厚生労働省は2月15日、6月に薬価収載予定の後発医薬品を一斉に承認した。後発品が初めて承認されたのは8成分(配合剤は1成分としてカウント)で、参入企業が最も多かったのは20社が承認を取得した高血圧症治療薬の配合剤「アイミクス」。抗インフルエンザウイルス薬「タミフル」は沢井製薬、多発性骨髄腫治療薬「ベルケイド」は武田テバファーマが、それぞれ1社だけ承認を取得した。
今回、後発品が初めて参入する8成分は、
▽高血圧症治療薬アイミクス(イルベサルタン/アムロジピンベシル酸塩、大日本住友製薬/塩野義製薬)
▽そう痒症改善薬レミッチ(ナルフラフィン塩酸塩、東レ/鳥居薬品)
▽高リン血症治療薬ホスレノール(炭酸ランタン水和物、バイエル薬品)
▽骨粗鬆症治療薬ボノテオ/リカルボン(ミノドロン酸水和物、アステラス製薬/小野薬品工業)
▽抗インフルエンザウイルス薬タミフル(オセルタミビルリン酸塩、中外製薬)
▽多発性骨髄腫治療薬ベルケイド(ボルテゾミブ、ヤンセンファーマ)
▽抗てんかん薬ラミクタール(ラモトリギン、グラクソ・スミスクライン)
▽不整脈治療薬タンボコール(フレカイニド酢酸塩、エーザイ)
アイミクス(配合剤後発品の統一製品名はイルアミクス)の承認を取得したのは20社。大日本住友の子会社DSファーマバイオメディカルは、オーソライズド・ジェネリック(AG)も承認された。東和薬品は先発品にはないOD錠の承認を取得した。
レミッチは11社、ホスレノールは10社、ボノテオ/リカルボンは9社、ラミクタールは5社が承認。タンボコールはファイザーと寿製薬の2社、タミフルは沢井製薬、ベルケイドは武田テバだけが承認を取得した。
すでに経口剤では後発品が出ている第一三共の抗菌薬「クラビット」(レボフロキサシン水和物)は今回、注射剤で後発品が初めて承認。承認を取得したのは11社で、第一三共子会社の第一三共エスファの製品も承認された。武田テバファーマは、すでに後発品が承認されている武田薬品工業のPPI「タケプロン」(ランソプラゾール)のOD錠のAGの承認を取得した。