武田、中国企業と血液がん薬のオプション契約/アルフレッサHD、インテージのCRO事業買収 など|製薬業界きょうのニュースまとめ(2024年6月17日)
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AnswersNews編集部
武田薬品、中国アセンテージと血液がん治療薬のオプション契約
武田薬品工業は6月17日、中国のアセンテージ・ファーマと、第3世代のBCR-ABLチロシンキナーゼ阻害薬(TKI)olverembatinibに関するオプション契約を締結したと発表した。オプション権を行使した場合、武田は中国、香港、マカオ、台湾、ロシアを除く全世界での開発・商業化に関する独占的な権利を取得する。同薬は、TKI抵抗性の慢性期慢性骨髄性白血病(CML)またはT315I変異を有する移行期CML、第1・第2世代TKI抵抗性・不耐容の慢性期CMLの治療薬として中国で販売されている。武田はオプション料として1億ドル(約157億円)を支払うほか、オプション権を行使した場合はオプション行使料とマイルストン、ロイヤリティを支払う。
アルフレッサHD、インテージヘルスケアのCRO事業買収へ
アルフレッサホールディングス(HD)は6月17日、インテージヘルスケアのCRO事業を買収すると発表した。インテージヘルスケアがCRO事業を分割して9月に設立する新会社の全株式を25億円で取得する。アルフレッサHDは買収を通じて臨床開発、承認申請、PMSの機能を強化。インテージヘルスケアはマーケティングリサーチとデータサイエンスの両事業に経営資源を集中させる。
田辺三菱、欧州のアルガトロバン事業を仏社に譲渡
田辺三菱製薬は6月17日、選択的抗トロンビン剤アルガトロバン水和物の欧州事業を仏Ethypharmに譲渡すると発表した。欧州事業では、筋萎縮性側索硬化症(ALS)治療薬「ラジカヴァ」に注力する。アルガトロバンは田辺三菱が創製し、国内では「ノバスタンHI注」の製品名で販売。欧州では2004年にスウェーデンで承認されて以降、13カ国で販売している。
武田薬品元社長の武田國男氏が死去
武田薬品工業は6月17日、元社長CEOの武田國男氏が8日に死去したと発表した。84歳だった。武田氏は創業家出身。1962年に入社し、1993年から2003年まで社長CEOを務めた。在任中はコア事業として医薬品事業に経営資源を集中するなど事業構造改革を進め、01年度には日本の製薬企業として初めて売上高1兆円を突破した。通夜と葬儀はすでに家族葬で執り行った。香典などは辞退しており、お別れの会などを行う予定もない。
アリヴェクシス、アステラスと低分子化合物探索の共同研究
アリヴェクシス(東京都港区)は6月17日、アステラス製薬と低分子化合物の探索で共同研究を行うと発表した。アステラスが選択した新規の創薬標的分子に対し、アリヴェクシスが自社の創薬プラットフォームを活用して化合物を探索。新薬の創出を目指す。アステラスは研究成果に関する権利を獲得できるオプション権を取得する。