田辺三菱、自治医大と血友病Bの遺伝子治療薬を開発
田辺三菱製薬は8月6日、自治医科大と共同で、血友病Bに対する遺伝子治療薬の研究開発に着手すると発表した。開発するのは、血液凝固第IX因子を産生する遺伝子を投与することで、正常な凝固因子の発現を促す治療。1回の投与で済むため、定期的な第IX因子補充療法が不要になると期待される。研究は日本医療研究開発機構(AMED)の「医療研究開発革新基盤創製事業(CiCLE)」に採択されている。
アステラス 大型化期待のfezolinetant、P3試験を開始
アステラス製薬は8月6日、更年期に伴う血管運動神経症状(VMS)の適応で開発中のfezolinetant(開発コード・ESN364)について、欧米・カナダでの臨床第3相(P3)試験で最初の患者への投与を開始したと発表した。中等度から重度のVMS患者を対象に、1日1回の投与での有効性と安全性を評価する。
同薬はアステラスが大型化を期待する選択的ニューロキン3(NK3)受容体拮抗薬。脳内で体温調節中枢を制御するニューロンの活動を正常化させる作用を持ち、ホットフラッシュ(顔のほてり、のぼせ)や寝汗といったVMSを軽減すると期待されている。
武田、保有するメディパルHDの全株式を売却へ
武田薬品工業は8月6日、保有するメディパルホールディングス(HD)の株式をすべて売却すると発表した。武田はメディパルHDの発行済み株式の5.18%(1151万7817株)を保有する筆頭株主。売却について武田は「効率的かつ機動的な資産の運用を図るため」と説明。「取引関係は継続し、事業発展のために引き続き協力関係の強化を図る」としている。
メディパルHDの発表によると、武田は直接保有する1140万269株についてメディパルが行う株式公開買い付けに応募する。残る11万7548株はメディパルHDの取引先持株会を通じて実質的に保有しているが、こちらの売却方法・時期は未定という。
国内医療用医薬品市場、19年4~6月は2.3%増
IQVIAは8月6日、2019年4~6月期の国内医療用医薬品市場が前年同期比2.3%増の2兆6467億4700万円となったと発表した。前年同期を上回ったのは、17年10~12月以来、6四半期ぶり。製品別では、315億7800万円(前年同期比64.1%増)を売り上げたMSDの免疫チェックポイント阻害薬「キイトルーダ」が初めてトップとなった。