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製薬業界 きょうのニュースまとめ読み(2023年3月27日)

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ノボ、肥満症治療薬「ウゴービ」が承認

ノボノルディスクファーマは3月27日、肥満症治療薬「ウゴービ皮下注」(一般名・セマグルチド)が承認されたと発表した。高血圧、脂質異常症、2型糖尿病のいずれかを有し、▽BMIが27kg/㎡以上で2つ以上の肥満に関連する健康障害を有する▽BMIが35kg/㎡以上――に該当する患者が対象となる。同薬は、週1回投与のGLP-1受容体作動薬で、空腹感を軽減し、満腹感を高めることで、食事の量を減らしてカロリー摂取量を抑え、体重減少を促す。

 

第一三共、経鼻インフルワクチン「フルミスト」が承認

第一三共は3月27日、経鼻弱毒生インフルエンザワクチン「フルミスト点鼻液」の承認を取得したと発表した。経鼻投与のインフルエンザワクチンは国内初。対象は2歳以上19歳未満で、1回噴霧する。2024年度に発売する予定。第一三共は15年に英アストラゼネカ子会社メディミューンとライセンス契約を結び、国内で開発を進めてきた。

 

ファーマエッセンシア、真性多血症治療薬「ベスレミ」承認

ファーマエッセンシアジャパンは3月27日、真性多血症治療薬「ベスレミ皮下注」(ロペグインターフェロン アルファ-2b)の承認を取得したと発表した。台湾に本社を置くファーマエッセンシアにとって、日本で承認された初の製品となる。同薬は新規の長時間作用型モノペグ化プロリンインターフェロン。従来のペグ化インターフェロンに比べて投与間隔を延長できることが期待されている。

 

リリー、潰瘍性大腸炎治療薬「オンボー」が承認

日本イーライリリーは3月27日、抗IL-23p19抗体「オンボー点滴静注/同皮下注」(ミリキズマブ)の承認を取得したと発表した。適応は「既存治療で効果不十分な中等症から重症の潰瘍性大腸炎」。点滴静注は寛解導入療法に、皮下注は維持療法に使用する。潰瘍性大腸炎治療薬としては初の抗IL-23p19抗体。国内では、提携先の持田製薬が流通・販売と情報提供活動を行う。

 

BIKEN・田辺三菱、5種混合ワクチンの承認取得

阪大微生物病研究会と田辺三菱製薬は3月27日、共同開発した5種混合ワクチン「ゴービック水性懸濁注シリンジ」の承認を取得したと発表した。既存の4種混合ワクチン(百日せき、ジフテリア、破傷風、不活化ポリオ混合ワクチン)「テトラビック」にヘモフィルスインフルエンザ菌b型(Hib)の抗原成分を加えた。接種回数の削減により、乳幼児と保護者の負担軽減を期待する。

 

ナノキャリア、抗菌耳科用製剤「コムレクス」が承認

ナノキャリアは3月27日、抗菌耳科用製剤「コムレクス耳科用液」(レボフロキサシン水和物)の承認を取得したと発表した。適応は、外耳炎、中耳炎。セオリアファーマ(東京都中央区)と共同で開発した。抗菌耳科用製剤としては四半世紀ぶりの新薬となる。

 

「エンハーツ」HER2低発現乳がんへの適応拡大が承認

第一三共は3月27日、抗HER2抗体薬物複合体「エンハーツ点滴静注用」(トラスツズマブ デルクステカン)について、「化学療法歴のあるHER2低発現の手術不能・再発乳がん」への適応拡大が承認されたと発表した。承認は、昨年6月の米国臨床腫瘍学会(ASCO)で発表されたグローバル臨床第3相(P3)試験の結果に基づく。HER2低発現乳がんに対する抗HER2療法は国内初。

 

インサイト「ペマジール」FGFR1融合遺伝子陽性骨髄性・リンパ性腫瘍に適応拡大

インサイト・バイオサイエンシズ・ジャパンは3月27日、FGFR阻害薬「ペマジール錠」(ペミガチニブ)について、FGFR1融合遺伝子陽性の骨髄性またはリンパ性腫瘍への適応拡大の承認を取得したと発表した。同疾患はきわめて稀な疾患で、患者の報告数は世界でも100人に満たない。患者41人を対象に行った国際共同P2試験では、62.5%の完全奏効率を示した。

 

