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大塚、精神展開剤の社会実装へ慶応大と共同研究/武田、今期38.7%営業増益予想…関税影響織り込まず など|製薬業界きょうのニュースまとめ読み(2025年5月8日)

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AnswersNews編集部

 

大塚、精神展開剤の社会実装に向け慶応大と共同研究

大塚製薬は5月8日、慶応義塾と、精神展開剤の社会実装に向けた基盤整備のための共同基礎研究契約を結んだと発表した。精神展開剤は、難治性精神疾患に対する新規作用機序の治療法として注目されており、複数の製薬企業が海外で臨床開発を進めている。一方、日本での開発は、慶応大を中心に行われている小規模な特定臨床研究に限られる。両者は共同研究で、▽精神展開剤の開発方針の検討▽治療マニュアルとガイドラインの策定▽専門家育成プログラムの開発▽法的・倫理的課題への対応――などに取り組み、精神展開剤を国内で社会実装するための環境を整備する。

 

エーザイ、エコナビスタへのTOB終了…子会社化へ

エーザイは5月8日、SaaS型高齢者見守りサービスを展開するエコナビスタに対して行っていた株式公開買い付け(TOB)が終了したと発表した。買い付け予定数の下限を上回る応募があり、TOBは成立。エコナビスタは今月14日付でエーザイの連結子会社となる。

 

FRONTEO、熊本大と共同研究…AIでがん治療薬探索

FRONTEOは5月8日、熊本大大学院生命科学研究部消化器外科学講座と共同研究を始めたと発表した。FRONTEOの創薬支援AIを活用し、特定のがん種に治療効果がある既存薬を抽出。熊本大が細胞実験や動物実験、臨床データの調査などを通じて仮説を検証する。

 

決算

武田薬品工業(2025年3月期、5月8日発表)

▽売上収益4兆5815億5100万円(前期比7.5%増)▽営業利益3425億8600万円(60.0%増)▽税引前利益1750億8400万円(231.7%増)▽当期利益1079億2800万円(25.1%減)――。主力の炎症性腸疾患治療薬「エンタイビオ」が9141億円(14.1%増)まで売り上げを伸ばしたほか、円安の影響もあって血漿分画製剤やオンコロジー領域なども2桁増。効率化プログラムによる経費削減も奏功し、利益は大きく増えた。26年3月期は売上収益4兆5300億円(1.1%減)、営業利益4750億円(38.7%増)を予想。事業構造再編費用の減少で大幅な増益となる見通し。米国政府による医薬品に対する関税の導入の影響は織り込んでいない。

 

小野薬品工業(2025年3月期、5月8日発表)

▽売上収益4868億7100万円(前期比3.1%減)▽営業利益597億4700万円(62.6%減)▽税引前利益593億2800万円(63.8%減)▽当期利益500億4700万円(60.9%減)――。がん免疫療法薬「オプジーボ」の売り上げは、薬価引き下げが響いて17.3%減の1203億円。米デサイフェラ買収に伴う費用増や、SGLT2阻害薬「フォシーガ」の販売マイルストン支払いなどで大幅な減益となった。フォシーガは慢性腎臓病での使用が拡大したことで17.7%増の896億円を売り上げた。26年3月期は、売上収益4900億円(0.6%増)、営業利益850億円(42.3%増)を予想。フォシーガは2型糖尿病の適応で今年12月以降に後発医薬品の影響が想定され、10.7%の販売減を見込んでいる。

 

日本新薬(2025年3月期、5月8日発表)

▽売上収益1602億3200万円(前期比8.1%増)▽営業利益354億5000万円(6.5%増)▽税引前利益361億3500万円(7.5%増)▽当期利益325億5800万円(25.9%増)――。デュシェンヌ型筋ジストロフィー治療薬「ビルテプソ」(218億円、24.3%増)の販売が好調で、肺動脈性肺高血圧症・慢性血栓塞栓性肺高血圧症治療薬「ウプトラビ」の国内販売(150億円、15.9%増)やロイヤリティ収入も増加した。26年3月期の業績予想は、売上収益1730億円(8.0%増)、営業利益300億円(15.4%減)。販管費や研究開発費の増加が利益を圧迫する。

 

ゼリア新薬工業(2025年3月期、5月8日発表)

▽売上高873億1100万円(前期比15.3%増)▽営業利益121億9700万円(26.8%増)▽経常利益128億4000万円(50.8%増)▽純利益99億3600万円(28.5%増)――。潰瘍性大腸炎治療薬「アサコール」(236億円、12.7%増)やクロストリジウム・ディフィシル感染症治療「ディフィクリア」(208億円、53.7%増)などの販売が好調だった。26年3月期の業績予想は売上高900億円(3.1%増)、営業利益120億円(1.6%減)。アサコールなどが引き続き伸びる一方、経費の増加で利益は減少する。

 

富士製薬工業(2025年9月期・第2四半期、5月8日発表)

▽売上高240億9500万円(前年同期比12.7%増)▽営業利益23億500万円(59.7%増)▽経常利益22億900万円(2.0%増)▽純利益12億8700万円(69.8%減)――。月経困難症治療薬「アリッサ」や天然型黄体ホルモン製剤「エフメノ」などが伸び、前年同期に新製品の契約一時金を計上した反動で営業利益は大幅に増加。一方、前年同期にあった投資有価証券の売却による一過性の利益がなかったことで純利益は大きく減った。25年9月期の業績予想は売上高533億6000万円(前期比15.7%増)、営業利益48億5000万円(25.0%増)を据え置いた。

 

AnswersNews編集部が製薬企業をレポート

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