日医工、28日に債権者会議…「ADR成立の見通し」報道
日医工は12月23日、事業再生ADR(裁判外紛争解決手続き)による第3回の債権者会議を今月28日に開くと明らかにした。地元紙の北國新聞が23日、「28日に債権者会議を開き、年内にADRが成立する見通し」と報じたことを受け、「28日に第3回債権者会議の開催を予定していることは事実だが、 ADRの成立の可否について現時点で具体的に決定した事実はない」とのコメントを発表した。同紙は、日医工側が一部金融機関に配慮した債権カット案を示し、これに全15行が同意する見通しだと伝えている。
「ゾコーバ」中国企業と輸入・流通契約
塩野義製薬は12月23日、新型コロナウイルス感染症治療薬エンシトレルビル フマル酸(国内製品名・ゾコーバ錠)について、中国平安人寿保険股份有限公司との合弁会社、平安塩野義有限公司が上薬控股有限公司と中国大陸地区での輸入・流通契約を結んだと発表した。上薬控股は中国の大手製薬グループ、上海医薬集団股份有限公司の子会社で、医薬品の流通に特化した企業。契約に基づき、上薬控股はエンシトレルビルの輸入と卸への販売を行う。平安塩野義は中国当局に申請資料の提出を開始している。
エーザイ レカネマブ、中国で申請データの提出開始
エーザイは12月23日、アルツハイマー病治療薬として開発中の抗アミロイドβプロトフィブリル抗体レカネマブについて、中国で申請データの提出を開始したと発表した。早期アルツハイマー病を対象に行った臨床第2相(P2)試験のデータや、症状の進行抑制を示したP3試験のトップラインデータなどを提出。今後、P3試験のフルデータなどを追加提出する。レカネマブは米国で迅速承認を申請中で、審査終了目標日は来年1月6日に設定されている。エーザイは2022年度中に米国でフル承認に向けた申請を行うとともに、日本と欧州でも申請する予定。
サノフィ、抗PD-1抗体「リブタヨ」が承認
サノフィは12月23日、抗PD-1抗体「リブタヨ点滴静注」(一般名・セミプリマブ)の承認を取得したと発表した。適応は「がん化学療法後に増悪した進行または再発の子宮頸がん」。2次治療を対象に行った国際共同P3試験では、リブタヨ単剤投与群は化学療法群に比べて死亡リスクを31%低下させ、全生存期間を有意に延長した。
キッセイ、慢性特発性血小板減少性紫斑病治療薬「タバリス」の承認取得
キッセイ薬品工業は12月23日、慢性特発性血小板減少性紫斑病(慢性ITP)治療薬「タバリス錠」(ホスタマチニブナトリウム水和物)の承認を取得したと発表した。米ライジェルファーマシューティカルズから導入した脾臓チロシンキナーゼ阻害薬。血小板の破壊を抑制することで慢性ITPの出血症状を改善する。慢性ITPは、原因となる明らかな疾患や薬の服用がないにもかかわらず、血小板数が減少し、出血しやすくなる疾患。国内の患者数は約1.9万人、年間の新規発症者数は10万人あたり2.16人と報告されている。
旭化成ファーマ、抗真菌薬「クレセンバ」承認
旭化成ファーマは12月23日、抗真菌薬「クレセンバカプセル/同点滴静注用」(イサブコナゾニウム硫酸塩)の承認を取得したと発表した。バジリア・ファーマシューティカ・インターナショナル(スイス)からの導入品。アスペルギルス症、ムーコル症、クリプトコックス症が対象となる。
科研 壊死組織除去剤「ネキソブリッド」が承認
科研製薬は12月23日、壊死組織除去剤「ネキソブリッド外用ゲル」の承認を取得したと発表した。適応は「深達性II度またはIII度熱傷における壊死組織の除去」。一般名はない。パイナップル茎の搾汁精製物を有効成分とし、タンパク質分解作用によって壊死した組織を除去する。科研は2016年にイスラエルのメディウンドから日本でのライセンスを取得し、開発を進めてきた。
田辺三菱「ラジカット」経口薬の承認取得
田辺三菱製薬は12月23日、筋萎縮性側索硬化症(ALS)治療薬「ラジカット」(エダラボン)の経口懸濁剤が承認されたと発表した。5ミリリットルを1日1回経口投与する。通院負担などの軽減が期待される。
「イエスカルタ」大細胞型B細胞リンパ腫の2次治療に適応拡大
第一三共は12月23日、CAR-T細胞療法「イエスカルタ点滴静注」(アキシカブタゲン シロルユーセル)について、再発・難治性の大細胞型B細胞リンパ腫に対する2次治療への適応拡大が承認されたと発表した。承認は20日付。従来は「効能・効果または性能」欄に「自家造血幹細胞移植に適応がある患者であって、初発の患者では化学療法を2回以上、再発の患者では再発後に化学療法を1回以上施行したが奏効が得られなかったもしくは自家造血幹細胞移植後に再発した場合、または自家造血幹細胞移植に適応がない患者」とのただし書きがあったが、これが削除された。
中外「ガザイバ」慢性リンパ性白血病への適応拡大が承認
中外製薬は12月23日、抗CD20抗体「ガザイバ点滴静注」(オビヌツズマブ)が「CD20陽性の慢性リンパ性白血病」への適応拡大の承認を取得したと発表した。アストラゼネカのBTK阻害薬「カルケンス」(アカラブルチニブ)と併用する。承認は、アストラゼネカが行ったグローバルP3試験の結果に基づく。
ヤンセン「イムブルビカ」の適応拡大が承認
ヤンセンファーマは12月23日、BTK阻害薬「イムブルビカカプセル」(イブルチニブ)について、「原発性マクログロブリン血症およびリンパ形質細胞リンパ腫」への適応拡大の承認を取得したと発表した。両疾患は、進行が遅く、治癒困難で患者数の少ないB細胞リンパ腫。国内の年間新規患者数は500~700人ほどとされている。
アミカス「ガラフォルド」12歳以上に対象拡大
アミカス・セラピューティクスは12月23日、ファブリー病治療薬「ガラフォルドカプセル」(ミガーラスタット塩酸塩)について、12歳以上16歳未満の患者に投与対象を拡大することが承認されたと発表した。同薬は日本で2018年に発売。従来は16歳以上の患者が対象だった。
サノフィ 後天性血栓性血小板減少性紫斑病治療薬「カブリビ」発売
サノフィは12月23日、後天性血栓性血小板減少性紫斑病(後天性TTP)治療薬「カブリビ注射用」(カプラシズマブ)を発売したと発表した。止血に関わるフォン・ヴィレブランド因子と血小板の相互作用を阻害することで、微小血栓形成を阻害する新規の作用機序を持つ。薬価は10mg1瓶51万5532円で、ピーク時に63億円の販売を見込む。