厚生労働省は6月17日、後発医薬品の薬価収載を官報告示した。初めて後発品が収載されるのは、抗うつ薬「サインバルタ」(塩野義製薬)や不眠症治療薬「ルネスタ」(エーザイ)、高血圧症治療薬「ザクラス」(武田薬品工業)など9成分(配合剤は1成分としてカウント)。18日付で収載される。
サインバルタに15社、ルネスタに13社
今回、初めて後発品が収載されるのは、
▽不眠症治療薬「ルネスタ錠」(一般名・エスゾピクロン、製造販売元・エーザイ)
▽抗うつ薬「サインバルタカプセル」(デュロキセチン塩酸塩、塩野義製薬)
▽過活動膀胱治療薬「ベシケア錠/OD錠」(コハク酸ソリフェナシン、アステラス製薬)
▽高血圧症治療薬「ザクラス配合錠」(アジルサルタン/アムロジピンベシル酸塩、武田薬品工業)=後発品の統一製品名は「ジルムロ」
▽肺動脈性肺高血圧症治療薬「アドシルカ錠」(タダラフィル、日本新薬)
▽抗がん剤「アリムタ注射用」(ペメトレキセドナトリウムヘミペンタ水和物、日本イーライリリー)
▽制吐薬「アロキシ静注/点滴静注バッグ」(パロノセトロン塩酸塩、大鵬薬品工業)
▽抗アレルギー薬「アレジオン点眼液」(エピナスチン塩酸塩、参天製薬)
▽緑内障・高眼圧治療薬「アイファガン点眼液」(ブリモニジン酒石酸塩、千寿製薬)
――の9成分。
収載企業が10社を超えるのは、サインバルタ(15社)とルネスタ(13社)、アレジオン(12社)で、ザクラスには8社、ベシケアには7社、アリムタには6社が参入する。サインバルタには先発品にはない錠剤とOD錠が、ザクラスにもOD錠が収載される。
ザクラスとアロキシにAG
初めて後発品が登場する9成分のうち、オーソライズド・ジェネリック(AG)が収載されるのは、ザクラスとアロキシの2成分。ザクラスAGは武田テバファーマが、アロキシAGは岡山大鵬薬品が承認を取得しており、アロキシはAGのみの収載となる。日医工はベシケアのAGの承認を取得していたが、品質問題を受けて収載を見送った。