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住友ファーマ 基幹3製品、27年度に2500億円規模/JCRファーマ、来年4月に社長・会長交代 など|製薬業界きょうのニュースまとめ読み(2025年5月13日)

更新日

AnswersNews編集部

 

住友ファーマ 基幹3製品、27年度に売上高2500億円規模

住友ファーマは5月13日、2023年4月に公表した27年度までの中期経営計画を取り下げ、25~27年度の3カ年の活動方針を策定したと発表した。北米で販売する基幹3製品の売り上げを27年度までに年間2500億円規模まで拡大させ(24年度実績は1617億円)、27年度以降、コア営業利益は一時的要因を除いて安定的に250億円以上を計上。フリーキャッシュフローは25年度から27年度にかけて黒字を維持し、27年度には事業売却関連収入を除いて黒字とすることを目指す。研究開発ではenzomenibなどがん領域の2つの新薬候補の申請・承認取得に力を入れる。

 

JCRファーマ 会長に芦田透氏、社長に薗田氏…来年4月1日付

JCRファーマは5月13日、来年4月1日付で代表取締役会長に専務執行役員(営業担当、営業本部長)の芦田透氏が、代表取締役社長に専務執行役員(研究担当、研究本部長)の薗田啓之氏が就任すると発表した。創業者の芦田信会長兼社長は代表権のない取締役となる。同社は「世代交代を図り、経営体制を強化・充実させる」としている。

 

中外、遺伝子治療薬「エレビジス」条件・期限付き承認取得

中外製薬は5月13日、デュシェンヌ型筋ジストロフィー治療用の遺伝子治療薬「エレビジス点滴静注」(一般名・デランジストロゲン モキセパルボベク)の条件・期限付き承認を取得したと発表した。投与対象は、エクソン8および/またはエクソン9の一部または全体の欠失変異を有さず、抗AAVrh74抗体が陰性の3歳以上8歳未満の歩行可能な患者。承認の根拠となったグローバル臨床第3相試験では、主要評価項目である運動機能の評価(ノース・スター歩行能力評価)はプラセボと比べて統計学的有意差が認められなかったが、立ち上がるまでの時間や10メートルの歩行時間といった副次評価項目で臨床的に意義ある改善が認められた。米国では2023年6月に承認され、欧州でも24年5月に申請を行っている。

 

ペプチドリーム、試薬の不適切発注・持ち出し発覚…特別調査委を設置

ペプチドリームは5月13日、社内で特定の人物による不適切な試薬類の発注・持ち出しがあった可能性が発覚したと発表した。不適切な発注・持ち出しがあった可能性があるのは2017年3月~今年1月。今年4月の新たな発注システムの導入に伴い、社内の試薬類の発注・管理状況を確認したところ判明した。影響額は現時点で最大約5500万円相当に上るという。不適切な行為を行った可能性のある人物は現時点では同社に在籍していない。同社は、事実関係と原因を調べるため、社外の弁護士らによる特別調査委員会を設置した。

 

J-TEC「ジャック」変形性膝関節症への適応拡大承認

ジャパン・ティッシュエンジニアリングは5月13日、自家培養軟骨「ジャック」について、変形性膝関節症への適応拡大の承認を取得したと発表した。軟骨欠損面積が2平方センチメートル以上で、保存的治療を行っても臨床症状が改善しない患者が対象。今年12月までの保険収載を目指す。

 

住友ファーマ、社長の役員報酬減額…経営状況踏まえ

住友ファーマは5月13日、社長の役員報酬を今年7月~来年6月の1年間、10%減額すると発表した。同社は、経営不振を理由に昨年5月から今年6月にかけて社長は30%、その他の取締役は20%、役員報酬を減額。業績は改善しつつあるが、再建に向けた経営状況を踏まえ、社長のみ減額を続けることにした。

 

決算

三菱ケミカルグループ(2025年3月期、5月13日発表)

