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製薬業界 きょうのニュースまとめ読み(2022年6月20日)

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ヤンセンの新型コロナワクチン「ジェコビデン」が承認

ヤンセンファーマは6月20日、新型コロナウイルスワクチン「ジェコビデン筋注」の承認を取得したと発表した。18歳以上の初回免疫と追加免疫が対象。同ワクチンはウイルスベクターワクチンで、初回免疫は1回の接種で済む。国内で承認された新型コロナワクチンとしては5種類目。

 

大鵬薬品、HSP90阻害薬「ジェセリ」承認を取得

大鵬薬品工業は6月20日、HSP90阻害薬「ジェセリ錠」(一般名・ピミテスピブ)について、「がん化学療法後に増悪した消化管間質腫瘍」の適応で承認を取得したと発表した。同薬は大鵬が創製。HSP90を阻害することで、がんの増殖・生存に関与するKIT、PDGFRA、HER2、EGFRなどを減少させ、抗腫瘍効果を発揮する。国内臨床第3相(P3)試験では、プラセボとの比較で無増悪生存期間を有意に延長した。

 

ソレイジア 抗がん剤「ダルビアス」承認、日本化薬が販売

ソレイジア・ファーマは6月20日、抗がん剤「ダルビアス点滴静注用」(ダリナパルシン)が承認されたと発表した。適応は「再発または難治性の末梢性T細胞リンパ腫」。同薬はソレイジアが米Alaunos Therapeuticsから導入した有機ヒ素製剤。国内では日本化薬と共同開発し、販売は同社が行う。韓国や台湾、香港ではソレイジアが申請準備中。

 

サノフィ 寒冷凝集素症治療薬「エジャイモ」が承認

サノフィは6月20日、寒冷凝集素症治療薬「エジャイモ点滴静注」(スチムリマブ)の承認を取得したと発表した。寒冷凝集素症は、補体(免疫系の一部)が正常な赤血球を誤って破壊することで発症する自己免疫性溶血性貧血。エジャイモは補体の古典経路のC1sを選択的に抑制する作用を持つ。寒冷凝集素症に対する治療薬は国内初。米国でも今年2月に承認された。

 

あすか、経口避妊薬ドロスピレノンを韓国企業に導出

あすか製薬ホールディングスは6月20日、子会社あすか製薬が権利を持つ経口避妊薬ドロスピレノンについて、韓国のヒュンダイ・ファーマと同国での開発販売権に関するライセンス契約を結んだと発表した。あすかは2020年にスペインのInsud Pharmaから同薬の日本と韓国での独占的開発販売権を取得。ライセンスの対価として、ヒュンダイ・ファーマから契約一時金と開発マイルストンを受け取る。国内ではあすかがP3試験を行っている。

 

リリー「オルミエント」円形脱毛症への適応拡大の承認取得

日本イーライリリーは6月20日、JAK阻害薬「オルミエント錠」(バリシチニブ)について、円形脱毛症への適応拡大が承認されたと発表した。治療対象となるのは、脱毛部位が広範囲に及ぶ難治の場合のみ。円形脱毛症は自己免疫疾患の1つで、自然に治癒する場合もあるが、重症化した場合の治療法は存在していなかった。オルミエントはサイトカインの働きを抑え、免疫細胞による毛根への攻撃を抑制する効果を持つ。

 

ノバルティスの「ベオビュ」糖尿病黄斑浮腫に適応拡大

ノバルティスファーマは6月20日、眼科用VEGF阻害薬「ベオビュ硝子体内注射用キット」(ブロルシズマブ)について、糖尿病黄斑浮腫への適応拡大が承認されたと発表した。同薬は、加齢黄斑変性治療薬として2020年5月に発売。従来の治療薬は導入期で4週間隔、維持期で8週間隔の投与が必要だが、ベオビュはそれぞれ6週間隔、12週間隔で済み、患者負担の軽減が期待される。

 

中外「ヘムライブラ」後天性血友病Aの適応追加承認

中外製薬は6月20日、抗血液凝固第IXa/X因子二重特異性抗体「ヘムライブラ皮下注」(エミシズマブ)が「後天性血友病A患者における出血傾向の抑制」の適応追加の承認を取得したと発表した。後天性血友病Aは、血液凝固第VIII因子に対する阻害物質(自己抗体)が後天的に生じることで引き起こされる疾患。

 

「リツキサン」視神経脊髄炎スペクトラム障害の適応取得

中外製薬は6月20日、抗CD20抗体「リツキサン点滴静注」(リツキシマブ)について、「視神経脊髄炎スペクトラム障害(視神経脊髄炎を含む)の再発予防」への適応拡大の承認を取得したと発表した。承認は、視神経脊髄炎または視神経脊髄炎スペクトラム障害の患者を対象に全国8施設で行われた医師主導P2/3試験の結果に基づく。視神経脊髄炎スペクトラム障害は、中枢神経のアストロサイトに発現するアクアポリン4に対する自己抗体による細胞傷害によって起こると考えられている。リツキサンは、血中のCD20陽性B細胞を除去することで、自己抗体の産生を抑制し、疾患の再発を予防する。

 

持田 高脂血症治療薬「エパデール」の1日1回投与製剤が承認

持田製薬は6月20日、高脂血症治療薬「エパデールカプセル」(イコサペント酸エチル)について、消化管吸収を高めた改良製剤「エパデールEMカプセル」の承認を取得したと発表した。従来製剤は1日に2~3回の服用が必要なのに対し、改良製剤は1日1回で済むため、服薬アドヒアランスの向上が見込まれる。

 

参天「ジクアス」1日3回の新製剤が承認

参天製薬は6月20日、ドライアイ治療薬「ジクアス点眼液」(ジクアホソルナトリウム)の点眼回数を減らした新製剤「ジクアスLX点眼液」の承認を取得したと発表した。従来は1日6回の点眼が必要だったが、製剤の改良で3回に減少させた。ドライアイの治療では、点眼回数の多さがコンプライアンスの低下を招いているとされ、新製剤で患者負担の軽減につなげる。

 

久光「ジクトルテープ」腰痛症などへの適応拡大が承認

久光製薬は6月20日、経皮吸収型の非ステロイド性疼痛治療薬「ジクトルテープ」(ジクロフェナクナトリウム)について、「腰痛症、肩関節周囲炎、頸肩腕症候群および腱鞘炎」への適応拡大が承認されたと発表した。同剤は昨年3月にがん疼痛治療薬として承認された。

 

MSD「キュビシン」小児適応を取得

MSDは6月20日、メチシリン耐性黄色ブドウ球菌(MRSA)感染症治療薬「キュビシン静注用」(ダプトマイシン)について、小児への用法・用量追加が承認されたと発表した。同薬は環状リポペプチド系抗生物質製剤。日本では2011年に発売された。

 

「マヴィレット」小児用製剤が承認

アッヴィは6月20日、C型慢性肝炎治療薬「マヴィレット」(グレカプレビル水和物/ピブレンタスビル)について、新たに3歳以上12歳未満の小児が使用する配合顆粒製剤が承認されたと発表した。あわせて、従来から販売している配合錠の対象年齢も拡大した。同薬は2017年に成人を対象に承認。19年に12歳以上に対象を拡大していた。3歳以上12歳未満の小児を対象としたC型肝炎に対する直接作用型抗ウイルス薬は初めて。

 

AnswersNews編集部が製薬企業をレポート

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