厚生労働省は8月15日、12月に薬価収載予定の後発医薬品21成分53品目を承認した。後発品が初めて承認されたのは、高脂血症治療薬「ゼチーア」(一般名・エゼチミブ)など9成分。
今回、後発品が初めて承認された9成分は、
▽抗HIV薬「エプジコム」(ラミブジン/アバカビル、ヴィーブヘルスケア)
▽血管拡張薬「エリル」(ファスジル、旭化成ファーマ)
▽抗サイトメガロウイルス薬「デノシン」(ガンシクロビル、田辺三菱製薬)
▽過活動膀胱治療薬「ウリトス/ステーブラ」(イミダフェナシン、杏林製薬/小野薬品工業)
▽鉄キレート剤「ジャドニュ」(デフェラシロクス、ノバルティスファーマ)
▽制吐薬「イメンド」(アプレピタント、小野薬品工業)
▽高脂血症治療薬「ゼチーア」(エゼチミブ、MSD/バイエル薬品)
▽抗真菌薬「ファンガード」(ミカファンギン、アステラス製薬)
▽喘息治療薬「パルミコート吸入液」(ブデソニド、アストラゼネカ)
このうち8成分は承認を取得したのが1社だけ。ゼチーアは第一三共エスファが承認を取得。エリルは旭化成ファーマ子会社の旭化成シンメッド、ウリトスは杏林製薬子会社のキョーリンリメディオ、ジャドニュはノバルティスグループのサンドが、それぞれ承認を取得した。これら4成分はオーソライズド・ジェネリック(AG)の可能性がある。
骨粗鬆症治療薬「アクトネル/ベネット」(リセドロン酸)の月1回投与製剤(75mg製剤)にも後発品が初めて承認され、日医工と東和薬品の2社が承認を取得した。
今回、承認を取得した企業が最も多かったのは、抗アレルギー薬「ナゾネックス」(モメタゾン)。同薬には今年6月、ファイザーが後発品を発売しているが、新たに6社が承認を得た。
目玉になるとみられていたファイザーの疼痛治療薬「リリカ」(プレガバリン)の後発品は、今回は承認されなかった。同薬をめぐっては、複数の後発品メーカーが特許無効審判を請求しているが、結論はまだ出ていない。