提携や新規事業の拡大などを通じて最終年度に経常利益720億円(18年度は639億円)を目指す。

 

アルフレッサHDが新中計、21年度に売上高2兆7500億円

アルフレッサホールディングスは5月15日、2019~21年度の中期経営計画を発表した。スペシャリティ製品への注力や物流の高度化などにより、21年度に売上高2兆7500億円(18年度は2兆6405億円)、営業利益率1.7%以上(1.7%)を目指す。3年間で事業強化に840億円、事業拡大に360億円を投資する計画。

 

決算

わかもと製薬(2019年3月期、5月15日発表)

売上高107億3900万円(前期比1.5%減)、営業損益は3億9100万円の赤字(前期は7300万円の赤字)。営業赤字は2期連続。医薬事業は、「マキュエイド」などが伸びたものの、ロイヤリティ収入の減少や長期収載品の売り上げ減などで、売上高68億3300万円(0.1%減)だった。20年3月期は、売上高113億円(5.2%増)、営業損失18億円を予想しており、3期連続の営業赤字となる見通し。

 

メディパルホールディングス(2019年3月期、5月15日発表)

売上高3兆1819億2800万円(前期比1.1%増)、営業利益498億2700万円(12.6%増)。本業の医療用医薬品卸売は売上高2兆1039億6900万円(0.7%減)、営業利益224億6000万円(15.6%増)。20年3月期は売上高3兆2420億円(1.9%増)、営業利益510億円(2.4%増)を見込む。

 

アルフレッサホールディングス(2019年3月期、5月15日発表)

売上高2兆6405億1100万円(前期比1.4%増)、営業利益447億7000万円(7.2%増)。医療用医薬品等卸売事業の売上高は2兆3271億9900万円(1.5%増)、営業利益402億6800万円(14.1%増)。20年3月期は、売上高2兆6800億円(1.5%増)、営業利益454億円(1.4%増)を予想している。

 

AnswersNews編集部が製薬企業をレポート

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