参天、25年度に売上高3150億円…新中計
参天製薬は5月19日、2025年度までの中期経営計画を発表した。最終年度の数値目標は、売上高3510億円以上(20年度実績は2496億円)、営業利益率21%以上660億円以上(同5.2%)。米州での収益体制の確立に取り組むとともに、将来の成長に向けて眼瞼下垂など新規疾患への進出を目指す。
参天 開発中の緑内障手術デバイス、米社との提携を拡大
参天製薬は5月19日、開発中の緑内障手術デバイス「STN2000100(DE-128)」について、米グラウコス・コーポレーションと開発販売提携を結んだと発表した。参天は、米州(北米・中南米)、オーストラリア、ニュージーランドでの開発・商業化・販売の権利をグラウコスに供与。参天は製造を担い、対象地域以外での開発・販売を行う。両社は2019年から20年にかけて、対象地域での代理店販売契約を締結。今年2月、米FDA(食品医薬品局)が同デバイスの承認を見送ったことを受け、緑内障手術デバイス分野で専門性を持つグラウコス主導で早期の承認取得を目指すことにした。
FRONTEO、シミックとAI医療機器の臨床試験でパートナーシップ
FRONTEOは5月19日、シミックとAI医療機器の臨床試験に関するパートナシップを締結したと発表した。FRONTEOは、会話を分析することで認知症の診断を支援するシステムなど、複数の医療用AIを開発中。AI医療機器の開発支援を行うシミックと連携することで、臨床試験の迅速化・効率化を目指す。
JCRファーマ、先駆け指定の「イズカーゴ」を発売
JCRファーマは5月19日、ムコ多糖症II型治療薬「イズカーゴ点滴静注用」(一般名・パビナフスプ アルファ)を発売したと発表した。同薬は、同社独自の血液脳関門通過技術を適用した酵素製剤。脳実質細胞に直接作用することで、全身症状だけでなく、中枢神経系症状の改善や進行抑制が期待される。薬価は10mg1瓶25万1030円。薬価算定では、有用性加算I(40%)と先駆け審査指定制度加算(10%)がついた。ピーク時の売上高予測は85億円。ブラジルでも申請中で、欧米での臨床第3相(P3)試験も準備している。
ヤンセン、ダラツムマブの皮下注製剤「ダラキューロ」発売
ヤンセンファーマは5月19日、多発性骨髄腫治療薬「ダラキューロ配合皮下注」を発売したと発表した。同薬は、抗CD38抗体ダラツムマブにボルヒアルロニダーゼ アルファを配合した皮下注製剤。ダラツムマブの点滴静注製剤「ダラザレックス」は投与に3~7時間かかるが、ダラキューロは3~5分で投与でき、医療従事者と患者の負担軽減が期待される。薬価は15mL1瓶43万4209円。ピーク時に370億円の売り上げを見込む。
中外、リンパ腫向けADC「ポライビー」発売
中外製薬は5月19日、抗CD79b抗体薬物複合体「ポライビー点滴静注用」(ポラツズマブ ベドチン)を発売したと発表した。適応は「再発・難治性のびまん性大細胞型B細胞リンパ腫」。ベンダムスチン塩酸塩、リツキシマブと併用する。薬価は30mg1瓶29万8825円、140mg1瓶136万4330円。ピーク時に120億円の売り上げを予測している。
エーザイ リンパ腫治療薬「レミトロ」を発売
エーザイは5月19日、抗がん剤「レミトロ点滴静注用」(デニロイキン ジフチトクス)を発売したと発表した。適応は、「再発・難治性の末梢性T細胞リンパ腫」「再発・難治性の皮膚T細胞性リンパ腫」。同薬は、IL-2とジフテリア毒素の部分配列からなる融合タンパク質。腫瘍細胞表面のIL-2受容体に結合し、細胞内に移行したジフテリア毒素断片がタンパク質の合成を阻害することで、細胞死を誘導する。薬価は300μg1瓶8万5610円で、ピーク時の売上高予測は18億円。
小野薬品、変形性関節症治療薬「ジョイクル」発売
小野薬品工業と生化学工業は5月19日、関節機能改善薬「ジョイクル関節注」(ジクロフェナクエタルヒアルロン酸ナトリウム)を発売したと発表した。製造販売承認は生化学が持ち、販売を小野が行う。同薬は、ヒアルロン酸にジクロフェナクを化学結合した薬剤で、適応は「変形性関節症(膝関節、股関節)」。薬価は30mg3mL1筒4394円で、ピーク時に69億円の販売を見込んでいる。
久光、がん疼痛治療薬「ジクトル」を21日に発売
久光製薬は5月19日、がん疼痛治療薬「ジクトルテープ」(ジクロフェナクナトリウム)を21日に発売すると発表した。非ステロイド性抗炎症薬を含有する経皮吸収型のがん疼痛治療薬は国内初。薬価は75mg1枚156.50円。ピーク時の売上高予測は34億円。