「エンタイビオ」皮下注製剤が承認

武田薬品工業は3月27日、抗α4β7インテグリン抗体「エンタイビオ」(ベドリズマブ)の皮下注製剤が承認されたと発表した。中等度から重症の潰瘍性大腸炎の維持療法が対象。従来の点滴静注製剤に比べ、薬液調製に必要な人員や時間の削減を期待するほか、投与時間の短縮が可能となる。

 

「オプジーボ」肺がん術前補助療法の承認取得

小野薬品工業は3月27日、免疫チェックポイント阻害薬の抗PD-1抗体「オプジーボ点滴静注」(ニボルマブ)が、化学療法との併用療法で非小細胞肺がんに対する術前補助療法の承認を取得したと発表した。承認の根拠となった国際共同P3試験では、化学療法単独と比較して主要評価項目(無イベント生存期間と病理学的完全奏効)を有意に改善した。

 

「バリキサ」症候性先天性サイトメガロウイルス感染症への適応拡大が承認

田辺三菱製薬は3月27日、抗サイトメガロウイルス薬「バリキサドライシロップ」(バルガンシクロビル塩酸塩)について、症候性先天性サイトメガロウイルス感染症への適応拡大の承認を取得したと発表した。承認は国内6医療機関の研究グループが行った医師主導治験の結果に基づく。症候性先天性サイトメガロウイルス感染症の治療薬が承認されるのは世界初。

 

参天、エピナスチン塩酸塩の眼科用クリームを申請

参天製薬は3月27日、抗アレルギー薬エピナスチン塩酸塩の眼科用クリームを申請したと発表した。1日1回、眼周囲(上下眼瞼)に塗布することでアレルギー性結膜炎を治療する。アレルギー性結膜炎には抗ヒスタミン薬の点眼薬が使われることが多いが、1日2~4回点眼する必要があり、1日1回塗布のクリームを提供することで患者の負担軽減を狙う。

 

ブロックチェーンで流通経路と在庫を可視化…製薬9社などが運用実証

日本アイ・ビー・エムは3月27日、ブロックチェーン技術を活用して医薬品の流通経路と在庫を可視化する取り組みについて、4月から運用実証を行うと発表した。2018年に製薬企業や医療機関など20社・団体と設立したコンソーシアム「ヘルスケア・ブロックチェーン・コラボレーション」で、塩野義製薬、武田薬品工業、田辺三菱製薬、ファイザーを中心に検討を進めてきた。実証には4社と日本IBMのほか、協力企業として製薬5社、医薬品卸7社、物流4社が参加。工場出荷から医療機関・薬局での処方、調剤、投与までの一連の流れを医薬品データプラットフォーム上で検証するとともに、参加者が医療機関・薬局での在庫情報を参照できるようにし、在庫の偏在の解消を検証する。

 

Activaid、臨床試験プロジェクト管理サービスがFMV方式の費用算定に対応

Activaid(東京都千代田区)は3月27日、同社が提供する臨床試験プロジェクト管理サービス「SmarTrial」が、Fair market value(FMV)方式の費用算定に対応したと発表した。FMVは「医療機関および依頼者の双⽅が、治験実施計画書を理解した上で算定され、納得感があり、かつ、第三者から⾒ても妥当である費⽤」(日本製薬工業協会)のこと。海外では広く浸透しているが、日本では長らく独自のポイント表を使った費用算定が行われており、導入実績は限られている。FMV方式の場合、被験者の来院ごとに症例費用などが設定されるため、既存の支払い方式と比べてCRCや経理担当者の業務負担が増加することが課題だった。SmarTrialでは今回、費用を自動的に算定する機能などを実装し、医療機関がFMV方式に移行しやすくした。

 

帝人「心・血管修復パッチ」を申請

帝人は3月27日、心臓血管手術に用いる「心・血管修復パッチ」(開発コード・OFT-G1)を申請したと発表した。吸収性の糸と非吸収性の糸によるニット状の組織に、吸収性の架橋ゼラチン膜によるコーティングを施したシート。従来のパッチは手術後、時間の経過とともに異物反応や石灰化によって劣化する課題があったが、OFT-G1は自己組織化するため異物反応や石灰化が発生しにくい。大阪医科薬科大、福井経編興業とともに開発を進め、帝人グループの帝人メディカルテクノロジーが申請した。OFT-G1は医療機器の先駆け審査指定制度対象品目に指定されており、帝人は2023年度中の発売を目指す。

 

AnswersNews編集部が製薬企業をレポート

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