薬剤耐性菌、国内で年間8000人死亡…国立国際医療研究センターが初推定
国立国際医療研究センター病院AMR臨床リファレンスセンターは12月5日、メチシリン耐性黄色ブドウ球菌(MRSA)とフルオロキノロン耐性大腸菌(FQREC)によって2017年に国内で約8000人が死亡したとする推定結果を発表した。厚生労働省の院内感染対策サーベイランスのデータをもとに全国の菌血症症例数を算出し、過去の研究に基づく死亡率とあわせて死者数を推定。その結果、17年にはMRSA菌血症で4224人、FQREC菌血症で3915人が死亡したと推定された。MRSA菌血症による死者数は減少傾向にある一方、FQREC菌血症は増加しており、同センターは「大腸菌菌血症全体が増加していることに加え、大腸菌のフルオロキノロン耐性が増加しているため」と分析。「AMR(薬剤耐性)対策の重要性を改めて認識させる結果だ」としている。
富士フイルム、米国にバイオ医療の研究所を設立
富士フイルムは12月5日、米国ウィスコンシン州に「バイオサイエンス&エンジニアリング研究所(アメリカ)」を設立し、研究活動を開始したと発表した。再生医療や遺伝子治療といったバイオ医療の研究基盤を強化するのが狙いで、▽バイオインフォマティクス▽セルエンジニアリング▽製造の自動化技術――などに関する研究を行う。今後、ボストンにも同研究所の拠点を開設する予定。
ファイザー アクセラレータープログラムを開始
ファイザーは12月5日、スタートアップコミュニティを運営するCrewwと、オープンイノベーションプログラム「ファイザーヘルスケア・アクセラレーター2020」を開始したと発表した。非感染性疾患の負担軽減によるQOL向上を目指し、連携するスタートアップ企業を募集。対象は国内外のすべての企業で、分野や業種は不問。募集期間は11月27日~12月20日。
改正薬機法が公布
政府は12月4日、改正医薬品医療機器等法(薬機法)を公布した。一部を除いて1年以内に施行される。