サンバイオ「アクーゴ」出荷の条件解除へ一変申請/エクメットとクレナフィンに初の後発品、13日収載 など|製薬業界きょうのニュースまとめ読み(2025年6月12日)
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AnswersNews編集部

サンバイオ「アクーゴ」出荷の条件解除へ一変申請
サンバイオは6月12日、昨年7月に条件・期限付き承認を取得した再生医療等製品「アクーゴ脳内移植用注」(一般名・バンデフィテムセル)について、出荷に関する承認条件の解除に向けた一部変更申請が完了したと発表した。承認されれば出荷が可能となる。同社は7月までに出荷が可能になると想定している。アクーゴは、市販品と治験製品の同等性/同質性を評価し、必要な一部変更承認を取得するまで出荷しないことが承認条件の1つとされている。1回目の市販品製造は不適合となったものの、2回目と3回目の製造はすべての基準値を満たし適合となった。
「エクメット」「クレナフィン」に初の後発品、13日収載
厚生労働省は6月12日、後発医薬品の薬価追補収載を官報告示した。収載は13日。初めて後発品が収載されるのは、2型糖尿病治療薬「エクメット配合錠」(ノバルティスファーマ)と爪白癬治療薬「クレナフィン爪外用液」(科研製薬)の2成分。エクメットには東和薬品と日新製薬の2社が参入し、クレナフィンにはオーソライズド・ジェネリック(AG)が単独で収載される。
ベーリンガーインゲルハイム、肺線維症治療薬ネランドミラストを申請
日本ベーリンガーインゲルハイムは6月12日、優先的ホスホジエステラーゼ4B(PDE4B)阻害薬ネランドミラストについて、肺線維症の適応で申請したと発表した。申請は、特発性肺線維症と進行性線維化を伴う間質性肺疾患/進行性肺線維症を対象に行った2つの臨床第3相(P3)試験の結果に基づく。両試験では、52週時の努力肺活量のベースラインからの絶対変化量の低下をプラセボに比べて有意に抑制し、主要評価項目を達成した。
武田薬品、皮下注用免疫グロブリン製剤「ハイキュービア」発売
武田薬品工業は6月12日、促進型皮下注用免疫グロブリン製剤「ハイキュービア皮下注セット」(pH4処理酸性人免疫グロブリン/ボルヒアルロニダーゼ アルファ)を発売したと発表した。適応は無または低ガンマグロブリン血症。ボルヒアルロニダーゼ アルファを組み合わせることで免疫グロブリン製剤を大量に皮下投与できるようにした薬剤。既存の皮下投与製剤は1週または2週間隔での投与が必要だが、ハイキュービアは3週または4週間隔の投与で済む。5g/50mL1セット5万6816円、10g/100mL1セット 11万2154円、20g/200mL1セット22万1382円。ピーク時に22億円の販売を見込む。「慢性炎症性脱髄性多発根神経炎及び多巣性運動ニューロパチーの運動機能低下の進行抑制」への適応拡大も申請中。
武田薬品「リブマーリ」発売
武田薬品工業は6月12日、アラジール症候群・進行性家族性肝内胆汁うっ滞症における胆汁うっ滞に伴うそう痒の治療薬「リブマーリ内用液」(マラリキシバット塩化物)を発売したと発表した。米ミラム・ファーマシューティカルズから日本での開発・販売権を取得した回腸胆汁酸トランスポーター阻害薬。アラジール症候群は胆汁うっ滞により進行性の肝機能障害を引き起こし、進行性家族性肝内胆汁うっ滞症は肝細胞の胆汁を分泌する能力が低下することで肝細胞内に胆汁の蓄積が起こり、進行性の肝疾患に至る。いずれもまれな遺伝性疾患で、小児慢性特定疾病や指定難病に指定されている。薬価は1%30mL1瓶388万8640.70円で、ピーク時に73億円の販売を予測している。