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製薬業界 きょうのニュースまとめ読み(2021年4月8日)

更新日

 

第一三共 急性白血病治療薬「DS-1594」のP1/2試験開始

第一三共は4月8日、再発または難治性の急性骨髄性白血病および急性リンパ性白血病の患者を対象に、「DS-1594」の臨床第1/2相(P1/2)試験を開始したと発表した。同薬は急性白血病の発症要因となるMeninタンパク質とMLLタンパク質の相互作用を阻害し、白血病細胞の増殖を抑える薬剤。試験は研究開発提携を結ぶ米テキサス大MDアンダーソンがんセンターが行う予定で、グローバルで最大170人を登録する。P1試験は用量漸増試験。P2試験では、特定の遺伝子変異を持つ患者を対象に安全性や有効性を評価する。

 

田辺三菱 高血圧治療薬「MT-4129」を米社に導出

田辺三菱製薬は4月8日、自社創製のアルドステロン合成阻害薬「MT-4129」を米ミネラリス セラピューティクスに導出したと発表した。同社が今後、高血圧治療薬としてP2試験を開始する予定。アルドステロンは、高血圧の一因として知られるホルモン。同薬は、コルチゾールなどほかのホルモンに影響を与えずに血漿アルドステロン濃度を低下させる。田辺三菱が行ったP1試験では、アルドステロン低下作用と安全性、忍容性が確認された。

 

ラクオリアのtegoprazan、導出先が米国P1試験を開始

ラクオリア創薬は4月8日、韓国HKイノエンに導出した胃食道逆流症治療薬tegoprazan(韓国製品名・K-CAB)について、同社が米国でP1試験を開始したと発表した。すでにラクオリアが米国P1試験を実施済みだが、開発をスムーズに行うため、HKイノエンがあらためてP1試験を行う。同薬はラクオリアが創製したカリウムイオン競合型アシッドブロッカー。韓国ではHKイノエンが19年に発売しており、同年、北米と欧州を対象とするライセンス契約を結んだ。

 

スペラファーマ ペプチド合成のJITSUBOを完全子会社化へ

イワキグループのスペラファーマは4月7日、そーせいグループの関連会社JITSUBOを完全子会社化すると発表した。そーせいとベンチャーキャピタルなどから全株式を取得する。取得額は非開示。スペラファーマは、JITSUBOのペプチド合成技術を活用し、中分子医薬品や化粧品成分などの機能性ペプチドの受託研究・製造などに事業を拡大。そーせいは構造ベース創薬の事業に注力する。

 

決算

久光製薬(2020年3月~21年2月期、4月8日発表)

売上高1145億1000万円(前期比18.8%減)、営業利益106億7100万円(53.0%減)。薬価改定や新型コロナウイルスによる受診抑制が響き、医療用医薬品は売上高660億6600万円(18.8%減)となった。訪日外国人の減少で一般用医薬品も19.8%減の456億9300万円と苦戦した。22年2月期は売上高1229億円(7.3%増)、営業利益107億円(0.3%増)と増収増益を予想。国内需要は徐々に回復していくとみている。

 

AnswersNews編集部が製薬企業をレポート
第一三共
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