持田、ヒューマンライフコードの再生医療等製品「HLC-001」を共同事業化
持田製薬とヒューマンライフコード(東京都中央区)は3月28日、同社が開発する再生医療等製品「HLC-001」について、共同事業化契約を結んだと発表した。持田は、両社で合意した疾患を対象に同剤を日本で開発・販売する独占的権利を取得。対価として一時金、開発・販売マイルストン、売上高に応じたロイヤリティを支払う。HLC-001は臍帯(へその緒)由来の間葉系細胞を活用した細胞医薬品。ヒューマンライフコードは現在、造血幹細胞移植後の非感染性肺合併症を対象に臨床第2相(P2)試験を進めている。同疾患では、治験の実施、申請、製造をヒューマンライフコードが担当し、持田は流通・販売、安全性情報の収集を主に担当する予定。
ファイザー、ダニ媒介性脳炎ワクチンを申請
ファイザーは3月28日、成人・小児の組織培養不活化ダニ媒介性脳炎ワクチンを申請したと発表した。欧米を中心に広く使用されているワクチンで、「医療上の必要性の高い未承認薬・適応外薬検討会議」の検討結果を受けて厚生労働省が開発を要請。国内で行ったP3試験の結果などをもとに申請された。
帝人 再生医療の原材料供給で2社と提携
帝人は3月28日、TFBS Bioscience(台湾)、メディリッジ(東京都台東区)と、遺伝子導入を伴う再生医療等製品の製造・開発に使うウイルスベクターとプラスミドの供給で業務提携すると発表した。帝人は今後、TFBSからウイルスベクターを、メディリッジからプラスミドの供給を受けることが可能となるほか、メディリッジと協力してコンサルティングサービスを提供する予定。3社は連携し、事業計画策定からウイルスベクターを利用した再生医療等製品の設計開発、治験薬・商用製品の製造までをワンストップで請け負うサービスの提供を目指す。
スズケンと中部電力、医療・ヘルスケア分野で業務提携
スズケンと中部電力は3月28日、医療・介護などのヘルスケアサービスを地域住民に提供する「地域ヘルスケアプラットフォーム」の構築に向けた包括業務提携に合意したと発表した。電気使用量などのデータから生活者の健康状態を可視化することで生活者・患者を見守り、適切なタイミングで適切なサービスを提供する体制の構築を目指す。スズケンは患者情報を共有できる医療従事者向けSNSの提供や協業企業のデジタルサービスなどを提供するプラットフォームの運営を行っており、中部電力も医療機関と患者をつなぐサービスを開発している。
アステラス、菊岡CFOが退任
アステラス製薬は3月28日、菊岡稔CFOが今月31日付で退任すると発表した。一身上の都合という。後任が決まるまでの間は、来月1日付で社長CEOに就任する岡村直樹氏がCFOを兼任する。
武田テバとセオリア、アラミストAGでコ・プロ
武田テバファーマは3月27日、定量噴霧式アレルギー性鼻炎治療薬「アラミスト」のオーソライズド・ジェネリック(AG)「フルチカゾンフランカルボン酸エステル点鼻液『武田テバ』」について、セオリアファーマ(東京都中央区)とコ・プロモーション契約を結んだと発表した。武田テバは2021年8月に同剤の承認を取得。現在、今年6月の発売に向けて準備を進めている。
BioMarinのフェニルケトン尿症治療薬「パリンジック」が承認
BioMarin Pharmaceutical Japanは3月27日、フェニルケトン尿症治療薬「パリンジック皮下注」(一般名・ペグバリアーゼ)の承認を取得したと発表した。同疾患に対する新薬は国内では約30年ぶり。フェニルケトン尿症は、フェニルアラニン水酸化酵素(PAH)の欠損を特徴とする遺伝性疾患。同薬はPAHの酵素活性を代替する新規の作用機序を持ち、フェニルアラニンをアンモニアとケイ皮酸に分解することで血中のフェニルアラニン濃度を低下させる。
ファイザー、再生不良性貧血治療薬「アトガム」承認取得
ファイザーは3月27日、中等症以上の再生不良性貧血に対する免疫抑制剤「アトガム点滴静注液」の承認を取得したと発表した。同薬は抗ヒト胸腺細胞ウマ免疫グロブリン製剤。海外では第一選択薬の1つとされ、「医療上の必要性の高い未承認薬・適応外薬検討会議」の検討結果を受けて厚生労働省がファイザーに開発を要請した。
マルホ、巻き爪治療用剤「リネイル」の承認を取得
マルホは3月27日、巻き爪治療用剤「リネイルゲル」(アセチルシステイン)の承認を取得したと発表した。爪矯正具を装着した巻き爪の爪甲全体に塗布して使用する。ケラチンに含まれるシステインのジスルフィド結合を開裂することで爪の構造を変化させ、爪を軟化させると考えられている。矯正具の装着期間短縮や、矯正効果の維持が期待できるという。
久光、原発性手掌多汗症治療薬「アポハイド」承認
久光製薬は3月27日、原発性手掌多汗症治療薬「アポハイドローション」(オキシブチニン塩酸塩)の承認を取得したと発表した。同疾患に対する治療薬は日本初。独自の経皮薬物送達システム技術を使って開発した。1日1回、就寝前に塗布することで効果を発揮する。
FOLFOX療法、胃がんに適応拡大
ファイザーは3月27日、「アイソボリン点滴静注用」(レボホリナートカルシウム水和物)について、レボホリナート、フルオロウラシル、オキサリプラチンとの併用療法(FOLFOX)が「治癒切除不能な進行・再発の胃がん」の適応で承認されたと発表した。海外では標準的治療とされており、日本胃がん学会の要望を受け、厚生労働省が開発を要請。昨年11月に公知申請を行っていた。
JCRファーマ「イズカーゴ」未承認国での供給プログラム開始
JCRファーマは3月27日、ムコ多糖症II型治療薬「イズカーゴ点滴静注用」(パビナフスプ アルファ)について、未承認国での供給プログラムを開始したと発表した。現時点で同薬を販売している日本以外の未承認国で、基準を満たす患者に同薬を供給する。プログラムの実施については英クリニジェンと契約を結んでおり、各国の薬事規制の確認、流通、アクセス管理などのプログラム全体の管理はクリニジェンが担当する。日本では2021年5月に発売した。
決算
独ビオンテック(2022年12月期、3月27日発表)
売上高173億1060万ユーロ(約2兆4500億円、前期比8.8%減)、営業利益126億4270万ユーロ(17.3%減)、純利益94億3440万ユーロ(8.3%減)。新型コロナウイルスワクチンの需要減少で減収減益となった。23年12月期の新型コロナワクチンの売上高は最大50億ユーロを予想している。