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アンジェス「コラテジェン」承認取り下げ、新適応で年内申請/中国ハイへの抗がん剤など新薬承認|製薬業界きょうのニュースまとめ(2024年6月24日)

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AnswersNews編集部

 

アンジェス「コラテジェン」承認取り下げ…重症度問わない適応で年内申請へ

アンジェスは6月24日、販売中のHGF遺伝子治療用製品「コラテジェン」(一般名・ベペルミノゲンペルプラスミド)について、2019年3月に取得した条件・期限付き承認を取り下げ、重症度を問わず閉塞性動脈硬化症の潰瘍の治療に使用できるよう、年内に新たな承認申請を行うと発表した。条件・期限付き承認は重度の患者が対象だが、軽度から中等度の患者を対象に米国で行った後期臨床第2相(P2b)試験で良好な結果が得られたことを踏まえ、対象を広げることにした。申請取り下げに伴って承認の期限は満了となり、販売も終了する。市場にある製品は回収する。

 

東和薬品、平均7.86%賃上げ

東和薬品は6月24日、正社員の給与を月額平均2万449円(7.86%)引き上げると発表した。内訳は定期昇給分が7471円(2.93%)、ベースアップが1万2978円(4.93%)。契約社員らの給与も9.42%引き上げるほか、初任給も引き上げる。実施時期は今年4月から。

 

中国ハイへのMET阻害薬「ハイイータン」が承認

海和製薬は6月24日、MET阻害薬「ハイイータン錠」(グマロンチニブ水和物)の承認を取得したと発表した。適応は「MET遺伝子エクソン14スキッピング変異陽性の切除不能な進行・再発の非小細胞肺がん」。承認の根拠となった国際P2試験では、65.8%の奏効率を示した。海和製薬は、中国・上海に本社を置くハイへ・バイオファーマの日本法人。今年2月に大鵬薬品工業と日本、アジア(中国を除く)、オセアニアでの開発・製造・販売に関するライセンス契約を結んでおり、大鵬が国内での情報提供活動と販売を行う。同薬の承認は昨年3月の中国に続いて2カ国目。

 

ノボ、週1回投与のベーサルインスリン「アウィクリ」承認

ノボノルディスクファーマは6月24日、週1回投与のベーサルインスリン製剤「アウィクリ注」(インスリン イコデク)の承認を取得したと発表した。投与後、可逆的にアルブミンと結合するが、緩徐にアルブミンから解離してインスリン受容体と結合し、1週間にわたって血糖降下作用が持続する。ベーサルインスリンは通常、1日1回または2回の皮下注射が必要で、投与回数の減少と患者の負担軽減が期待される。

 

「アビガン」SFTSに適応拡大

富士フイルム富山化学は6月24日、抗ウイルス薬「アビガン錠」(ファビピラビル)について、重症熱性血小板減少症候群(SFTS)ウイルス感染症への適応拡大の承認を取得したと発表した。SFTSウイルス感染症に対する治療薬は初。同疾患はマダニが媒介する感染症で、国内の患者数は年間100人程度、致死率は約27%と報告されている。富士フイルム富山化学は2018年から国内P3試験を行い、有効性と安全性が確認されたとして昨年8月に申請した。新型インフルエンザ治療薬としては国が備蓄・管理しているため販売はされておらず、富士フイルム富山化学は薬価収載後にSFTS治療薬として販売を開始する。

 

塩野義、新型コロナワクチン「コブゴーズ」承認

塩野義製薬は6月24日、新型コロナウイルス感染症に対する組み換えタンパクワクチン「コブゴーズ筋注」の承認を取得したと発表した。起源株を対象とする1価ワクチンで、初回免疫が対象。今秋冬の定期接種ではJN.1系統に対応した1価ワクチンが推奨されており、コブゴーズは供給しない。塩野義は、今後の推奨株を考慮した開発を進めている。

 

