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製薬業界 きょうのニュースまとめ読み(2022年9月26日)

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リリー、GIP/GLP-1受容体作動薬「マンジャロ」の承認取得

日本イーライリリーは9月26日、持続性GIP/GLP-1受容体作動薬「マンジャロ皮下注アテオス」(一般名・チルゼパチド)が2型糖尿病の適応で承認されたと発表した。オートインジェクター型注入器を使って週1回投与する。同薬は天然GIPペプチド配列をベースに、GLP-1受容体にも結合するよう改変した単一分子。田辺三菱製薬と7月に結んだ販売提携契約に基づき、田辺三菱が流通と販売を担当し、両社で情報提供活動を行う。2型糖尿病のほか、肥満症・過体重、非アルコール性脂肪肝炎の適応でも開発を行っている。

 

ブリストル、国内初のTYK2阻害薬「ソーティクツ」承認

ブリストル・マイヤーズスクイブは9月26日、1日1回投与の経口TYK2阻害薬「ソーティクツ錠」(デュークラバシチニブ)が承認されたと発表した。適応は「既存治療で効果不十分な尋常性乾癬、膿疱性乾癬、乾癬性紅皮症」。同薬はJAKファミリー分子の1つであるTYK2に対するアロステリック阻害作用を持つ国内初の薬剤。米国でも今月承認された。クローン病や潰瘍性大腸炎などでも臨床第2相(P2)試験を実施している。

 

NBI、膿疱性乾癬の急性症状治療薬「スペビゴ」が承認

日本ベーリンガーインゲルハイムは9月26日、膿疱性乾癬の急性症状に対する治療薬「スペビゴ点滴静注」(スペソリマブ)が承認されたと発表した。同薬は抗IL-36R抗体。プラセボ対照の臨床試験では1週間以内に膿疱を有意に消失させた。掌蹠膿疱症や線維化狭窄クローン病でもP2試験を行っている。

 

アルナイラム、3カ月1回投与のTTR-FAP治療薬「アムヴトラ」が承認

アルナイラムジャパンは9月26日、成人のトランスサイレチン型家族性アミロイドポリニューロパチー(TTR-FAP)治療薬「アムヴトラ皮下注」(ブトリシランナトリウム)の承認を取得したと発表した。同薬はTTR-FAPに対する第二世代のsiRNA製剤。同社が2019年から販売している同「オンパットロ点滴静注」(パチシランナトリウム)は3週1回の投与だが、アムヴトラは3カ月に1回の投与で発症の原因となるトランスサイレチンの産生を持続的に抑制する。米国や欧州でも今年承認された。

 

第一三共、自社創製の抗がん剤「エザルミア」の承認取得

第一三共は9月26日、自社創製の抗がん剤「エザルミア錠」(バレメトスタットトシル酸塩)について、再発または難治性の成人T細胞白血病リンパ腫(ATL)の適応で承認を取得したと発表した。同薬は、多くの血液がんで発現しているヒストンメチル化酵素のEZH1/2を選択的に阻害する作用を持つ。末梢性T細胞リンパ腫などでも開発を進めている。

 

大正製薬、関節リウマチ治療薬の低分子抗体「ナノゾラ」承認

大正製薬は9月26日、抗TNFαナノボディ製剤「ナノゾラ皮下注」(オゾラリズマブ)の承認を取得したと発表した。適応は「既存治療で効果不十分な関節リウマチ」。2015年にベルギーのAblynxから導入した低分子抗体で、2つの抗TNFαナノボディと抗血清アルブミンナノボディが融合した三量体構造を持つ。国内で行ったP2/3試験では、投与16週時のACR20改善率でプラセボに対する優越性が示された。

 

自己投与可能なメトトレキサート「メトジェクト」承認…エーザイが販売

エーザイは9月26日、独メダックから国内販売権を取得した関節リウマチ治療薬「メトジェクト皮下注シリンジ」(メトトレキサート)が承認されたと発表した。関節リウマチに対する自己投与可能なメトトレキサート皮下注製剤は国内初。メダックの日本法人である日本メダックが国内で開発し、承認を取得した。エーザイはメダックと19年5月に締結したライセンス契約に基づき、同薬を国内で販売する。

