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CRA(臨床開発モニター)

新薬開発・治験を行う上で不可欠な職種、CRA(臨床開発モニター)。
このページでは、役割や仕事内容、年収から、CRAに転職する方法やコツ、企業選びの方法まで、CRAに関する情報を網羅しています。

CRA関連のコンテンツ

CRA(臨床開発モニター)とは

CRAについて理解を深める上での入門編。CRAとはそもそもどんな職種? その存在意義と役割を詳しく解説します。さらには、これから転職しようと考える人向けに、CRAという職業の将来性や、どんな会社で働けるのか、さらには男女比や平均年齢など…CRAにまつわる各種データを俯瞰することができます。

CRA(臨床開発モニター)の仕事内容

CRAの役割は、治験が適切に行われているか監視(モニタリング)すること。そのために様々な業務を行っています。ここでは、CRAの具体的な仕事内容をポジションごとに解説していくほか、業務量や1日の流れ、1週間の流れなどもご紹介。CRAという仕事の全容を、イメージしやすく紐解いていきます。

CRA(臨床開発モニター)の年収

CRA(臨床開発モニター)の年収・給与について解説します。CRAの年収は、メーカー、CROで水準が異なります。ここでは、CRAの年収額について、勤務先ごとの平均的な金額や、未経験者の初任給、将来的な昇給幅など…目安となる年収額を様々な角度からご紹介していきます。

CRA(臨床開発モニター)の転職

製薬メーカー、CRO問わず、CRAの求人情報を業界トップクラスの網羅性で掲載しています。
加えて、CRAになるための方法、転職時のテクニックなど…CRAの求人と転職にまつわる情報をまとめたページです。

CRA(臨床開発モニター)の医学統計

CRAの仕事を行う上で、押さえて置いた方が良いのが統計学。症例データを扱う上で、業務効率が格段に向上するからです。ここでは、未経験者の人はもちろん、既にCRAで働いている人も、難しい数式などは一切使わず、医学統計の専門用語、考え方をわかりやすく解き明かします。

CRA(臨床開発モニター)とは

医療従事者と会話するCRAのイメージ

製薬業界で活躍するCRA(臨床開発モニター)は、製薬メーカーの新薬開発に欠かせない治験において重要な役割を担う仕事。

ここではより詳しい役割や存在意義などをわかりやすく解説していきます。

1. CRA(臨床開発モニター)とは

CRA(Clinical Research Associate)とは、新しい薬が開発・リリースされる工程で不可欠な「治験(臨床開発試験)」が適切に行われているか監視・チェックする職種のことをいいます。臨床開発モニターとも呼ばれ、製薬メーカーと医療現場との橋渡しを行います。

具体的には、治験を行う医療機関(病院等)を訪問し、治験開始前の調査や治験に関する契約の取り交わし、モニタリング業務、CRF(症例報告書)の回収、治験終了手続きなどを行うことで、臨床開発試験をスムーズかつ適切に進めます。
CRAは、製薬メーカー、または製薬メーカーに治験の実施を委託されたCRO(Contract Research Organaization)に勤務しています。

医療機器メーカーにも新製品のテストを担うCRAが存在しますが、こちらは会社によってMD-CRA(Medical Device-Clinical Research Associate)などと呼ばれ、区別されていることが多いです。

コラム:新薬ができるまでの流れ

基礎研究
病気を治す可能性がある物質を探したり、薬の元となる物質を作製したり、薬物の候補となる物質のスクリーニングを行います。
非臨床試験
基礎研究によってできた薬物の有用性や安全性を動物実験で確認します。
治験(臨床開発試験)
病院など臨床現場で実際の患者(被験者)へ投薬し、新薬の有効性と安全性を最終確認します。
3段階にわたって、各々2~3年程度の期間で実施するのが一般的です。

