
後発品産業構造改革、独禁法上問題ない取り組みの事例集…厚労省と公取委
厚生労働省と公正取引委員会は2月17日、後発医薬品の産業構造改革で独占禁止法上問題とならない取り組み例をまとめた事例集を策定したと発表した。事例集では、▽企業結合▽情報交換▽品目統合▽共同生産・製造委託▽共同調達▽共同配送▽その他の企業間の連携・協力――の各テーマで、独禁法上問題とならない行為を解説。独禁法適用・執行の透明性と予見可能性を高め、後発品メーカーの取り組みを後押しする。厚労省と公取委は「記載した事例以外にも独禁法上問題とならない行為は多くあり、積極的に相談に対応する」としている。
「エクメット」など3成分に初の後発品、6月収載へ承認
厚生労働省は2月17日、6月の薬価追補収載に向けて製薬各社が申請していた後発医薬品を承認した。初めて後発品が承認されたのは▽糖尿病治療薬「エクメット」(ノバルティスファーマ)▽子宮内膜症・月経困難症治療薬「ヤーズフレックス」(バイエル薬品)▽MRI用造影剤「ガドビスト」(同)――の3成分。エクメットの後発品は東和薬品、日新製薬、ダイトの3社が承認を取得した。残る2成分は1社のみの承認。ヤーズフレックスの後発品はバイエル薬品子会社のバイエルライフサイエンスが承認を取得しており、オーソライズド・ジェネリック(AG)とみられる。ガドビストは光製薬が承認を取得した。
小野薬品、腱滑膜巨細胞腫治療薬が米国で承認…買収したデシフェラの開発品
小野薬品工業は2月17日、腱滑膜巨細胞腫治療薬「ROMVIMZA」(一般名・vimseltinib)が米国で承認されたと発表した。昨年買収した米デシフェラ・ファーマシューティカルズが開発したキナーゼ阻害薬。抗CSF1/CSF1受容体療法による治療歴がなく(イマチニブまたはニロチニブによる治療は許容)、手術不適応の腱滑膜巨細胞腫患者を対象に行った臨床第3相(P3)試験では、投与25週時点の客観的奏効率が40%となり、0%だったプラセボ群と比較して統計学的に有意な改善を示した。欧州でも昨年、申請を行っている。
田辺三菱「カナリア」OD錠が承認
田辺三菱製薬は2月17日、DPP-4阻害薬とSGLT2阻害薬の配合剤「カナリア配合錠」(テネリグリプチン臭化水素酸塩水和物/カナグリフロジン水和物)の口腔内崩壊錠(OD錠)が承認されたと発表した。DPP-4阻害薬とSGLT2阻害薬の配合剤のOD錠は国内初。利便性向上と服薬継続を期待する。