国内製薬各社の2024年3月期第3四半期、24年2月期第3四半期、23年12月期第4四半期の決算発表から、主な新薬開発パイプラインの動きをピックアップ。随時更新(公開:2月1日、最終更新:2月15日)。
INDEX
- 大塚製薬(23年12月期4Q、2月14日発表)
- 参天製薬(24年3月期3Q、2月8日発表)
- 明治HD(24年3月期3Q、2月8日発表)
- 協和キリン(23年12月期4Q、2月7日発表)
- 旭化成(24年3月期3Q、2月7日発表)
- エーザイ(23年3月期3Q、2月6日発表)
- アステラス製薬(23年3月期3Q、2月5日発表)
- 持田製薬(23年3月期3Q、2月5日発表)
- 武田薬品工業(23年3月期3Q、2月1日発表)
- 中外製薬(24年12月期4Q、2月1日発表)
- 第一三共(23年3月期3Q、1月31日発表)
- 小野薬品工業(23年3月期3Q、1月31日発表)
- 塩野義製薬(23年3月期3Q、1月31日発表)
- 住友ファーマ(23年3月期3Q、1月31日発表)
大塚HD(23年12月期4Q、2月14日発表)
承認
【日本】レキサルティ(一般名・ブレクスピプラゾール)|大うつ病(適応拡大)
大塚製薬が創製した抗精神病薬。23年12月、既存治療で十分な効果が認められないうつ病・うつ状態への適応拡大が日本で承認。
申請
【日本】レキサルティ(ブレクスピプラゾール)|アルツハイマー型認知症に伴うアジテーション(適応拡大)
23年10月に日本で適応拡大を申請。患者410人を対象に行った国内P3試験では、アジテーション症状の出現頻度を評価する指標をプラセボに比べて有意に改善した。承認されればアルツハイマー型認知症に伴うアジテーションに対する国内初の治療薬となる。米国では23年5月に承認を取得している。
【欧州】INAQOV(decitabine/cedazuridine)|骨髄異形成症候群(適応拡大)
DNAメチル化阻害薬decitabineに、経口投与時の分解を抑制する新規代謝酵素阻害薬cedazuridineを加えた経口DNAメチル化阻害配合剤。欧州で骨髄異形成症候群への適応拡大を申請。欧州では23年9月、急性骨髄性白血病治療薬として承認を取得している。
【日本】ボクロスポリン|ループス腎炎
カナダのオーリニア・ファーマシューティカルズから導入したカルシニューリン阻害薬。23年11月に日本で申請。
【中国】サムタス(トルバプタンリン酸 エステルナトリウム)|心性浮腫
大塚製薬が創製したV2-受容体拮抗薬「サムスカ」のプロドラッグ。中国で申請。
【日本】OPF-109(糖・電解質・アミノ酸・ビタミン)|慢性腎不全用高カロリー輸液
大塚製薬工場が開発した慢性腎不全用高カロリー輸液。
P3開始
【日米欧】TAS6417(zipalertinib)|非小細胞肺がん
大鵬薬品工業が創始江したEGFR阻害薬。EGFRエクソン20挿入変異のある非小細胞肺がんを対象にP3試験を開始。
P1/2開始
【中国】INQOVI/INAQOV(decitabine/cedazuridine)|骨髄異形成症候群
中国でP1/2試験を開始。「INQOVI」は米国、「INAQOV」は欧州の製品名。
参天製薬(24年3月期3Q、2月8日発表)
承認
【欧州】Catiolanze(一般名・ラタノプロストカチオニック乳化点眼剤)|緑内障・高眼圧症
プロスタグランジンF2a誘導体ラタノプロストのカチオニック(プラスに帯電したイオン)乳化点眼剤。マイナスに帯電した眼表面に引きつけられ、眼氷艶での分布と滞留性を向上させた。23年11月に欧州で承認された。
開発中止
【日米】STN1013600(ウルソデオキシコール酸)|老視(P2a)
水晶体の弾力性を向上させることで老視の症状を改善する薬剤として米国でP2a試験、日本でP1試験を終えたが、米国P2a試験データ解析の結果、開発を中止。
