コロナワクチン、2月下旬までに接種開始…首相表明
菅義偉首相は1月4日の年頭記者会見で、新型コロナウイルスワクチンの接種を2月下旬までに始めると表明した。首相はワクチンを「感染対策の決め手」とし、「2月中に製薬会社の治験データがまとめる予定だったが、日本政府から米国本社に強く要請し、今月中にまとまる予定だ」と説明。「安全性・有効性の審査を進め、承認されたワクチンをできる限り2月下旬までに接種開始できるよう、政府一体となって準備を進めている」と語った。医療従事者、高齢者、高齢者施設の従業員から順次接種を進める方針も示した。
インド、初の国産コロナワクチンを承認
インド医薬品管理局(DCGI)は1月3日、国内で開発された新型コロナウイルスワクチンに緊急使用許可を出した。バーラト・バイオテックとインド医学研究評議会が開発した不活性化ワクチン「COVAXIN」で、現在、インドで2万6000人を対象とする臨床第3相(P3)試験を実施中。DCGIはあわせて、英アストラゼネカと同オックスフォード大のワクチンも承認した。
久光 変形性膝関節症治療剤「HP-5000」の米国P3開始
久光製薬は1月4日、経皮鎮痛炎症剤「HP-5000」(一般名・ジクロフェナクナトリウム)について、変形性膝関節症の米国P3試験を開始したと発表した。有効性・安全性についてプラセボと比較して検証する。同社は23年度中の米国申請を目指すとしている。
アストラゼネカの新型コロナワクチン、英で承認
英アストラゼネカは12月30日、同オックスフォード大と開発している新型コロナウイルス向けウイルスベクターワクチン「AZD1222」について、英国で緊急供給が許可されたと発表した。1月4日に接種が開始され、同社は最大1億回分を英国に供給する。同国での承認は米ファイザー/独ビオンテックのワクチンに続いて2例目。同ワクチンは4日現在、アルゼンチン、エルサルバドル、インドでも緊急使用が認められている。
大日本住友、レルゴリクスの開発・販売で米ファイザーと提携
大日本住友製薬は12月28日、米子会社マイオバント・サイエンシズが、GnRH受容体阻害薬レルゴリクス(一般名)の開発・販売で米ファイザーと提携したと発表した。前立腺がん治療薬「ORGOVYX」(レルゴリクス単剤)と子宮筋腫/子宮内膜症治療薬レルゴリクス/エストラジオール/酢酸ノルエチンドロン配合剤を北米で共同開発・共同販売。ORGOVYXは昨年12月に米国で承認を取得しており、今年初めから共同プロモーションを始める。
契約の対価としてマイオバントは、一時金6億5000万ドル(約670億円)を受領するほか、承認・販売マイルストンなど最大42億ドル(約4350億円)を受け取る可能性がある。がん領域ではまた、北米と一部のアジアを除く地域での販売オプション権をファイザーに許諾している。
メディパル、早期退職に560人が応募
メディパルホールディングス(HD)は12月28日、子会社のメディセオ、エバルス、アトルの3社で行った希望退職者の募集に560人が応募したと発表した。対象は45歳以上かつ勤続10年以上の社員で、退職日は2月28日。特別割増退職金や再就職支援費用などは約101億円となる見込みで、2021年3月期決算で特別損失として計上する。
「リムパーザ」前立腺がん、膵がんなどに適応拡大
アストラゼネカとMSDは12月28日、PARP阻害薬「リムパーザ」(オラパリブ)が新たに3つの適応症で承認を取得したと発表した。承認されたのは▽相同組換え修復欠損を有する卵巣がん(ベバシズマブを含む初回化学療法後の維持療法)▽BRCA遺伝子変異陽性の遠隔転移を有する去勢抵抗性前立腺がん▽BRCA遺伝子変異陽性の治癒切除不能な膵がん(プラチナ製剤を含む化学療法後の維持療法)――。去勢抵抗性前立腺がんについては同日、中外製薬のがん遺伝子パネル検査「FoundationOne CDx」がコンパニオン診断として承認された。
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