第Ⅰ相…健全な成人を対象としたもの。主に安全性を確認。
第Ⅱ相…少数の患者を対象としたもの。用量・用法を確認。
第Ⅲ相…より多くの患者を対象としたもの。実際の治療に近い形で効能と安全性を確認。
承認申請
厚生労働省(医薬品医薬機器総合機構)に承認を得て、製造・販売が開始します。

CRAのより詳しい仕事内容・業務内容は、下記にまとめています。

2. CRAの存在意義・役割

CRAの存在意義は完成した薬をいち早く世に送り出すこと
薬のイメージ

CRAの存在意義は、長年の研究で完成した新しい薬を、いち早く世に送り出すことです。

特効薬の開発のおかげで、ほんの数年前までは治療困難だった難病が治療可能になるなど、現代医療の発展はめざましいもの。しかし、どんなに画期的な技術が用いられ、理論上は効果があるとされる薬でも、実際の効果や人体への影響、安全性がわからなければ、患者に用いることはできません。

そこで活躍するのがCRA。医療機関の協力のもとでCRAが治験を適切に行うからこそ、新薬は上市(リリース)を迎えることができます。CRAの行うモニタリング業務はまさに新薬開発の要。安全を保証した上で、いかに早く新たな薬を世に送り出せるかは、CRAにかかっていると言っても過言ではありません。

薬の安全性を支えることも重要な役割

安全性を証明し新薬をすみやかに世に出す一方で、危険性をはらんだ薬を世に出さないことも治験の目的の1つです。

1980年代に起こった薬害エイズ問題は、人命を救うはずの薬が患者に重篤な悪影響を及ぼした事例として、世界中に大きなインパクトを与えました。それ以来、薬剤の安全性をテストする治験にはより慎重さが求められるようになり、業務量も増加したといわれています。

実際に薬の人体への影響度を調べるのは製薬メーカーの各専門職ですが、それには治験の結果を正確かつ円滑に担当部門へと伝達するCRAの存在が欠かせません。

日本ではドラッグラグ解消に貢献

特に日本においては、ドラッグラグ解消にCRAが貢献していると言われています。

ドラッグラグとは、新薬が厚生労働省に承認されて治療に用いられるようになるまでに長く時間がかかってしまう状態のこと。特にかつての日本では、海外では治療法がほぼ確立されているにも関わらず、それが患者の元に届けられない状態が続いていました。「諸外国に比べてタイムラグが大きく、完成した新薬の上市が欧米諸国よりも数年間遅い」と言われていたほどです。

近年は、CRAがすみやかな治験進行に大きく貢献したことで、新薬完成~承認までの期間が飛躍的に短縮しています。世界同時規格で治験を推し進めるグローバル治験(国際共同治験)を行うことも増えていますが、そこでも国内のCRAが活躍し、ドラッグラグの解消に大きく貢献しています。

3. CRAとして働くにはどんな会社がある?

医薬品開発に携わるCRAの勤務先は製薬メーカーとCROの2種類。CROの働き方には受託型と派遣型があります。

製薬メーカー CRO
受託 派遣
特徴 業務におけるCRO管理業務や試験の進捗管理の比率が高い 製薬メーカーから委託された業務(主にモニタリング)を担う 製薬メーカーの社員に混ざりながら、指示を受けた業務(主にモニタリング)を担う
主な
対応業務
  • ・CRO管理
  • ・試験進捗管理
  • ・施設選定調査
  • ・契約/手続き
  • ・被験者の組み入れ
  • ・モニタリング
  • ・当局対応
  • ・施設選定調査
  • ・契約/手続き
  • ・被験者の組み入れ
  • ・モニタリング
  • ・試験進捗管理 ※
  • ・施設選定調査
  • ・契約/手続き
  • ・被験者の組み入れ
  • ・モニタリング
  • ・当局対応 ※
  • 担当製品 自社製品を担当一つの製品に長く携われる 複数企業の製品を担当幅広い疾患領域経験を積める 派遣先企業毎に案件を担当幅広い疾患領域経験を積める