明治HD(24年3月期3Q、2月8日発表)
承認
【日本】コスタイベ|新型コロナウイルス感染症の予防
米アークトゥルス・セラピューティクスが開発した次世代mRNAワクチン(レプリコン)。11月に日本で承認を取得。レプリコンワクチンの承認は世界初。
協和キリン(23年12月期4Q、2月7日発表)
P1開始
【日本】KK2260|固形がん
自社創製の抗EGFR/TfR1バイスペシフィック抗体。23年11月に日本でP1試験を開始。
旭化成(24年3月期3Q、2月7日発表)
P1開始
【日本】AK1910|自己免疫疾患
SBIバイオテックから導入した抗ホスホリパーゼD4(PLD4)抗体。PLD4は形質細胞様樹状細胞(pDC)と活性化B細胞に特的に発現するタンパク質。pDCと活性化B細胞を同時に殺傷することで自己免疫疾患への効果が期待される。旭化成ファーマは全世界で開発・製造・販売を行う独占的な実施権を持っている。
エーザイ(24年3月期3Q、2月6日発表)
承認
【中国】レケンビ(一般名・レカネマブ)|早期アルツハイマー病
米バイオジェンと共同開発している抗アミロイドβプロトフィブリル抗体。1月に中国で「アルツハイマー病による軽度認知障害及び軽度の認知症の治療」の適応で承認を取得した。承認は米国と日本に続いて3カ国目。24年度第2四半期の発売を予定している。
【日本】フィコンパ(ペランパネル)|てんかん(剤形追加)
自社創製のAMPA受容体拮抗薬。1月に日本で注射剤が承認。手術などで一時的に経口薬が服用できない場合の選択肢となる。
申請
【中国】デエビゴ(レンボレキサント)|不眠症
自社創製のオレキシン受容体拮抗薬。今年1月、中国当局が申請を受理した。
【日本】E0302(メコバラミン)|筋萎縮性側索硬化症(ALS)
末梢神経障害治療薬「メチコバール」として販売されているビタミンB12製剤。高用量製剤をALSの新薬として1月に日本で申請。ALSに対する高用量メコバラミンの投与は1990年代から臨床研究が行われ、エーザイは06年から行ったP2/3試験の結果をもとに15年に申請したが、追加試験が必要との判断により申請を取り下げていた。今回の申請は、徳島大病院などで行われた医師主導P3試験の結果に基づく。
【日本】E7090(タスルグラチニブ)|胆道がん
自社創製のFGFR阻害薬。23年12月、FGFR2融合遺伝子を有する胆道がんの適応で申請。
【中国】FYU-981(ドチヌラド)|痛風
富士薬品から導入したURAT1阻害薬。エーザイは中国とASEAN5カ国の権利を持つ。日本では「ユリス」の製品名で富士薬品が20年に承認を取得し、持田製薬が販売している。
開発中止
【日米欧中】レンビマ(レンバチニブ)|子宮内膜がん(P3)
自社創製のキナーゼ阻害薬。子宮頸がんの1次治療を対象に抗PD-1抗体「キイトルーダ」(ペムブロリズマブ)との併用療法を評価したP3試験で主要評価項目を達成できず、パイプラインから削除した。
アステラス製薬(24年3月期3Q、2月5日発表)
承認
【米国】イクスタンジ(一般名・エンザルタミド)|生化学的再発のリスクが高い非転移性去勢感受性前立腺がん(適応拡大)
アンドロゲン受容体阻害薬。単剤療法またはゴナドトロピン放出ホルモン(GnRH)療法との併用療法が23年11月に承認。
【米国】パドセブ(エンホルツマブ ベドチン)|治療歴のない転移性尿路上皮がん(適応拡大)
ネクチン-4を標的とする抗体薬物複合体(ADC)。抗PD-1抗体「キイトルーダ」(ペムブロリズマブ)との併用による1次治療への適応拡大が23年12月に承認。
【欧州】VEOZA(fezolinetant)|閉経に伴う血管運動神経症状
NK3受容体拮抗剤。23年5月承認の米国(製品名・VEOZAH)に続き、欧州でも同年12月に承認を取得した。
【米国】CRESEMBA(isavuconazole)|小児の侵襲性アスペルギルス症・侵襲性ムーコル症(適応拡大)