武田、抗CMV薬「リブテンシティ」承認

武田薬品工業は6月24日、抗サイトメガロウイルス(CMV)化学療法薬「リブテンシティ錠」(マリバビル)の承認を取得したと発表した。適応は「臓器移植(造血幹細胞移植も含む)における既存の抗CMV療法に難治性のCMV感染症」。同薬は、pUL97キナーゼとその天然基質を標的として阻害する新規の作用機序を持つ。すでに米国、カナダ、オーストラリア、欧州、中国などで承認されている。

 

ノバルティス、PNH治療薬「ファビハルタ」が承認

ノバルティスファーマは6月24日、発作性夜間ヘモグロビン尿症(PNH)治療薬「ファビハルタカプセル」(イプタコパン塩酸塩水和物)が承認されたと発表した。同薬は補体B因子阻害薬で、血管内溶血だけでなく血管外溶血も抑制する。補体C5阻害薬による前治療にもかかわらず貧血が残存している成人患者を対象に行った国際P3試験では、ファビハルタへの切り替えはC5阻害薬の継続との比較で有効性を示した。

 

JT、アトピー・乾癬治療薬「ブイタマー」の承認取得

日本たばこ産業(JT)は6月24日、芳香族炭化水素受容体(AhR)調整薬「ブイタマークリーム」(タピナロフ)がアトピー性皮膚炎と尋常性乾癬を対象に承認されたと発表した。同薬は、細胞質に存在するリガンド依存性転写因子のAhRを活性させ、炎症性サイトカインの産生を抑制する。アトピー性皮膚炎は12歳以上、尋常性乾癬は成人が対象。販売は鳥居薬品が行う。JTは2歳以上12歳未満のアトピー性皮膚炎を対象としたP3試験を進めている。

 

リリー、抗がん剤「ジャイパーカ」承認

日本イーライリリーは6月24日、抗がん剤「ジャイパーカ錠」(ピルトブルチニブ)が承認されたと発表した。適応は「他のBTK阻害剤に抵抗性または不耐容の再発または難治性のマントル細胞リンパ腫」。同薬はBTK阻害薬で、承認の根拠となった国際P1/2試験では56.9%の奏効率を示した。国内では今年3月のアライアンス契約に基づき、日本新薬が流通・販売と情報提供活動を行う。

 

GSK、骨髄線維症治療薬「オムジャラ」承認

グラクソ・スミスクラインは6月24日、骨髄線維症治療薬「オムジャラ錠」(モメロチニブ塩酸塩水和物)の承認を取得したと発表した。同薬は、JAK1、JAK2,

ACVR1の3つのシグナル伝達経路を阻害する薬剤。JAK1,2の阻害によって腫瘍増殖を抑制するとともに、ACVR1を阻害することで貧血の要因となるヘプシジンを減少させ、造血を促進する。骨髄線維症に対する新薬の承認は約10年ぶり。米国では昨年9月、欧州では今年1月に承認されている。

 

ユーシービー、抗てんかん薬「ブリィビアクト」承認

ユーシービージャパンは6月24日、抗てんかん薬「ブリィビアクト錠/静注」(ブリーバラセタム)について、てんかん患者の部分発作(二次性全般化発作を含む)の適応で承認を取得したと発表した。部分発作に対する抗てんかん薬としては8年ぶりの新薬。静注製剤は、経口薬が一時的に服用できない患者に使用する。忍容性を理由とした用量漸増の必要性がなく、初期用量から臨床効果が期待できる用量で投与できるのが特徴。海外ではすでに欧州など50カ国以上で承認されている。

 

ファイザー、抗生物質製剤「ザビセフタ」の承認取得

ファイザーは6月24日、β-ラクタマーゼ阻害薬配合抗生物質製剤「ザビセフタ配合点滴静注用」(注射用アビバクタムナトリウム/セフタジジム水和物)の承認を取得したと発表した。セフェム系抗菌薬セフタジジム水和物に、新規β-ラクタマーゼ阻害薬アビバクタムナトリウムを配合した薬剤。適応菌種は▽大腸菌▽シトロバクター属▽クレブシエラ属▽エンテロバクター属▽セラチア属▽プロテウス属▽モルガネラ・モルガニー▽インフルエンザ菌▽緑膿菌――、適応症は▽敗血症▽肺炎▽膀胱炎▽腎盂腎炎▽腹膜炎▽腹腔内膿瘍▽胆嚢炎▽肝膿瘍――。

