武田や米CSLなど6社、新型コロナ向け血漿分画製剤の開発で協力
武田薬品工業は4月6日、新型コロナウイルス感染症(COVID-19)治療薬候補となる血漿分画製剤の開発で米CSLベーリングと提携したと発表した。開発には、血漿分画製剤に強みを持つ▽独バイオテスト▽英バイオプロダクツラボラトリー▽仏LFB▽スイス・オクタファルマ――4社も参画。6社でノーブランドのSARS-CoV-2に対する高度免疫グロブリン製剤の開発に着手する。対象は、重篤な合併症を発症している患者で、製剤はCOVID-19の回復者から集めた血漿を処理して製造する。
EPS アンジェス・阪大の新型コロナワクチン開発に参画
アンジェスは4月7日、大阪大と共同開発する新型コロナウイルス向けDNAワクチンについて、今後予定する臨床試験を運営・管理するため、CROのEPSグループが参画すると発表した。アンジェスは先月26日から非臨床試験を進めており、有効性や安全性が確認できれば、臨床試験に移行する予定。
武田「Alunbrig」、欧州で非小細胞肺がんのファーストラインに適応拡大
武田薬品工業は4月7日、ALK阻害薬「Alunbrig」(一般名・brigatinib)について、欧州でALK遺伝子陽性進行性非小細胞肺がんへの適応拡大が承認されたと発表した。ALK阻害薬による治療歴のない成人患者が対象。同薬は、欧州では18年に非小細胞肺がん(セカンドライン)の適応で承認されており、日本でも今年2月に申請した。
ロシュ・ダイア、新型コロナウイルス検出用試薬を発売
ロシュ・ダイアグノスティックスは4月7日、新型コロナウイルス(SARS-CoV-2)検出用試薬「コバスSARS-CoV-2」を発売したと発表した。同キットはリアルタイムPCR法を原理とするもので、全自動遺伝子検査装置「コバス6800/8800システム」を使って測定する。同システムは核酸の抽出から増幅・検出まで全てを自動で行うことができ、約3時間で最大96テストの測定ができるという。
共和薬品 中枢神経領域で独ニューロケアと資本提携
共和薬品工業は4月6日、精神疾患領域で個別化治療を手掛ける独ニューロケアグループと資本提携したと発表した。ニューロケアが新たに発行する株式を取得し、資本参加する。同社は、定量的脳波測定や睡眠評価、rTMS(反復経頭蓋磁気刺激療法)などを持っており、心理・薬物療法と組み合わせてうつ病やADHDといった精神疾患に対する診断・個別化医療を提供している。共和は中枢神経領域で事業を展開しており、これを強化する狙い。
東和と国循、植物由来成分の認知症予防効果を共同研究
東和薬品は4月7日、植物由来成分タキシフォリオンの認知症予防効果に関する医学的エビデンスの構築を目的に、国立循環器病研究センターと共同研究を始めたと発表した。東和は昨年7月から国循と健康寿命の延伸を目指した共同研究を行っており、認知症予防はテーマの1つ。東和は今後、共同研究の成果を活用して健康食品やサプリメントの開発を目指す。
帝人、ヘルスケア化学研究棟を稼働
帝人と帝人ファーマは4月7日、東京研究センター(東京都日野市)の敷地内に新設したヘルスケア化学研究棟を同日から稼働したと発表した。新施設は実験エリアと非実験エリアを完全分離するなど、安全性と機能性を考慮。総工費は16億円で、有機合成や分析実験を通してヘルスケア研究開発の強化を目指す。
CSLベーリング「ピリヴィジェン」の新規格が承認
CSLベーリングは4月6日、免疫グロブリン製剤「ピリヴィジェン」について、慢性炎症性脱髄性多発根神経炎の適応で、新たに2.5g/25mLの規格が承認されたと発表した。従来の5g/50mL、10g/100mL、20g/200mLの規格は今年2月、無または低ガンマグロブリン血症の適応でも承認されているが、新規格は慢性炎症性脱髄性多発根神経炎のみに使用できる。