1. Answers>
  2. AnswersNews>
  3. きょうのニュース>
  4. 第一三共、米メルクのT細胞エンゲージャーを共同開発/中外、ロシュから潰瘍性大腸炎・クローン病薬導入 など|製薬業界きょうのニュースまとめ読み(2024年8月7日)
きょうのニュース

第一三共、米メルクのT細胞エンゲージャーを共同開発/中外、ロシュから潰瘍性大腸炎・クローン病薬導入 など|製薬業界きょうのニュースまとめ読み(2024年8月7日)

更新日

AnswersNews編集部

 

第一三共、米メルクのT細胞エンゲージャーを共同開発

第一三共が8月7日、米メルクが開発するDLL3標的三重特異性T細胞エンゲージャー「MK-6070」の開発・販売で同社と提携したと発表した。両社は第一三共の3つの抗体薬物複合体(ADC)をグローバルで共同開発・商業化する契約を2023年に結んでおり、これにMK-6070を追加した。MK-6070については、メルクが独占的権利を持つ日本を除く全世界で共同開発・商業化する。第一三共は契約一時金として1億7000万ドル(約249億円)を支払う。利益と費用は両社で折半するが、日本では第一三共が売り上げに応じたロイヤリティを受け取る。MK-6070は現在、複数の進行がんに対する単剤療法や、小細胞肺がんに対するアテゾリズマブとの併用療法で臨床第1/2相(P1/2)試験が行われている。両社は今後、提携する抗B7-H3ADCとの併用療法を評価し、ほかの薬剤との併用療法も検討する。

 

中外、潰瘍性大腸炎・クローン病治療薬をロシュから導入

中外製薬は8月7日、スイス・ロシュが潰瘍性大腸炎・クローン病治療薬として開発している抗TL1A抗体「RG6631」について、同社と導入契約を結んだと発表した。中外は日本での独占的開発・販売権の許諾を受け、一時金とマイルストンを支払う。同薬は炎症と線維化を同時に抑制することで高い効果を発揮すると期待されており、ほかの疾患にも応用の可能性がある。ロシュは年内に中等症から重症の潰瘍性大腸炎を対象にP3試験を開始する予定。クローン病ではP2試験が行われている。

 

「デュピクセント」特例再算定で薬価引き下げへ

中医協総会は8月7日、サノフィの抗IL-4/13受容体抗体「デュピクセント」(一般名・デュピルマブ)について、市場拡大再算定の特例を適用して薬価を引き下げることを了承した。「年間販売額1000億円超1500億円以下かつ基準年間販売額の1.5倍以上」の要件に該当すると判断した。引き下げ幅は、300mgのシリンジ製剤とペン製剤が13.1%、200mgシリンジ製剤が8.7%。レオファーマの「アドトラーザ」(トラロキヌマブ)と日本イーライリリーの「イブグリース」(レブリキズマブ)も類似品として引き下げられる。

同日の中医協総会では、アストラゼネカの重症喘息治療薬「テゼスパイア」(テゼペルマブ)の薬価を、費用対効果評価の結果に基づいて引き下げることも了承した。引き下げ幅はシリンジ製剤が4.1%、ペン製剤が4.0%。再算定や費用対効果評価による新薬価は11月1日から適用される。

 

新薬12成分17品目、15日薬価収載

中央社会保険医療協議会(中医協)総会は8月7日、ノバルティスファーマの発作性夜間ヘモグロビン尿症治療薬「ファビハルタカプセル」(イプタコパン塩酸塩水和物)やユーシービージャパンの抗てんかん薬「ブリィビアクト錠」(ブリーバラセタム)など新薬12成分17品目の薬価収載を了承した。収載は15日付。ファビハルタはピーク時に215億円、ブリィビアクトは178億円の販売を見込む。重症熱性血小板減少症候群ウイルス感染症治療薬として承認を取得した富士フイルム富山化学の「アビガン錠」も収載される。

 

住友ファーマ「ツイミーグ」腎機能障害患者で安全性確認

住友ファーマは8月7日、国内で販売中の2型糖尿病治療薬「ツイミーグ錠」(イメグリミン塩酸塩)について、医薬品リスク管理計画に基づいて行った腎機能障害を持つ患者を対象とした製造販売後臨床試験で安全性と忍容性が示されたと発表した。現在、同薬は腎機能障害患者への投与は推奨されていないが、同社は今年度中に当局と添付文書改訂の相談を行う予定。試験は、腎機能障害を伴う日本人2型糖尿病患者60名を対象に実施。有害事象の発現割合は68.3%で、ほとんどは軽度または中等度だった。16.7%に重篤な有害事象が見られたが、いずれも同薬との因果関係は否定された。投与中止に至った有害事象は6.7%だった。

 

日本新薬、業績予想を上方修正…ロイヤリティ収入や新製品販売が上振れ

日本新薬は8月7日、2025年3月期第2四半期と通期の業績予想を上方修正したと発表した。修正後の通期予想は▽売上収益1540億円(従来予想比40億円増)▽営業利益320億円(10億円増)▽税引前利益325億円(10億円増)▽純利益290億円(45億円増)――。肺動脈性肺高血圧症・慢性血栓塞栓性肺高血圧症治療薬「ウプトラビ」のロイヤリティ収入や、デュシェンヌ型筋ジストロフィー治療薬「ビルテプソ」など新製品の売上収益が上振れ。税金費用の減少で最終利益は従来予想を大きく上回る。

 

科研、23年3月期業績予想を上方修正…開発品譲渡で

科研製薬は8月7日、2025年3月期の業績予想を上方修正したと発表した。修正後の予想は▽売上高885億円(従来予想比134億円増)▽営業利益208億円(134億円増)▽経常利益212億円(134億円増)▽純利益142億円(86億円増)――。多重特異性抗体「NM26」の知的財産譲渡・販売提携オプション契約締結で米ジョンソン・エンド・ジョンソンとスイスのニューマブ・セラピューティクスから総額8600万ドル(126億円)の契約一時金を受け取ることになったため。前期との比較では、売上高が22.8%増、営業利益は118.6%増と大幅な増収増益となる。

 

テルモ、米国にCVC設立

テルモは8月6日、米子会社にコーポレートベンチャーキャピタル(CVC)部門「テルモベンチャーズ」を新設し、活動開始したと発表した。米マサチューセッツ州やカリフォルニア州に人員を配置。5年間・7500万ドル(約110億円)の枠内で循環器疾患や慢性疾患の治療、デジタル技術といった領域で投資を行う。スタートアップが持つ技術や事業アイデアへのアクセスを強化し、オープンイノベーションを推進する。

 

メディパルHD、妊娠中の女性社員にRSウイルスワクチンの費用補助

メディパルホールディングスは8月7日、同社とグループ会社の一部で、妊娠中の女性従業員にRSウイルスワクチンの接種費用補助金を支給すると発表した。妊娠24~36週の希望者に、3万円を上限に実費分を補助する。

 

AnswersNews編集部が製薬企業をレポート

あわせて読みたい

メールでニュースを受け取る

  • 新着記事が届く
  • 業界ニュースがコンパクトにわかる

オススメの記事

人気記事

メールでニュースを受け取る

メールでニュースを受け取る

  • 新着記事が届く
  • 業界ニュースがコンパクトにわかる