 

抗てんかん薬「フィンテプラ」が承認…販売は日本新薬

日本新薬は9月26日、国内での独占販売権を有する抗てんかん薬「フィンテプラ」(フェンフルラミン塩酸塩)について、ドラベ症候群に伴うてんかん発作治療薬として承認されたと発表した。他の抗てんかん薬で十分な効果が認められない患者に対し、既存の抗てんかん薬と併用する。国内では米ゾジェニックス(2022年にベルギーUCBが買収)が開発し、昨年末に申請を行っていた。日本新薬は19年に同社と結んだ販売契約に基づき、国内での情報提供活動と販売を担当する。レノックス・ガストー症候群でもP3試験を実施中。

 

ヤンセン、抗BCMA CAR-T細胞療法「カービクティ」が承認

ヤンセンファーマは9月26日、B細胞成熟抗原(BCMA)を標的とする自家CAR-T細胞療法「カービクティ点滴静注」(シルタカブタゲン オートルユーセル)の承認を取得したと発表した。適応は「免疫調節薬、プロテアソーム阻害薬、抗CD38抗体を含む3つ以上の前治療歴を有する再発または難治性の多発性骨髄腫」。単回投与で治療が完了する。CAR-T細胞療法の承認は国内5剤目で、BCMAを標的としたものでは、ブリストルの「アベクマ点滴静注」(イデカブタゲン ピクルユーセル)に続く2剤目。

 

興和、緑内障・高眼圧症治療薬「グラアルファ配合点眼液」承認

興和は9月26日、緑内障・高眼圧症治療薬「グラアルファ配合点眼液」(リパスジル塩酸塩水和物/ブリモニジン酒石酸塩)が承認されたと発表した。同薬は、世界初となるRhoキナーゼ阻害薬リパスジルと、アドレナリンα2受容体作動薬ブリモニジンの配合剤。既存薬との併用による治療が期待される。

 

サノフィ、後天性TTP治療薬「カブリビ」の承認取得

サノフィは9月26日、後天性血栓性血小板減少性紫斑病(TTP)治療薬「カブリビ注射用」(カプラシズマブ)が承認されたと発表した。同薬は止血に関わるフォン・ヴィレブランド因子と血小板の相互作用を阻害し、微小血栓形成を防ぐ新規の作用を持つ。欧州では18年に、米国では19年に承認された。

 

MSD、肺炎球菌ワクチン「バクニュバンス」の承認取得

MSDは9月26日、肺炎球菌ワクチン「バクニュバンス水性懸濁注シリンジ」の承認を取得したと発表した。同ワクチンは15種類(血清型1/3/4/5/6A/6B/7F/9V/14/18C/19A/19F/22F/23F/33F)の血清型に対応した肺炎球菌結合型ワクチン。高齢者や肺炎球菌による疾患への罹患リスクが高い成人が対象となる。小児適応でも今年7月に申請を行っている。

 

4価髄膜炎菌ワクチン「メンクアッドフィ」承認

サノフィは9月26日、4価髄膜炎菌ワクチン(破傷風トキソイド結合体)「メンクアッドフィ筋注」の承認を取得したと発表した。厚生労働省からの開発要請を受け、2014年に承認された同社の4価ワクチン(ジフテリアトキソイド結合体)「メナクトラ」の後継品として開発。2~55歳を対象に行った臨床試験の結果に基づいて承認された。

 

CSLベーリング、HAE急性発作抑制薬「ベリナート皮下注用」の承認取得

CSLベーリングは9月26日、遺伝性血管性浮腫(HAE)の急性発作抑制薬「ベリナート皮下注用2000」の承認を取得したと発表した。血漿分画製剤の皮下注用人C1インアクチベーターで、自宅で自己投与できる。国内では同一成分の静注用製剤「ベリナートP静注用500」が販売されており、「HAEの急性発作の治療」と「侵襲を伴う処置によるHAEの急性発作の発症抑制」の適応で承認されている。

 

