ロシュ アルツハイマー病薬クレネズマブのP3試験を中止
スイス・ロシュは1月30日、早期アルツハイマー病を対象に開発中の抗アミロイドβ抗体クレネズマブの臨床第3相(P3)試験を中止すると発表した。独立データモニタリング委員会による中間解析の結果、主要評価項目を達成する可能性は低いと判断した。
別の抗アミロイドβ抗体ガンテネルマブ(P3試験)と、抗タウ抗体RG6100(P2試験)の開発は継続する。
メルクセローノ/ファイザー 「バベンチオ」腎細胞がんの適応拡大を申請、インライタと併用
メルクセローノとファイザーは1月30日、免疫チェックポイント阻害薬の抗PD-L1抗体「バベンチオ」(一般名・アベルマブ)について、腎細胞がんへの適応拡大を日本で申請したと発表した。申請したのは、チロシンキナーゼ阻害薬「インライタ」(アキシチニブ)との併用療法。
エーザイ「フィコンパ」部分てんかん単剤療法の適応拡大を国内申請
エーザイは1月30日、抗てんかん薬「フィコンパ」(一般名・ペランパネル)について、「てんかんの部分発作に対する単剤療法」と「小児てんかんの部分発作」への適応拡大を日本で申請したと発表した。同時に、顆粒剤の剤形追加申請も行った。
同薬の現在の適応は、12歳以上のてんかんの部分発作と強直間代発作に対する併用療法。
中外 オキサロール外用剤とマーデュオックスをマルホに譲渡
中外製薬は1月30日、尋常性乾癬などの角化症治療薬「オキサロール軟膏・同ローション」と尋常性乾癬治療薬「マーデュオックス軟膏」の権利を今年12月1日付でマルホに譲渡すると発表した。3製品は、中外が創製した活性型ビタミンD3誘導体マキサカルシトールが有効成分。国内ではマルホが独占的に販売しているが、同日付で製造販売承認も承継する。
二次性副甲状腺機能亢進症治療薬「オキサロール注」は、引き続き中外が販売する。
武田 デング熱ワクチン「TAK-003」P3試験で予防効果確認
武田薬品工業は1月30日、開発中のデング熱ワクチン「TAK-003」の臨床第3相(P3)試験で主要評価項目を達成したと発表した。
TAK-003は4価デング熱ワクチンで、試験はデング熱流行地域(ラテンアメリカ・アジア)に住む4~16歳の小児・若年者2万人以上を対象に実施。2回接種で予防効果を確認した。
厚労省 青酸カリ入り脅迫文、医薬品の確認徹底を要請
複数の製薬会社に青酸カリとみられる粉末の入った脅迫文が届いた事件で、厚生労働省は医薬品の確認や管理を徹底するよう求める通知を都道府県などに出した。
通知は1月29日付。▽医薬品の外観や封を十分確認する▽医薬品を譲り受ける場合は、譲渡人が許可業者であることを確認する▽医薬品の製造過程・流通過程で異物が混入されないよう、部外者の立ち入りなどに注意する――などの対応を医療機関や製造販売業者などに周知するよう求めている。
米ファイザー 18年12月期は2%増収―イブランスなど好調
米ファイザーが1月29日発表した2018年12月期業績は、売上高536億4700万ドル(前期比2%増)、純利益111億5300万ドル(48%減)となった。特殊要因を除くと純利益は179億5800万ドル(12%増)だった。
乳がん治療薬「イブランス」(41億1800万ドル、32%増)や関節リウマチ治療薬「ゼルヤンツ」(17億7400万ドル、32%増)などが増収に寄与した。19年12月期は520~540億ドルの売上高を見込んでいる。
米アムジェン 売上高4%増、プラリアなど伸びる―18年12月期
米アムジェンが1月29日発表した2018年12月期業績は、売上高237億4700万ドル(前期比4%増)、純利益83億9400万ドル(324.2%増)となった。純利益は、特殊要因を除くと前期比4%増。
骨粗鬆症治療薬「プラリア」(22億9100万ドル、16%増)などが伸びた。高脂血症に対する抗体医薬「レパーサ」は5億5000万ドル(72%増)。昨年米国で発売した片頭痛向け抗体医薬「Aimovig」は1億1900万ドルを売り上げた。19年12月期は売上高218~229億ドルと減収を予想している。
米バイオジェン 18年12月期 10%増収、スピンラザは17億ドルに
米バイオジェンが1月29日発表した2018年12月期業績は、売上高134億5300万ドル(前期比10%増)、純利益44億3100万ドル(75%増)となった。
脊髄性筋萎縮症に対する核酸医薬「スピンラザ」は17億2400万ドルで前期比95%増。多発性骨髄腫治療薬「テクフィデラ」は42億7400万円(1%増)だった。19年12月期は売上高136~138億ドルと増収を見込む。
アイルランド・アラガン 1%減収、51億ドルの純損失―18年12月期
アイルランド・アラガンが1月29日発表した2018年12月期業績は、売上高157億8700万ドル(前期比1%減)、純損益は50億9600万ドルの赤字(前期は41億2600万ドルの赤字)だった。美容用薬「KYBELLA/BELKYRA」で減損損失を計上したことが響いた。19年12月期は売上高150~153億ドルと減収を予想。