アゾール系抗真菌薬。12月に米国で小児適応が承認。
申請
【日欧】パドセブ(エンホルツマブ ベドチン)|治療歴のない転移性尿路上皮がん(適応拡大)
キイトルーダ併用による1次治療への適応拡大を日本と欧州で今年1月に申請。
P3開始
【日本】fezolinetant|閉経に伴う血管運動神経症状
欧米での承認取得に続き、日本でもP3試験を開始。
開発中止
ASP5354(pudexacianinium chloride)|リンパ節マッピング(P2)
蛍光造影剤。「がん摘出手術前に実施するリンパ節マッピング時のリンパ節同定」を対象にP2試験を行っていたが、戦略的理由で開発を中止。先行している「腹部または骨盤内の低侵襲および開腹手術の術中の尿管の可視化」(P3)については開発を継続。
持田製薬(24年3月期3Q、2月5日発表)
申請
【日本】トレプロスト吸入液(トレプトスチニル)|間質性肺疾患または気腫合併肺線維症に伴う肺高血圧症(適応拡大)
米ユナイテッド・セラピューティクスから導入したプロスタグランジンI2誘導体製剤。承認されれば同適応を持つ初の治療薬となる。
武田薬品工業(2024年3月期3Q、2月1日発表)
承認
【中国】VOCINTI(一般名・ボノプラザン)|ヘリコバクター・ピロリ除菌の補助
日本では「タケキャブ」の製品名で販売しているカリウムイオン競合型アシッドブロッカー。23年11月、ヘリコバクター・ピロリ除菌の補助を対象に中国で承認。
【日本】アドセトリス(ブレンツキシマブ ベドチン)|皮膚T細胞リンパ腫(適応拡大)
抗CD30抗体薬物複合体(ADC)。23年11月に、日本で再発・難治性の皮膚T細胞リンパ腫への適応拡大が承認。
【米国】FRUZAQLA(フルキンチニブ)|大腸がん
香港のハッチメッドから導入したVEGF阻害薬。治療歴を有する転移性大腸がんの治療薬として23年11月に米国で承認を取得した。欧州と日本でも申請中。
【欧州】タクザイロ(ラナデルマブ)|遺伝性血管性浮腫(小児適応)
血漿カリクレイン阻害薬。23年11月に欧州で小児適応が承認。
【米国】ADZYNMA(apadamtase alfa/cinaxadamtase alfa)TAK755|先天性血栓性血小板減少性紫斑病
遺伝子組換えヒトADAMTS13(A disintegrin and metalloproteinase with thrombospondin motifs 13)製剤。先天性血栓性血小板減少性紫斑病(cTTP)の成人・小児に対する予防的治療とオンデマンド治療の適応で23年11月に米国で承認。欠乏したADAMTS13酵素を補充することで効果を発揮する。cTTPに対するADAMTS13酵素補充療法の承認は初めて。
【中国】LIVTENCITY(maribavir)|難治性サイトメガロウイルス感染症
UL97プロテインキナーゼとその天然基質を標的として阻害する新規作用機序の抗サイトメガロウイルス薬。造血幹細胞移植または固形臓器移植後の、ガンシクロビル、バルガンシクロビル、シドフォビルまたはホスカルネットによる治療に難治性の成人患者を対象に、中国で23年12月に承認を取得した。
【米欧】HYQVIA|慢性炎症性脱髄性多発根神経炎(適応拡大)
ヒアルロニダーゼを配合した免疫グロブリン製剤。今年1月、慢性炎症性脱髄性多発根神経炎(CIDP)の維持療法への適応拡大が米国と欧州で承認された。
【米国】GAMMAGARD LIQUID|慢性炎症性脱髄性多発根神経炎(適応拡大)
免疫グロブリン製剤。「CIDPの成人患者の神経筋障害・機能障害の改善」への適応拡大が今年1月に米国で承認。
【欧州】キュービトル|続発性免疫不全症候群
免疫グロブリンを20%含有する免疫グロブリン製剤。今年1月に欧州で続発性免疫不全症候群への適応拡大が承認。
申請
【日本】TAK-620(maribavri)|臓器移植後のサイトメガロウイルス感染症
