MRの求人、15％減も外資大手でニーズ…製造は経験者中心にシフト｜製薬業界 今月の転職求人動向（2025年1月）

製薬業界の求人動向を、業界専門の転職支援サービス「Answers」「MRBiZ」（運営元：株式会社クイック）の専任コンサルタントが毎月レポートします。

求人件数は減少

2025年1月の製薬業界の求人件数は、全体的に前月から減少しました。

職種別に見ると、前月から増加したのは「MA・MSL」（前月比9%増）や「学術・DI」（5%増）など。一方、減少となったのは「MR」（15％減）や「QC・QA・監査」（12%減）、「製剤研究・製剤技術」「ライセシング・事業開発」（いずれも8％減）などでした。

[研究]メーカーの動き鈍く、バイオベンチャーは堅調

研究職では例年、12月から翌年2月にかけてメーカーで採用ニーズが下がる傾向にあり、今年も足元の動きは鈍くなっています。新規の求人は、組織強化や欠員補充を目的としたスポットの募集が中心で、新規領域の開拓を目指す兼業メーカーなどで募集がスタート。一方、バイオベンチャーでは引き続きニーズが堅調です。求人数も豊富なので、バイオベンチャーへの転職を考えるなら今が良いタイミングと言えそうです。

[開発]モニター、CRO・メーカーとも新規募集

開発職の転職市場は先月から大きな変化はありません。「開発企画・PM」では、クリニカルサイエンティストなどのポジションでいくつか募集が出ています。モニター（CRA）の求人は1%増。受託件数の増加を見込むCRO各社のほか、導入品の開発を進める内資系メーカーで新たな募集が行われています。

[製造]採用の中心は経験者に

製造関連職の採用ニーズは、数カ月前に比べると落ち着いています。新薬、後発医薬品とも、積極採用を行ってきた大手企業の多くが24年度の採用枠を充足しつつあるためで、採用の中心は即戦力となる経験者層にシフト。ただ、今後も安定供給の実現に向けた採用は底堅く続いていく見通しです。25年度の採用開始に備え、経験・スキルの棚卸しといった準備を進めておくことがより大切になってきそうです。

[MR]外資大手中心にニーズ

MRの求人件数は前月比で15％減少しました。新規の募集は少ないものの、パイプラインが豊富な大手外資メーカーで増員募集が行われています。こうした企業では育成体制の整備も進んでおり、領域未経験者を含めポテンシャルが期待できる若手層へのニーズが拡大している印象。一方、CSOでは経験豊富なベテラン層への需要が増加しています。

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新たな1年が始まりました。全体的に求人数は減少していますが、転職市場全体は堅調に推移しています。2月から３月にかけて新たに募集を開始する企業も出てくるので、引き続き情報収集が欠かせません。Answers転職サポートでは、求人情報から転職市場全体の最新動向まで、幅広い情報を提供しています。具体的な転職の相談はもちろん、情報チャネルの1つとしてもお気軽にご活用ください。

2024年10月、即戦力人材と企業をつなぐ転職サイト「ビズリーチ」が主催する、23年度に活躍したヘッドハンターを表彰する「JAPAN HEADHUNTER AWARDS 2024」で、Answers転職サポート在籍コンサルタントが「メディカル部門 MVP」（※）を受賞しました。

※ビズリーチに登録する7800人以上（24年7月末時点）のヘッドハンターのうち、メディカル業界への転職支援で優秀な結果を残したヘッドハンターに贈られる賞

（コンサルタント　永田雅実／佐久間貴大）