アステラス、遺伝子治療薬の米オーデンテス買収完了
アステラス製薬は1月16日、遺伝子治療薬の開発を手掛ける米オーデンテス・セラピューティクスへの株式公開買い付け(TOB)が14日に完了し、15日付で子会社化したと発表した。買収額は29億7300万ドル(約3270億円)。同社はアデノ随伴ウイルス(AAV)を使った遺伝子治療薬を開発しており、リードプログラムの「AT132」はX染色体連鎖性ミオチュブラー・ミオパチーを対象に年内の米国申請を目指す。
タカラバイオ、遺伝子治療関連技術を米社にライセンス
タカラバイオは1月16日、細胞・遺伝子治療を手掛ける米Tmunityセラピューティクスに、自社のsiTCR技術に関する技術特許を非独占的に供与する契約を結んだと発表した。同技術は、siRNAを使ってT細胞内在性のT細胞受容体(TCR)の発現を抑制し、導入する治療用TCRの発現を促す技術。治療有効性の向上と副作用リスクの低減が期待されている。Tmunityは今後、同技術を特定の遺伝子治療プロジェクトで利用する予定。
JT、スイスのデルマバントから皮膚疾患治療薬を導入
日本たばこ産業(JT)は1月15日、英ロイバント・サイエンシズ子会社のデルマバント・サイエンシズ(スイス)と、同社が開発中の皮膚疾患治療薬tapinarofを日本で独占的に開発・商業化するライセンス契約を結んだと発表した。同薬はアリル炭化水素受容体を標的とした薬剤で、海外で乾癬やアトピー性皮膚炎を対象に開発中。国内ではJTと子会社・鳥居薬品が共同開発し、鳥居が販売する。
契約に基づき、JTはデルマバントに契約一時金と開発マイルストン、売上高に応じたロイヤリティを支払う。JTはデルマバントが開発する3つの化合物の優先交渉権も獲得した。
旭化成、ベロキシスへのTOB成立
旭化成は1月15日、米ベロキシス・ファーマシューティカルズを保有するベロキシスDK(デンマーク)へのTOBが成立したと発表した。発行済み株式の約88.5%を約76億デンマーククローネ(約1246億円)で取得し、TOB外で取得した株式をあわせると議決権比率は90%を超える見込み。今後、所定の手続きを経て子会社化する。