臓器移植(造⾎幹細胞移植も含む)におけるサイトメガロウイルス感染症の適応で、23年11月に日本で申請。
P3開始
【米国】TAK-279|乾癬
23年の米ニンバス・ラクシュミ買収で獲得したTYK2阻害薬。3Qに尋常性乾癬を対象としたP3試験を開始。
【米欧】TAK-881|免疫不全症
免疫グロブリンを20%配合する免疫グロブリン製剤とヒアルロニダーゼの配合剤。免疫不全症を対象に米国と欧州でP3試験を開始。
開発中止
【米国】Cx601|クローン病に伴う複雑痔瘻(P3)
P3試験で主要評価項目を達成できず。米国での申請を断念。
TAK-071|パーキンソン病(P2)
M1ポジティブアロステリックモジュレーター。価値最大化に向けた事業上の判断で開発を中止。外部化を検討している。
TAK-573(modakafusp alfa)|多発性骨髄腫(P2)、固形がん(P1)
抗CD38抗体と活性減弱インターフェロンアルファとの融合タンパク。戦略的判断で開発を中止した。
TAK-102/TAK-103|固形がん(P1)
TAK-102はGPC3、TAK-103はメソテリンを標的としたCAR-T細胞療法。ノイルイミューンバイオテックと提携して開発を進めていたが、他家細胞療法への戦略的シフトにより開発を中止。
TAK-940|多発性骨髄腫(P1)
米メモリアルスローンケタリングがんセンターとの提携で開発していたCAR-T細胞療法。他家細胞療法への戦略的シフトにより中止。
TAK-426|ジカウイルスによる感染症の予防(P1)
ジカウイルスワクチン。疫学的情報から使用機会が限定的であることが想定されるため、開発を継続しないことを決定。
中外製薬(2023年12月期4Q、2月1日発表)
申請
【日米欧中】アレセンサ(一般名・アレクチニブ)|非小細胞肺がんアジュバント(適応拡大)
自社創製のALK阻害薬。ALK融合遺伝子陽性の非小細胞肺がんに対する術後補助療法への適応拡大を、23年11月から12月にかけて米国、欧州、中国、日本で申請。
P1開始
【グローバル】REVN24|急性疾患
低分子の静注剤。23年10月にP1を開始。
開発中止
【日本】テセントリク(アテゾリズマブ)|頭頸部がん維持療法(P3)
ロシュから導入した抗PD-L1抗体。国際共同P3試験で主要評価項目を達成できず、開発を中止。
【日本】RG6100(semorinemab)|アルツハイマー病(P1)
抗タウ抗体。ロシュが海外で行った臨床試験の結果を踏まえ、開発を中止した。
第一三共(23年3月期3Q、1月31日発表)
承認
【欧州】「ヴァンフリタ」(一般名・キザルチニブ)|FLT3-ITD変異を有する急性骨髄性白血病
経口FLT3阻害薬。1次治療を対象に欧州で23年11月に承認。日本では19年、米国では23年7月に承認を取得している。
【日本】「ダイチロナ」|SARS-CoV-2による感染症の予防
新型コロナウイルス感染症向けのmRNAワクチン。23年11月にオミクロン株XBB.1.5に対応した1価ワクチンが承認。追加免疫が対象。同年12月から、日本企業が開発したワクチンとして初めて使用が始まった。
申請
【米国】エンハーツ(トラスツズマブ デルクステカン)|HER2発現がん(適応拡大)
自社創製の抗HER2抗体薬物複合体(ADC)。24年1月に米国で「HER2陽性の複数の固形がん」への適応拡大の申請が受理された。申請は、▽前治療歴のあるHER発現の進行性固形がん(胆道がん、膀胱がん、子宮頸がん、子宮内膜がん、卵巣がん、膵臓がん、希少がん)を対象とした臨床第2相(P2)試験▽HER2過剰発現等の切除不能・転移性非小細胞肺がんを対象としたP2試験▽HER2陽性の切除不能な進行・再発大腸がんを対象としたP2試験――などの結果に基づく。承認されれば、がん種横断的な適応を持つ初の抗HER2療法となる。審査終了目標日は5月30日。
