ファイザー、HER2阻害薬ツカチニブを申請/バイオジェン、ALS薬「クアルソディ」19日発売 など|製薬業界きょうのニュースまとめ読み(2025年3月13日)
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AnswersNews編集部

ファイザー、HER2阻害薬ツカチニブを申請
ファイザーは3月13日、HER2阻害薬ツカチニブ エタノール付加物を申請したと発表した。適応は「化学療法歴のあるHER2陽性の手術不能または再発乳がん」。申請は、トラスツズマブ、ペルツズマブ、トラスツズマブ エムタンシンによる治療歴のある患者を対象に行った海外臨床第2相(P2)試験などの結果に基づく。同試験では、トラスツズマブとカペシタビンにツカチニブを上乗せした群はプラセボとの比較で無増悪生存期間を統計学的に有意に延長した。同薬は、HER2陽性の手術不能または再発乳がんを対象に米国、欧州を含む50カ国以上で承認されている。
バイオジェン、ALS薬「クアルソディ」19日発売
バイオジェン・ジャパンは3月13日、筋萎縮性側索硬化症(ALS)治療薬「クアルソディ髄注」(一般名・トフェルセン)を19日の薬価収載と同時に発売すると発表した。適応症は「SOD1遺伝子変異を有する筋萎縮性側索硬化症における機能障害の進行抑制」。SOD1遺伝子変異はALSの発症に関わる遺伝子変異の1つ。同薬はSOD1タンパク質の生成を抑制するアンチセンス核酸医薬で、ALSの遺伝的原因を標的とした国内初の治療薬となる。薬価は100mg15mL1瓶278万8883円。ピーク時に47億円の販売を見込む。
動物用ワクチン入札で談合、卸2社に課徴金納付命令
山形県が発注する豚熱ワクチンの入札などで談合を行ったとして、公正取引委員会は3月13日、バイタルケーエスケー・ホールディングス(HD)子会社のアグロジャパン(新潟市)と、小田島商事(岩手県花巻市)の2社に計567万円の課徴金納付命令を出したと発表した。公取委によると、2社は遅くとも2020年から、受注価格の低下を防ぐため事前に受注予定者や落札価格を決めていた。談合にはメディパルHD子会社のMPアグロ(北海道北広島市)も加わっていたが、調査前に違反を申告したことで課徴金減免制度が適用され、処分が免除された。
大塚「レキサルティ」欧州で青年期統合失調症に適応拡大
大塚製薬は3月13日、抗精神病薬「レキサルティ」(ブレクスピプラゾール)について、青年期(13~17歳)の統合失調症への適応拡大が欧州で承認されたと発表した。欧州では2018年に成人を対象に承認を取得しており、今回の承認によって対象患者が広がる。
田辺三菱「ラジカット」経口懸濁剤、韓国で申請
田辺三菱製薬は3月13日、ALS治療薬「ラジカット」(エダラボン)の経口懸濁剤を韓国で申請したと発表した。エダラボンの経口懸濁剤は、米国とカナダ、日本、スイスで承認されている。
参天、緑内障・高眼圧症治療薬をシンガポールで発売
参天製薬は3月13日、開放隅角緑内障・高眼圧症治療薬「Rocklatan」(ネタルスジル/ラタノプロスト)をシンガポールで発売したと発表した。欧州ですでに販売しているが、同社のアジア事業地域で発売するのはシンガポールが初めて。同薬はRhoキナーゼ阻害薬とプロスタグランジンF2α誘導体の固定用量配合剤。線維柱帯流出路とぶどう膜強膜流出路の両方を介して房水流出量を増加させる相補的な作用機序によって眼圧を低下させる。