アステラス、大型化期待のフェゾリネタントを米国申請
アステラス製薬は6月24日、大型化を期待しているニューロキニン3(NK3)受容体拮抗薬フェゾリネタントを米国で申請したと発表した。対象疾患は「閉経に伴う中等度から重度の血管運動神経症状(VMS)」。承認された場合、閉経に伴うVMSに対する初の非ホルモン療法となる。同薬は、KNDy(キスペプチン/ニューロキニン/ダイノルフィン)ニューロンに結合するニューロキニンB(NKB)をブロックし、脳の体温調節中枢(視床下部)のニューロン活動を緩和することで、顔のほてりやのぼせといった症状を軽減する。アステラスはピーク時にグローバルで3000億~5000億円の売り上げを見込んでいる。
ステラファーマ、BNCTを中国で展開…医療特区に「ステボロニン」供給
ステラファーマは6月24日、ホウ素中性子補足療法(BNCT)に使うホウ素医薬品「ステボロニン」を中国に供給すると発表した。中国・海南省の規制緩和特別区域「海南島医療特区」へのBNCT導入に向け、現地企業と供給に関する基本契約を結んだ。現地企業が新たな医療機関を設立し、住友重機械工業のBNCT治療システム「NeuCure」を設置したあと、2025年度から治療を開始する計画。特区で得られた実臨床データは中国本土での承認申請にも活用できるといい、ステラファーマは特区への進出を足がかりにBNCTの中国展開を進める。
武田、日本製薬の研究・開発・製造事業を承継
武田薬品工業は6月24日、子会社の日本製薬が手掛ける血漿分画製剤の研究・開発・製造などの事業を吸収分割によって承継すると発表した。両社は事業統合を見据えた協議を進めており、今年4月には武田のジャパンファーマビジネスユニットに日本製薬の血漿分画製剤事業部門を統合し、武田による情報提供・収集活動を開始。研究・開発・製造事業を取り込むことで、血漿分画製剤領域の成長を図る。