CRA(臨床開発モニター)の年収
CRA(臨床開発モニター)の年収はいったいどれくらいなのか、転職したらどのくらいの給与をもらえるのか…。ここでは、CRAの年収について解説します。
CRA(臨床開発モニター)の年収はいったいどれくらいなのか、転職したらどのくらいの給与をもらえるのか…。ここでは、CRAの年収について解説します。
Answersの調査によると、CRAの年代別平均年収は次の通りです。
※Answersによる調査結果をもとに作成(調査期間:2016年4月~2017年12月、有効回答数:N=510)
CRAの年代別の平均年収は、20代後半500万円前後、30代前半600万円前後、30代後半700万円前後、40代以上800万円前後が相場です(管理職の場合は異なります)。
ただし、CRAとしての経験年数によっては、同じ年代でも年収金額に差が出てくるケースがあります。Answersの調査によれば、CRAの経験年数別平均年収は次の通りです。
経験 | 1年 | 2年 | 3年 | 4年 | 5年 | 6年 | 7年 | 8年 | 9年 | 10年以上 |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
(万円) | 464.0 | 518.5 | 522.5 | 576.7 | 590.7 | 619.8 | 605.9 | 640.7 | 753.3 | 778.2 |
※Answersによる調査結果をもとに作成(調査期間:2016年4月~2017年12月、有効回答数:N=510)
2~3年の経験で500万円前後、5~6年の経験で600万円前後が、CRAの経験年数別での平均年収相場です。経験が6年以上になると、各個人のポジション(リーダクラスかスタッフクラスか)で年収額に個人差が生じる傾向にあります。(管理職の場合は異なります)。CROの場合は、在籍企業が日系か外資かによって差が出てくることもあります。
CRAの場合、非管理職の年収レンジは手当を含めて400万円~800万円程度とされています。一部、会社によっては、900万円程度まで出ることも。一般的に、管理職になると水準は上がります。
CRAとしての初年度年収は、手当を含めて400万円~500万円前半程度になります。多くの場合、初任給は一律で、入社後に実力と実績に応じて昇給。年齢は多少考慮されることもありますが、看護師・MR・薬剤師など前職の職種よる差はほとんどありません。なお、新卒として入社する場合の初年度年収は、350万円~450万円程度が相場です。
CRAは実力・成果次第で年収を上げることができます。年功序列制度ではなく努力や成果が反映される給与体系の企業が多いため、優秀な社員は若くして高い給与を得るチャンスがあります。実績次第では、1年間で数十万円の昇給を期待できるかもしれません。
CRAを対象に、外勤・出張時に手当を支給する企業も数多くあります。支給額は1日あたり1,000~3,500円が相場。前項のグラフで示した年収とは別に付与される、CRAならではの待遇です。なお、手当の名称や支給条件は企業によって異なるほか、手当を支給する代わりに基本給を高めに設定する企業もありますので、ご注意ください。
外資 | 530.1 万円 | 650.3 万円 | 746.0 万円 | 840.8 万円 |
---|---|---|---|---|
日系 | 510.1 万円 | 649.5 万円 | 734.9 万円 | 798.8 万円 |
※Answersによる調査結果をもとに作成(調査期間:2016年4月~2017年12月、有効回答数:N=145)
製薬メーカーの場合、一般的に大手企業であればあるほど年収水準が高い傾向にあります。企業規模が同程度の場合、日系・外資による目立った年収水準の差はありません。
また企業によっては、外勤手当の他にも、住宅手当や家族手当などの手当が支給されます。どちらかというと日系企業は手当が手厚い傾向にあるため、手当が上乗せされると日系と外資の差はほとんどないといえます。手当の種類や支給条件は企業によってさまざまです。
製薬メーカーによくある手当・制度の例
・ 住宅手当 例:単身者は上限70,000円、世帯主は120,000円 など
・ 借り上げ社宅 例:家賃の8割会社負担(上限額あり) など
・ 家族手当 例:配偶者10,000円、15歳未満の子供5,000円 など
・ 単身赴任手当
※あくまで一例です。また支給対象の条件が定められている場合があります。
製薬メーカーの情報・求人は非公開の場合が多く、CROに比べてネットなどでの情報収集が困難です。特定の企業の年収や最新の相場を知りたい場合には、企業か転職エージェントへ直接問い合わせることをオススメします。
勘違いされやすいのですが、「製薬メーカーに転職すれば年収が上がる」とは限りません。年収額は既存社員との兼ね合いで決まるためです。これまでの経験内容や配属先の組織環境などによっては、想定したほど年収が高くなかったり、短期的に年収を上げることが難しかったりすることがあります。
外資 | 532.7 万円 | 607.5 万円 | 661.3 万円 | 792.3 万円 |
---|---|---|---|---|
日系 | 468.7 万円 | 533.6 万円 | 607.3 万円 | 727.5 万円 |
※Answersによる調査結果をもとに作成(調査期間:2016年4月~2017年12月、有効回答数:N=365)
CROの場合、外資CROの方が日系よりも年収水準が高い傾向にあります。企業規模と年収水準の関連性はほとんどありません。例外もありますが、住宅手当や家族手当は基本的にないものと考えておきましょう。求人や比較サイト、カジュアル面談(※)を利用すれば、各社のより具体的な給与の目安を知ることもできます。
※カジュアル面談…選考の受験を迷っているCRA経験者向けに実施する、選考要素のない面談。転職エージェント経由で設定できる。
多くのCROでは、グレードやポジションを細かめに設定し、実績・成果に応じて昇格・昇給していく制度を採用。CRAとして優れた能力を発揮する人が評価され、仕事の幅を広げていきやすい環境といえます。
CROには異業種からCRAにキャリアチェンジ転職してくる人も一定数いるため、なかには年齢の割に経験が短い社員も少なくありません。そのため平均年収金額は製薬メーカーよりもやや低めですが、グレードやポジションを上げていけば、高い年収を得ることは十分可能です。早い人は30代前半で管理職に昇進することもあります。
経験の目安 | 外資 CRO | 日系 CRO |
---|---|---|
CRA 1年目(新卒含む) 研修・トレーニング段階 |
400万円~500万円 | 400万円~450万円 |
CRA歴 1年以上 | 480万円~600万円 | 430万円~530万円 |
CRA歴 4年以上 係長・シニア CRA |
580万円~700万円 | 500万円~630万円 |
CRA歴 6年以上 課長代理・CRA リーダー |
650万円~850万円 | 580万円~800万円 |
※Answersによる調査をもとに作成。あくまで目安です。
年収を比較しながら企業を選ぶ際には、業績賞与・手当など内定通知書には記載されない収入も含めて試算・検討することをオススメします。給与形態や賞与・手当の制度により、年収に差が出てくるためです。(一般的に、内定通知書上には「基本給」と「固定賞与」の合計額が記載されます)
職場選びに失敗しないためにも、気になる会社については、制度や過去の賞与実績などにも注目してみるとよいかもしれません。
CRAは年功序列ではなく、努力や成果が反映されやすい職種です。非管理職の年収レンジは手当を含めて400万円~800万円。年代別の平均年収は、20代後半500万円前後、30代前半600万円前後、30代後半700万円前後、40代以上800万円前後ですが、実力次第で昇給も期待できます。企業によって給与制度は異なりますので、キャリアプランや自分の経験に見合った年収金額を知るには、各企業の求人を調べたり、転職エージェントを利用したりするなどして情報収集するのがオススメです。