「MR」2カ月連続の2桁増…全体的に求人件数は豊富｜製薬業界 転職市場トレンド（2021年2月）

製薬業界の転職市場のトレンドを、業界専門の転職支援サービス「Answers」「MRBiZ」（運営元：株式会社クイック）の専任コンサルタントが毎月レポートします。

全体的に前月から増加

2021年2月の製薬業界の求人件数は、全体的に前月から増加しました。

職種別に見ると、前月から増加したのは「QC・QA・監査」（18%増）や「MR」（14％増）、「生産技術」（8%増）など。一方、「マーケティング」（9％減）や「MA・MSL」（7%減）、「品質保証/CMC薬事」（4%減）などは減少しました。

［MR］メーカーが1桁台後半の枠で募集

MRの求人件数は前月から14%増で、2カ月連続で2桁増となりました。メーカーで大型の募集が出ているほか、1桁台後半の人数で募集を行っている求人も複数出ています。ダイバーシティに注力する企業もあり、女性MRにとっては転職しやすい時期と言えそうです。一方、CSOは前月までと比べると少し落ち着きましたが、積極的な募集が続いています。

［研究職］バイオベンチャーで募集堅調

前月に引き続き、研究開発が順調に進捗しているバイオベンチャーで採用が堅調です。メーカーでは、大手を中心に専門性の高い人材を求める動きが続いています。計算科学やバイオインフォマティクスの知識・スキルがあれば、アカデミアや異業種からも応募可能です。

［開発職］一部CROで未経験可の求人あり

「CRA」は1%減となりましたが、一部のCROで積極採用が続いています。若手からベテランまで応募できる求人があり、中には未経験でも応募可能な求人も。「開発企画・PM」では、ヘルステックベンチャーからも募集が出ています。

「DM/統計解析」は前月から6％増。CROでは、データマネジメントの経験がなくても、何らかの臨床開発関連業務の経験があれば応募できる求人もあります。このほか、PV（ファーマコビジランス）でもメーカーを中心に採用が拡大しています。

［製造職］メーカーへの転職を目指すなら動きやすい時期

求人件数としては減少となっているものの、品質管理や品質保証に携わる職種で積極的な採用が続いています。大手メーカーを中心に工場の増設を見据えた求人が出ており、メーカーへの転職を目指すなら活動しやすい時期と言えそう。6％増の「製造」でも、各社で生産拡大に向けた募集が行われています。

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新型コロナウイルスの影響が長期化していますが、求人件数は例年と比べても豊富な印象です。一方で、転職活動を行っている方も増えていますので、こまめな情報収集とタイムリーな応募がより重要となってきそうです。

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（コンサルタント　三浦亜理沙）