第一三共、抗HER3ADCパトリツマブ デルクステカンを米国で申請
第一三共は12月25日、抗HER3抗体薬物複合体(ADC)パトリツマブ デルクステカンについて、EGFR変異を有する局所進行または転移性非小細胞肺がんの3次治療を対象に米国で承認申請し、米FDA(食品医薬品局)に受理されたと発表した。優先審査の指定を受け、審査終了目標日は2024年6月26日に設定された。パトリツマブ デルクステカンは第一三共が開発に注力する5つのADCの1つで、承認されればHER3を標的とする初のがん治療薬となる。第一三共は今年10月、同薬を含む3つのADCの開発・商業化で米メルクと最大220億ドルの提携を結んでいる。
武田供給のコロナワクチン、供用を終了
厚生労働省は12月25日、武田薬品工業から供給を受けた新型コロナウイルスワクチンについて、同日ですべてのワクチンが有効期限を迎え、供用を終了すると発表した。武田からは約824万回分が供給され、このうち約110万回分を国内に配送。約714万回分は廃棄となった。武田は米ノババックス製の組換えタンパクワクチンの日本向け供給を担い、2021年9月に厚労省と1億5000万回分の供給契約を締結したが、厚労省は今年2月、納入済みを除く約1億4176万回分の購入をキャンセルした。
持田「トレプロスト」の適応拡大申請
持田製薬は12月25日、「トレプロスト吸入液」(一般名・トレプロスチニル)について、「間質性肺疾患または気腫合併肺線維症に伴う肺高血圧症」への適応拡大を申請したと発表した。承認されれば同疾患に対する国内初の治療薬となる。同薬は米ユナイテッド・セラピューティクスからの導入品で、日本では今年、肺動脈性肺高血圧症治療薬として発売した。
オンコリス、テロメライシンの物流で三井倉庫HDと提携
オンコリスバイオファーマは12月25日、開発中の腫瘍溶解性ウイルス製剤テロメライシンの物流で三井倉庫ホールディングスと提携すると発表した。包装、保管、輸送の物流体制を構築するための業務委託契約を結ぶことを決めた。三井倉庫HDは、再生医療等製品の取り扱いなど先端医療物流分野で豊富な経験があり、再生医療等製品の品質確保の知見と実績を持つという。オンコリスは三井倉庫HDとの連携を強化することで、テロメライシンを安定的に医療現場に届けることを目指す。