    ※ …CROやプロジェクトによっては対応しないことがある

    製薬メーカー

    武田薬品工業やアステラス製薬、第一三共をはじめとする日系の製薬メーカーだけでなく、ファイザーやノバルティス、ロシュ、サノフィといった外資系製薬メーカーの日本法人もCRAを雇用しています。海外で開発された薬を日本で販売するには、国内の治験データが必要なためです。一部ジェネリックメーカーでも募集はありますが、採用数は多くありません。
    自社製品として幅広く製品開発に携わることができる点が、製薬メーカーで働く大きな魅力です。

    CRO

    CROはContract Research Organizationの略で、製薬メーカーの治験を受託・代行する専門企業のこと。日本語では「開発業務受託機関」「受託臨床試験実施機関」と訳されます。CROには、2種類の働き方が存在します。

    受託型CRO
    製薬メーカーから治験を丸ごと受託し、CROが中心となって臨床開発試験を代行する。大半のCROは受託型の事業を展開している。
    派遣型CRO
    製薬メーカーで行われる治験に、必要な人数だけCRAを派遣する。一部のCROが派遣型専門で事業を展開する他、受託型のCROのごく一部に、派遣型も行っている企業がある。

    日本でのCROの歴史は1990年代以降とまだまだ浅めですが、1997年の薬事法改正により治験の厳格化が進んでいることと、製薬メーカーが治験を外部に委託する流れが重なり、今やCROは新薬の開発に欠かせない存在となっています。
    CROは働きやすい環境作りに注力している企業が多いとされています。さまざまな製薬メーカーの治験プロジェクトを担当できる点もCROで働く魅力です。

    なお最近では、医療機器メーカーやバイオベンチャーでもCRAの採用が活発化しています。詳細はこちらをご覧ください。

    製薬メーカーへの就業を目指すなら、まずはCROで経験を積むのが一般的なキャリア

    製薬メーカーの場合、経験者やベテラン層向けに募集がかかります。製薬メーカーでの就業を希望するCRAは、CROで経験を積んだ上で製薬メーカーを目指すのが一般的なキャリアといえます。

    コラム:CRAとCRCの違い

    CRAと似た仕事に、CRCというものがあります。CRCはClinical Research Coordinatorの略で、別名「治験コーディネーター」。SMO(Site Management Organization。治験施設支援機関とも)に勤め、CRA同様に新薬の治験に関わる仕事ですが、その内容は大きく異なります。

    CRAは製薬メーカー側、CRCは病院・被験者側から治験に参加

    CRAが治験の適切な実施をモニタリング(監視)する役目であるのに対し、CRCは「治験コーディネーター」と呼ばれるように、治験がスムーズに行われるよう、医療現場で各種調整を行うのがミッション。

    CRAは主に製薬メーカーの代表者として、治験担当医とコミュニケーションを取りながら仕事を進めていきます。対するCRCは、治験に参画する側の立場から、治験担当医・被験者・製薬会社の三者を取り持つ役割を果たします。

    特に被験者に対しては、治験薬の説明を行ったり、診察や検査に立ち会ったり、治験中の相談に乗ったり…被験者が安心して治験に参画できるよう、メンタルケアやサポート役を担います。

    CRAの場合は直接被験者とコンタクトを取ることはありません。同じ治験の適切かつ円滑な実施を支える仕事ですが、CRAは患者さんとの折衝よりも薬の知識や臨床知識を活かしたいという人に選ばれています。

    まとめ

    CRAは治験をモニタリングする仕事を担います。製薬メーカーや受託企業であるCROに在籍する、新薬開発に欠かせない存在です。薬の安全性を支えることはもちろん、ドラッグラグの解消という大きな役割も果たしています。製薬メーカーでは自社製品として幅広く製品開発に携わることができ、CROではさまざまな製薬メーカーの製品開発に携わることができます。製薬メーカーでの就業を目指すなら、まずはCROで経験を積むのが一般的なキャリアです。