医薬品事業の売上収益は4604億円(前期比5.3%増)、営業利益516億円(25.1%減)。筋萎縮性側索硬化症治療薬「ラジカヴァ」の海外販売が前期比26.5%増の1003億円で、2型糖尿病治療薬「マンジャロ」も売り上げを拡大。一方、昨年行った希望退職に伴う費用増で利益は減少した。コアベースの営業利益は16.0%増の652億円だった。米ベイン・キャピタルへの売却を今年7~9月期に控えており、26年3月期の業績予想は開示していない。

 

住友ファーマ(2025年3月期、5月13日発表)

▽売上収益3988億3200万円(前期比26.8%増)▽営業利益288億400万円(前期は3548億5900万円の赤字)▽当期利益236億3400万円(3149億6900万円の赤字)――。北米で販売する基幹3製品が計1617億円(83.3%増)まで売り上げを伸ばし、販管費や研究開発費を大幅に削減したことで黒字化。国内は2型糖尿病治療薬「エクア」の特許切れもあり12.9%減の998億円となった。26年3月期は、売上収益3550億円(11.0%減)、営業利益540億円(87.5%増)を予想。為替の影響で北米が減収となる一方、丸紅子会社へのアジア事業譲渡による利益を計上することで大幅増益となる。

 

参天製薬(2025年3月期、5月13日発表)

▽売上収益3000億400万円(前期比0.6%減)▽営業利益468億8000万円(21.6%増)▽当期利益362億5600万円(36.1%増)――。欧州・中東・アフリカが緑内障治療薬を中心に売り上げを伸ばした一方、薬価改定や「ジクアスLX」の自主回収で国内が5.9%の減収となり、売上収益はほぼ横ばい。構造改革関連費用の減少で大幅な増益となった。26年3月期は売上収益2940億円(2.0%減)、営業利益440億円(6.1%減)を見込む。国内で主力品が後発医薬品の影響を受け、減収減益となる見通し。

 

生化学工業(2025年3月期、5月13日発表)

▽売上高393億7400万円(前期比8.7%増)▽営業利益13億3300万円(207.8%増)▽経常利益19億3300万円(14.3%増)▽純利益12億1400万円(44.5%減)――。ロイヤリティが大幅に増加したほか、エンドトキシン測定用試薬などを扱うLAL事業が好調だった。26年3月期の業績予想は売上高356億円(9.6%減)、営業利益3億円の赤字。ロイヤリティの減少や円高による海外事業の減収が影響する。

 

JCRファーマ(2025年3月期、5月13日発表)

▽売上高330億7200万円(前期比22.9%減)▽営業利益66億5000万円の赤字(前期は75億3100万円の黒字)▽経常利益74億7700万円の赤字(72億6400万円の黒字)▽純利益47億5900万円の赤字(55億700万円の黒字)――。研究開発費が大幅に増加したほか、新工場建設に対する補助金の確定が今期にずれ込んだことなどで赤字となった。26年3月期は売上高378億円(14.3%増)、営業利益26億円を見込む。

 

メディパルHD(2025年3月期、5月13日発表)

▽売上高3兆6713億2800万円(前期比3.2%増)▽営業利益556億900万円(17.5%増)▽経常利益652億5500万円(1.1%増)▽純利益402億7900万円(2.9%減)――。本業の医療用医薬品等卸売事業が堅調に推移した。26年3月期は、売上高3兆7850億円(3.1%増)、営業利益520億円(6.5%減)を予想している。

 

スズケン(2025年3月期、5月13日発表)

▽売上高2兆3999億5200万円(前期比0.6%増)▽営業利益371億2500万円(6.4%増)▽経常利益388億3000万円(1.2%増)▽純利益344億9600万円(18.9%増)――。医療用医薬品市場の伸長やスペシャリティ医薬品等の新薬が増収に寄与。販管費の抑制で利益も増えた。26年3月期の業績予想は売上高2兆4680億円(2.8%減)、営業利益336億円(9.5%減)。物価上昇や人件費増加の影響で販管費がかさむ。

 

AnswersNews編集部が製薬企業をレポート

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