日本イーライリリーと鳥居薬品、「トルツ」の販売提携を年内で終了
日本イーライリリーと鳥居薬品は11月8日、抗IL-17抗体「トルツ皮下注80mgオートインジェクター/同シリンジ」(一般名・イキセキズマブ)の販売提携契約を年内で終了すると発表した。同薬は2016年11月に乾癬治療薬として発売。両社共同で情報提供活動を行ってきたが、来月末の契約期間満了に伴い終了する。来年からは日本イーライリリーが単独で製造、販売、流通、情報提供活動を行う。
小野、「ベレキシブル」が韓国で承認
小野薬品工業は11月8日、BTK阻害薬「ベレキシブル錠」(チラブルチニブ塩酸塩)について、韓国で「再発または難治性のB細胞性中枢神経系原発リンパ腫(PCNSL)」の適応で承認を取得したと発表した。承認は日本で行った臨床第1/2相(P1/2)試験の結果に基づく。日本では2020年3月に同適応で発売。同年8月に「原発性マクログロブリン血症およびリンパ形質細胞リンパ腫」に適応拡大した。米国でもPCNSLの適応でP2試験を実施している。
MeijiSeika、インド子会社の傘下企業が製造棟を新設へ
MeijiSeikaファルマは11月8日、インド子会社・メドライク傘下のアドコック・イングラムが、インドのベンガルール市に製造棟を新設することを決めたと発表した。医薬品製造受託(CMO)事業の生産能力増強を目指す。アドコック・イングラムはメドライクと南アフリカのアドコック・イングラム・ホールディングスの合弁会社。南アフリカやヨーロッパ、オセアニア向けに医薬品の製造を行っている。新製造棟への投資額は約22億円。2023年3月に生産を開始する予定。
決算
参天製薬(21年4~9月期、11月8日発表)
売上収益1287億5900万円(前年同期比8.3%増)、営業利益188億500万円(0.6%増)。日本やEMEAが好調だったことに加え、昨年9月に買収した米子会社アイヴァンスが貢献し、医療用医薬品事業は前年同期比8.0%増の1203億7000万円だった。22年3月期の業績予想は売上収益2600億円、営業利益415億円の従来予想を据え置いた。
帝人(2021年4~9月期、11月8日発表)
ヘルスケア事業の売上高は907億3000万円(前年同期比24.2%増)、営業利益239億8700万円(45.3%増)。高尿酸血症・痛風治療薬「フェブリク」や、武田薬品工業から承継した糖尿病治療薬の販売が順調だった。今後も主力製品が好調に推移するとして、22年3月期のヘルスケア事業の営業利益を従来予想比20億円増の420億円に上方修正。売上高予想は従来の1800億円で据え置いた。
キョーリン製薬ホールディングス(2021年4~9月期、11月8日発表)
売上高491億200万円、営業利益は6800万円の赤字。会計基準変更前の前年同期と単純比較すると、売上高は2.9%の増加。前年同期の営業利益は15億200万円だった。後発医薬品の供給不安で長期収載品が伸びたほか、後発品の売り上げも増加。一方、原価率の上昇が利益を圧迫した。22年3月期の業績予想(売上高1026億円、営業利益33億円)に変更はない。