アステラス、米4DMTからAAVベクターのライセンス取得
アステラス製薬は7月11日、米4D Molecular Therapeutics(4DMT)と、同社のアデノ随伴ウイルスベクター(AAV)「R100」を眼科の希少遺伝子疾患治療薬に使用するライセンス契約を結んだと発表した。対象は1つの創薬ターゲットで、オプション権を行使すればさらに最大2つのターゲットに使用できる。R100ベクターは硝子体内への投与用に開発されたもので、高い網膜指向性を持つ。アステラスは独自の遺伝子ペイロードと組み合わせた研究を進め、見出されたプログラムの開発、製造、商業化を行う。契約の対価としてアステラスは、一時金2000万ドル(28億円)を支払うほか、開発の進捗に応じたマイルストン(最大9億4250万ドル)と売上高に応じたロイヤリティを支払う可能性がある。
エーザイ、グローバルADオフィサーのチャン常務執行役が退任へ
エーザイは7月11日、グローバルAD(アルツハイマー病)オフィサーで米子会社エーザイ・インクのCEO(最高経営責任者)を務めるアイヴァン・チャン常務執行役が7月31日付で退任すると発表した。後任として、グローバルADオフィサー代行に内藤景介常務執行役が、エーザイインクCEO代行に安野達之常務執行役が就任する。
JCRファーマ、ムコ多糖症IIIA型治療薬「JR-441」のP1/2試験開始へ
JCRファーマは7月11日、ムコ多糖症IIIA型(サンフィリッポ症候群A型)治療酵素剤「JR-441」(開発コード、一般名・血液脳関門通過型ヘパランN-スルファターゼ)について、グローバル臨床第1/2相(P1/2)試験の開始が承認されたと発表した。ドイツの規制当局がCTA(クリニカルトライアルアプリケーション)を受理した。JCRは9月までに患者リクルートを開始したい考えで、治験プロトコルの最終調整を進めている。ムコ多糖症IIIA型はライソゾーム病の1種で、幅広い全身症状と重度の中枢神経障害を呈する。承認された治療法はまだない。
ヘリオス、eNK細胞の開発を進める子会社を8月に設立へ
ヘリオスは7月11日、他家iPS細胞由来NK細胞(eNK細胞)「HLCN061」(開発コード)の研究開発を推進する子会社を設立すると発表した。ヘリオスは子会社設立にあたり、ベンチャーキャピタルのサイセイベンチャーズと基本合意書を締結。同社が運営するファンドが子会社に10~20億円の出資を検討するとともに、補助金を活用した資金調達などを支援する。子会社の設立は8月中を予定。25年度のP1試験開始を計画している。ヘリオスとサイセイベンチャーズは今月6日にも急性呼吸窮迫症候群に対する体性幹細胞再生医薬品「HLCM051」の開発を進める新会社への出資について基本合意を結んでいる。
住友ファーマ、米グループ企業の再編が完了
住友ファーマは7月11日、米国グループ企業7社の再編が完了し、7月1日付で「スミトモファーマアメリカ」が発足したと発表した。成長エンジンと位置付ける前立腺がん治療薬「オルゴビクス」、子宮筋腫・子宮内膜症治療薬「マイフェンブリー」、過活動膀胱治療薬「ジェムテサ」の早期価値最大化に注力するほか、パイプラインの開発を進める。
アルジェニクス「ウィフガート」服用患者向けサポートツールを提供
アルジェニクスジャパンは7月11日、全身型重症筋無力症治療薬「ウィフガート」(エフガルチギモド アルファ)で治療を受ける患者向けに、薬剤の投与日や症状・体調を記録できるツールの提供を開始したと発表した。ツールはLINE公式アカウントで、投与日や受診日のリマインダーや入力情報のグラフ化などの機能も備える。