興和 イベルメクチン、新型コロナ対象のP3で有効性示せず

興和は9月26日、軽症の新型コロナウイルス感染症を対象に行っていたイベルメクチン(興和の開発コード・K-237)のP3試験で主要評価項目を達成できなかったと発表した。試験は軽症患者1030人を対象に実施。主要評価項目は投与開始から168時間までの臨床症状が改善傾向に至るまでの時間。実薬群、プラセボ群ともに4日前後で軽症化し、統計学的有意差は認められなかった。

 

「レキスキャン」後発品、米で来月5日まで発売停止…上訴中の停止は認めず

アステラス製薬は9月26日、米国で販売している心機能検査補助剤「レキスキャン」について、米デラウェア州連邦地裁が米ホスピーラによる後発医薬品の発売を10月5日まで停止する仮差し止め命令を出したと発表した。アステラスはレキスキャンの特許満了前にホスピーラが後発品を申請したとして同地裁に提訴。1審で訴えが棄却され、今年6月に連邦巡回区控訴裁判所(CAFC)に上訴した。同地裁は上訴中の販売停止は認めておらず、アステラスはCAFCに対し、上訴についての判決が出るまで後発品の発売停止を求める仮差し止め請求を行う方針。

 

「キイトルーダ」子宮頸がんとTNBC術前・術後補助療法に適応拡大

MSDは9月26日、免疫チェックポイント阻害薬の抗PD-1抗体「キイトルーダ点滴静注」(ペムブロリズマブ)について、新たに2つの適応で承認を取得したと発表した。承認されたのは「進行または再発の子宮頸がん」と「ホルモン受容体陰性かつHER2陰性で再発高リスクの乳がんの術前・術後補助療法」。トリプルネガティブ乳がん(TNBC)の適応ではこれまで、手術不能・再発の患者に対してのみ承認されていた。

 

JAK阻害薬「リンヴォック」潰瘍性大腸炎に適応拡大

アッヴィは9月26日、1日1回投与の経口JAK阻害薬「リンヴォック錠」(ウパダシチニブ水和物)について、「既存治療で効果不十分な中等症から重症の潰瘍性大腸炎」への適応拡大が承認されたと発表した。同薬としては5つ目の適応となる。このほか、X線基準を満たさない体軸性脊椎関節炎とクローン病の適応でも申請を行っている。

 

アッヴィ「スキリージ」クローン病に適応拡大、専用の新製剤が承認

アッヴィは9月26日、抗IL-23p19抗体「スキリージ」(リサンキズマブ)について、中等症から重症のクローン病への適応拡大の承認を取得したと発表した。寛解導入療法に使用する点滴静注製剤と、維持療法に使用する皮下注オートドーザーも承認された。掌蹠膿疱症の適応でも今年6月に申請している。

 

リリー「トルツ」添加剤変更の新製剤が承認…注射部位の疼痛軽減

日本イーライリリーは9月26日、抗IL-17 A抗体「トルツ皮下注」(イキセキズマブ)について、注射部位の疼痛を軽減するために添加剤の一部を変更した新製剤が承認されたと発表した。新製剤はクエン酸塩を含まず、臨床試験では既存製剤と比較して注射直後の疼痛が有意に減少した。トルツは国内で2016年に乾癬治療薬として発売。国内外の患者の声を受け、17年から新製剤の研究開発を進めてきた。

 

「アイリーア」未熟児網膜症に適応拡大

バイエル薬品と参天製薬は9月26日、眼科用VEGF阻害薬「アイリーア硝子体内注射液」(アフリベルセプト)について、未熟児網膜症の適応追加が承認されたと発表した。同薬として6つ目の適応症となる。未熟児網膜症は軽度であれば自然に治癒するが、重度の場合は適時の治療が必要とされている。国内の患者数は年間約5000人。

 

「トビエース」小児の神経因性膀胱の適応追加が承認

ファイザーは9月26日、過活動膀胱治療薬「トビエース錠」(フェソテロジンフマル酸塩)について、「体重25kg以上の小児の神経因性膀胱における排尿管理」の適応追加の承認を取得したと発表した。小児の神経因性膀胱に対する治療薬は国内初。従来はカテーテルによる定期的な導尿と抗コリン薬の併用が第1選択とされていた。

 

AnswersNews編集部が製薬企業をレポート

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