「キムリア」費用対効果評価で薬価4.3%引き下げ
中央社会保険医療協議会(中医協)は4月14日の総会で、ノバルティスファーマのCAR-T細胞療法「キムリア」(一般名・チサゲンレクルユーセル)について、費用対効果評価の結果に基づいて薬価を4.3%引き下げることを了承した。新薬価は3264万7761円(現行薬価は3411万3655円)で、7月1日から適用される。14日の中医協総会で薬価収載が了承された第一三共の同「イエスカルタ」(アキシカブタゲンシロルユーセル)も、類似薬として収載日からキムリアの新薬価と同額になる。
「エムガルティ」など新薬11成分、21日収載へ
中医協総会は4月14日、日本イーライリリーの片頭痛治療薬「エムガルティ」(ガルカネズマブ)など新薬11成分17品目の薬価収載を了承した。収載は21日。再生医療等製品として、第一三共のCAR-T細胞療法「イエスカルタ」の収載も了承され、同日付で収載される。エムガルティのピーク時売上高予測は173億円。先駆け審査指定制度の対象品目であるオーファンパシフィックの遺伝性血管性浮腫治療薬「オラデオ」(ベロトラルスタット塩酸塩)なども収載される。くわしくはトピックスで。
小野「オプジーボ」原発不明がんへの適応拡大を申請
小野薬品工業は4月14日、免疫チェックポイント阻害薬「オプジーボ」(ニボルマブ)について、原発不明がんへの適応拡大を申請したと発表した。申請は、近畿大病院などで行われた医師主導治験の結果に基づく。同試験では、化学療法既治療例で22.2%の奏効率を示した。原発不明がんの国内患者数は推定約3000人~1万3680人。生存期間の中央値は6~9カ月、5年生存率は2~6%と極めて予後が悪い。
ロート製薬、新型コロナ治療薬候補を導入
ロート製薬は4月14日、バイオミメティクスシンパシーズと新型コロナウイルス感染症治療薬候補のライセンス契約を締結したと発表した。ライセンスの対象となるのはキノロン系の化合物。ウイルスの細胞への感染に重要な役割を果たすタンパク質「ACE2」「TMPRSS2」の遺伝子発現を制御する転写因子「FOXO1」を阻害する作用を持つ。今後、両社で共同開発を進め、事業化についても両社で検討する。