【米国】U3-1402(パトリツマブ デルクステカン)|EGFR変異非小細胞肺がん
自社創製の抗HER3 ADC。「EGFR変異を有する局所進行または転移性非小細胞肺がんの3次治療」の適応での申請が23年12月に米国で受理された。審査終了目標日は6月26日。3次治療ではグローバルで申請用のP2試験が行われているほか、2次治療や1次治療でも開発が進んでいる。
P3開始
【日米欧亜】DS-1062(ダトポタマブ デルクステカン)|乳がん
自社創製の抗TROP2 ADC。▽前治療歴のない早期トリプルネガティブ乳がんと、HR低発現かつHER2低発現または陰性乳がんを対象に、デュルバルマブとの併用による術前薬物療法と、それに続くデュルバルマブと化学療法の併用またはデュルバルマブ単剤による術後薬物療法を評価するグローバルP3試験▽PD-L1陽性の局所再発手術不能または転移性のトリプルネガティブ乳がん1次治療を対象に、単剤療法またはデュルバルマブとの併用療法を評価するグローバルP3試験――を23年11月に開始。
P1/2試験開始
【欧州】DS-2325|ネザートン症候群
KLK5阻害薬。23年12月にP1/2試験を開始。ネザートン症候群は、魚鱗癬、アトピー性疾患、毛髪の異常などを特徴とする遺伝性希少疾患。
小野薬品工業(24年3月期3Q、1月31日発表)
承認
【日本】オプジーボ(一般名・ニボルマブ)|悪性中皮腫(適応拡大)
免疫チェックポイント阻害薬の抗PD-1抗体。11月に日本で悪性中皮腫(悪性胸膜中皮腫を除く)への適応拡大が承認。悪性胸膜中皮腫では、18年に単剤、21年に「ヤーボイ」との併用療法の承認を取得している。
P1開始
【日本】ONO-4538HSC|固形がん
オプジーボの皮下注製剤。ボルヒアルロニダーゼアルファを配合している。日本で固形がんを対象にP1試験を開始。
【米国】ONO-8250|HER2陽性固形がん
米フェイトから導入したiPS細胞由来のHER2 CAR-T細胞療法。米国でP1試験を開始。
開発中止
【日本】ONO-7121|結腸・直腸がん(P3)
オプジーボと抗LAG-3抗体relatlimabの配合剤。結腸・直腸がんを対象とした米ブリストル・マイヤーズスクイブ主導の国際共同試験P3試験に日本、韓国、台湾から参加していたが、独立データモニタリング委員会による解析に基づいて無益性中止となった。
塩野義製薬(24年3月期3Q、1月31日発表)
承認
【日本】フェトロージャ(一般名・セフィデロコルトシル酸塩硫酸塩水和物)
新規シデロフォアセファロスポリン系抗生物質製剤。カルバペネム系抗菌薬に耐性を示す細菌による感染症の治療薬として23年11月に日本で承認。
P3開始
【日本】S-268023|新型コロナウイルス感染症の予防
新型コロナウイルス感染症に対する組換えタンパクワクチン。追加免疫を対象に、オミクロン株XBB.1.5に対応したバージョンのP3試験を日本で開始。
住友ファーマ(24年3月期3Q、1月31日発表)
P1・P1/2試験開始
【米国】CT1-DAP001/DSP-1083|パーキンソン病
他家iPS細胞由来ドパミン神経前駆細胞。米カリフォルニア大サンディエゴ校で医師主導P1/2試験がスタート。使用する細胞は、住友ファーマが製造して同校に提供する。日本では京都大付属病院で医師主導P1/2試験が進行中。
【日本】KSP-1007|複雑性尿路・腹腔内感染症、人工呼吸器関連肺炎を含む院内肺炎
北里大との共同研究で見出された新規抗菌薬。β-ラクタマーゼを広域かつ強力に阻害する作用を持つ。カルバペネム系抗菌薬「メロペン」との配合剤として開発しており、米国に続いて日本でもP1試験を開始。
開発中止
【日本】DSP-9632P|パーキンソン病におけるレボドパ誘発性ジスキネジア(P1)
自社創製のセロトニン5-HT1A受容体パーシャルアゴニスト。P1試験を行っていたが、開発を中止。