 

第一三共「エザルミア」PTCLの適応追加が承認

第一三共は6月24日、EZH1/2阻害薬「エザルミア錠」(バレメトスタットトシル酸塩)について、「再発または難治性の末梢性T細胞リンパ腫(PTCL)」の適応追加の承認を取得したと発表した。PTCLに対するEZH1/2阻害薬の承認は世界初。同適応では、先駆け審査指定制度の対象品目に指定されている。

 

リリー「レットヴィモ」臓器横断の適応取得

日本イーライリリーは6月24日、抗がん剤「レットヴィモカプセル」(セルペルカチニブ)について、「RET融合遺伝子陽性の進行・再発の固形腫瘍」の適応が承認されたと発表した。同薬は、RETのキナーゼ活性を選択的に阻害する薬剤。これまでに、RET融合遺伝子陽性の非小細胞肺がんと甲状腺がん、RET遺伝子変異陽性の甲状腺髄様がんの適応で承認されている。今回承認された適応には、非小細胞肺がんと甲状腺がんも含まれる。

 

GSK「レルベア」など3医薬品で小児適応取得

グラクソ・スミスクラインは6月24日、気管支喘息治療薬「レルベア」(ビランテロールトリフェニル酢酸塩/フルチカゾンフランカルボン酸エステル)など3つの医薬品で小児適応が承認されたと発表した。同薬のほかに小児適応を取得したのは、全身性エリテマトーデス治療薬「ベンリスタ」(ベリムマブ)と、A型ボツリヌス毒素製剤「ボトックス」。ボトックスは、上肢痙縮・下肢痙縮の適応で2歳以上の用法・用量追加が公知申請に基づいて承認。ベンリスタは5歳以上の小児に対象が広がった。レルベアは、既存の「レルベア100エリプタ」が12歳以上の適応を取得し、5~12歳未満を対象とする「同50エリプタ」も承認された。

 

アストラゼネカ「ネキシウム」小児適応を取得

アストラゼネカは6月24日、プロトンポンプ阻害薬「ネキシウムカプセル/懸濁用顆粒分包」(エソメプラゾールマグネシウム水和物)について、▽再発・再燃を繰り返す逆流性食道炎の維持療法▽非ステロイド性抗炎症薬投与時における胃潰瘍または十二指腸潰瘍の再発抑制▽低用量アスピリン投与時における胃潰瘍または十二指腸潰瘍の再発抑制――の3適応で小児に対する用法・用量の追加が承認されたと発表した。承認は、1~14歳の日本人小児患者を対象に行ったP3試験の結果に基づく。胃潰瘍、十二指腸潰瘍、吻合部潰瘍、逆流性食道炎(初期治療)、非びらん性胃食道逆流症、Zollinger-Ellison症候群の各適応では、2018年に1歳以上の幼児・小児の用法・用量が承認されている。

 

ノボ、血友病治療薬「アレモ」インヒビター非保有でも承認

ノボノルディスクファーマは6月24日、抗TFPI抗体「アレモ皮下注」(コンシズマブ)について、血液凝固第VIII因子または第IX因子に対するインヒビターを保有しない先天性血友病への適応拡大が承認されたと発表した。同薬は昨年9月にインヒビターを持つ先天性血友病の適応で承認されており、今回の適応拡大によって適応症は「先天性血友病患者における出血傾向の抑制」に変更された。

 

アッヴィ「スキリージ」潰瘍性大腸炎への適応拡大が承認

アッヴィは6月24日、抗IL-23p19抗体「スキリージ」(リサンキズマブ)について、中等症から重症の潰瘍性大腸炎への適応拡大が承認されたと発表した。寛解導入療法には600mgの点滴静注製剤を、維持療法には皮下注の360g/180mgオートドーザーを使う。スキリージの適応は今回で7つ目となる。

 

AnswersNews編集部が製薬企業をレポート

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