塩野義、BMI技術のLIFESCAPESと資本提携
塩野義製薬は11月2日、ブレイン・マシーン・インターフェース(BMI)技術を活用した医療機器を開発しているスタートアップ企業LIFESCAPES(東京都港区)と資本提携すると発表した。約1億円を出資する。LIFESCAPESは現在、重症脳卒中患者の運動機能回復に使う医療機器を開発しており、BMI技術を活用したリハビリテーションを繰り返し行うことで神経回路の再構築を促し、患者の意志で麻痺した手を再び動かせるようにすることを目指している。
キッセイ、リンザゴリクスを台湾企業に導出
キッセイ薬品工業は11月2日、自社創製のGnRHアンタゴニスト、リンザゴリクスの台湾での開発・販売権を同国の製薬企業シンモサに許諾する契約を結んだと発表した。キッセイは契約一時金と開発の進捗に応じたマイルストン、売上高に応じたロイヤリティを受け取る。国内ではキッセイが子宮筋腫を対象に臨床第3相(P3)試験を実施中。欧州ですでに承認を取得しており、中国でも導出先が臨床試験の準備を進めている。
アクセリードとナレッジパレット、薬剤耐性がんの遺伝子発現解析で共同研究
Axcelead Drug Discovery Partners(神奈川県藤沢市)とナレッジパレット(川崎市)は11月2日、薬剤耐性がんの遺伝子発現解析に関する共同研究を行うと発表した。肺がんの薬剤耐性に影響を及ぼす細胞と遺伝子群を同定し、そのバイオマーカーの探索と検証を行う。新たな標的タンパク質やバイオマーカーを見出し、薬剤耐性メカニズムの解明や新規創薬標的の創出、臨床試験の成功確率を向上させるバイオマーカーの創出につなげる。
富士製薬、22年9月期通期業績予想を修正
富士製薬工業は11月2日、2022年9月期の業績予想を修正したと発表した。売上高予想を従来予想から5億3900万円減の354億2600万円に引き下げる一方、営業利益は2億8900万円増の37億7700万円に引き上げた。経常利益、純利益も上方修正した。一部の主要製品の販売が計画を下回ったが、デジタル技術の活用などで販売コストを圧縮し、利益は従来予想を上回る見通しとなった。
扶桑薬品、4~9月期業績予想を上方修正
扶桑薬品工業は11月2日、2022年4~9月期の業績予想を上方修正したと発表した。修正後の予想は、売上高253億円(従来予想比3億円増)、営業利益12億円(5億円増)。後発医薬品の販売が堅調に推移している上、売上原価率が想定を下回る見込みで、売り上げ、利益とも期初予想を上回る見通しとなった。
決算
ゼリア新薬工業(2022年4~9月期、11月2日発表)
売上高337億1200万円(前年同期比179%増)、営業利益58億9400万円(120.6%増)。主力の潰瘍性大腸炎治療薬「アサコール」が海外で売り上げを伸ばし、大幅な増収増益となった。炎症性腸疾患治療薬「エントコート」やクロストリジウム・ディフィシル感染症治療薬「ディフィクリア」も好調だった。23年3月期通期の業績予想(売上高660億円、営業利益70億円)に変更はない。