持田製薬「エパデール」ASEAN・東アジアで展開拡大/ファイザー、20価肺炎球菌ワクチン発売 など|製薬業界きょうのニュースまとめ読み(2024年8月30日)
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AnswersNews編集部
持田製薬「エパデール」ASEAN・東アジアで展開拡大…Meijiと販売提携
持田製薬は8月30日、EPA製剤「エパデールS」(一般名・イコサペント酸エチル)について、ASEAN地域と台湾での販売でMeijiSeikaファルマと提携すると発表した。両社はすでにタイ、ベトナム、中国で販売提携しており、今回の提携でASEAN・東アジア地域での展開を拡大させる。持田は対象エリアで同薬を開発・販売するための独占的権利をMeijiに許諾。Meijiは海外子会社やパートナー会社を通じて承認取得と販売を行っていく。
ファイザー、20価肺炎球菌ワクチンを発売…10月から定期接種
ファイザーは8月30日、20価肺炎球菌ワクチン「プレベナー20水性懸濁注」を発売したと発表した。既存の13価ワクチンに7血清型を加え、肺炎球菌感染症の原因となる血清型を幅広くカバーできるようにした。国内では今年3月に小児、8月に高齢者と高リスク者を対象に承認を取得。10月1日から定期接種で使用されることが決まっている。20価ワクチンの発売に伴い、従来の13価ワクチンは市場から引き上げ、9月末で販売を終了する。
ユーシービー「ブリィビアクト」発売…部分てんかんに8年ぶり新薬
ユーシービージャパンは8月30日、抗てんかん薬 「ブリィビアクト錠」(ブリーバラセタム)を販売したと発表した。適応はてんかん患者の部分発作。部分てんかんに対する抗てんかん薬としては8年ぶりの新薬となる。同薬は、てんかん発作に関わるとされるシナプス小胞タンパク2Aに結合し、作用を発揮する。薬価は25mg1錠373.30円、50mg1錠609.30円。ピーク時に178億円の販売を見込む。
サスメド 不眠症治療用アプリ、保険適用目指し一変申請
サスメドは8月30日、不眠障害向け治療用アプリ「サスメド Med CBT-i不眠障害用アプリ」について、承認事項の一部変更を申請したと発表した。同アプリは2023年2月に医療機器として承認を取得。保険適用を目指していたが、24年度診療報酬改定で医師が行う対面での認知行動療法の不眠症への適用拡大が見送られ、同社が希望していた診療報酬を準用する形での保険適用が叶わなかった。24年度改定では、疾患治療用プログラムは原則として特定保険医療材料として評価することとされ、同社はこれに沿って保険適用の手続きを進めるため、必要な一変申請を行うことにした。
アッヴィ「ヒュミラ」体軸性脊椎関節炎への適応拡大を公知申請
アッヴィは8月30日、抗TNFα抗体「ヒュミラ」(アダリムマブ)について、X線基準を満たさない体軸性脊椎関節炎(nr-axSpA)への適応拡大を公知申請したと発表した。関係学会などからの要望に基づき、厚生労働省の医療上の必要性の高い未承認薬・適応外薬検討会議で公知申請の妥当性が認められた。同薬はこれまでに、関節リウマチなど12の適応症で承認を取得している。
がん研有明病院とギリアド、新薬研究開発で基本合意書
がん研究会有明病院とギリアド・サイエンシズは8月30日、がん領域での新薬の共同研究開発に関する基本合意書を締結したと発表した。米ギリアドがグローバルで展開する医療機関との連携プロジェクト「HOPE(Hematology-Oncology Portfolio Engagement)ネットワーク」に同病院が参画したことを受けたもの。基本合意に基づき、両者は特定の臨床研究で相互に協力・支援し、がん領域での専門分野の知見を共有。新薬の迅速な提供を目指す。
レナサイエンス、台湾企業とSaMD共同開発
レナサイエンスは8月30日、台北医科大子会社のタイペイ・メディカル・ユニバーシティ・バイオテック(TMUバイオテック)とプログラム医療機器(SaMD)を共同開発すると発表した。日本と台湾でAIを活用したSaMDの事業化を目指し、承認に向けた臨床性能試験を行う。TMUバイオテックは台北医科大発の医療シーズの事業化を目的に設立された企業。同大はキャンパス内に6つの病院(病床数計3000床)を持ち、そこから得られる膨大な医療データをもとにさまざまなSaMDを開発している。