厚生労働省は2月15日、6月の薬価収載に向けて製薬各社が申請していた後発医薬品を承認した。初めて後発品が承認されたのは、塩野義製薬と日本イーライリリーの抗うつ薬「サインバルタ」や武田薬品工業の高血圧症治療薬「ザクラス」、エーザイの不眠症治療薬「ルネスタ」など。
今回、後発品が初めて承認されたのは、
▽抗うつ薬「サインバルタ」(一般名・デュロキセチン塩酸塩、塩野義製薬/日本イーライリリー)
▽高血圧症治療薬「ザクラス」(アジルサルタン/アムロジピンベシル酸塩、武田薬品工業)=配合剤後発品の統一製品名は「ジルムロ」
▽不眠症治療薬「ルネスタ」(エスゾピクロン、エーザイ)
▽抗アレルギー点眼薬「アレジオン」(エピナスチン塩酸塩、参天製薬)
▽過活動膀胱治療薬「ベシケア」(コハク酸ソリフェナシン、アステラス製薬)
▽緑内障・高眼圧症治療薬「アイファガン」(ブリモニジン酒石酸塩、千寿製薬)
▽同「アゾルガ」(ブリンゾラミド/チモロールマレイン酸塩、ノバルティスファーマ)=統一製品名「ブンチモ」
▽肺動脈性肺高血圧症治療薬「アドシルカ」(タダラフィル、日本新薬)
▽同「レバチオ」(シルデナフィルクエン酸塩、ファイザー)
▽制吐薬「アロキシ」(パロノセトロン塩酸塩、大鵬薬品工業)
など。
日医工 ベシケアAGの承認取得
武田テバファーマは、ザクラスのオーソライズド・ジェネリック(AG)の承認を取得。日医工はアステラスから特許の実施許諾権を受けてベシケアのAGの承認を取得した。
サインバルタは売上高が薬価ベースで600億円を超える大型品。先発品は▽うつ病・うつ状態▽糖尿病性神経障害に伴う疼痛▽線維筋痛症に伴う疼痛▽慢性腰痛症に伴う腰痛▽変形性関節症に伴う疼痛――の適応を持つが、後発品の適応には慢性腰痛症と変形性関節症は含まれない。
すでに後発品が承認されている成分では、抗がん剤「アリムタ」(ペメトレキセドナトリウム水和物)の液剤の承認を富士フイルム富山化学(販売は東和薬品)や日本化薬が取得した。
【AnswersNews編集部が製薬企業をレポート】
・塩野義製薬
・武田薬品工業
・エーザイ
・参天製薬
・アステラス製薬
・大塚ホールディングス(大塚製薬/大鵬薬品工業)