島根大 低ホスファターゼ症向け再生医療の医師主導治験開始
日本医療研究開発機構(AMED)と島根大医学部附属病院は7月15日、低ホスファターゼ症の小児患者を対象に、高純度間葉系幹細胞製剤「REC-01」を移植する新規治療法の安全性・有効性を評価する医師主導治験を開始すると発表した。低ホスファターゼ症は、生まれつき骨の形成に必要な酵素が少なく、石灰化障害による易骨折性、歯の脱落が確認されるほか、けいれんや呼吸障害、低身長などを生じる難病。REC-01は、増殖能・分化能の高い高純度間葉系幹細胞。治験用製剤は、島根大発ベンチャーのPuRECと、ジャパン・ティッシュ・エンジニアリング(J-TEC)が提供する。PuRECにとって、治験用に製剤を供給するのは初めてとなる。
GHIT Fund、新抗結核薬の標的研究に9700万円投資
グローバルヘルス技術振興基金(GHIT Fund)は7月15日、新規抗結核薬の標的研究に総額約9740万円を投資すると発表した。研究には藤田医科大、結核予防会結核研究所、名古屋大、北海道大、米ハーバード大、同ミネソタ大が参加する。GHIT Fundでは57件のプロジェクトが進行中で、これまでの累積投資金額は約261億円となった。
シンバイオ製薬 ベンダムスチンの新規適応症探索、群馬大と共同研究
シンバイオ製薬は7月15日、抗がん剤ベンダムスチンと同リゴセルチブについて、群馬大大学院医学系研究科総合外科学講座と、新規適応症の探索に関する共同研究契約を結んだと発表した。共同研究では、直鎖状ユビキチン鎖生成酵素(LUBAC)阻害に関連する作用を解析。両剤の未知の薬理作用の検討や、既存薬との組み合わせにより得られる薬理作用を見出すとともに、固形がんへの適用可能性を探る。
FRONTEO、介護領域で転倒転落予測AIシステムの実証試験を開始
FRONTEOは7月15日、学研ホールディングス(HD)グループのメディカル・ケア・サービス(MCS)と、介護記録に基づく転倒転落予測AI(人工知能)システムの実証試験を開始すると発表した。FRONTEOは医療機関向けに、看護記録に基づく転倒転落予測AIシステム「Coroban」を販売しており、これを介護領域に応用する。試験では、MCSが運営する介護施設の介護記録を対象に、入居者の転倒転落リスクの予測精度を検証する。FRONTEOは昨年11月に学研HDと業務資本提携を結んでいる。