
中央社会保険医療協議会(中医協)は1月17日、4月の2024年度薬価改定で計23成分38品目に市場拡大再算定を適用し、薬価を引き下げることを了承した。
再算定を受けるのは、
▽JAK阻害薬「リンヴォック錠」(一般名・ウパダシチニブ水和物)=アッヴィ
▽前立腺がん治療薬「イクスタンジ錠」(エンザルタミド)=アステラス製薬
▽抗がん剤「レンビマカプセル」(レンバチニブメシル酸塩)=エーザイ
▽BTK阻害薬「イムブルビカカプセル」(イブルチニブ)=ヤンセンファーマ
▽抗IL-12/23p40抗体「ステラーラ皮下注」(ウステキヌマブ)=ヤンセンファーマ
▽抗がん剤「エンハーツ点滴静注用」(トラスツズマブ デルクステカン)=第一三共
▽新型コロナウイルス感染症治療薬「ベクルリー点滴静注用」(レムデシビル)=ギリアド・サイエンシズ
――など。
リンヴォックは適応拡大による市場規模の拡大を理由に再算定の対象となり、日本イーライリリーの「オルミエント錠」(バリシチニブ)など5つのJAK阻害薬が類似品としての適用を受ける。
ヤンセンファーマの「アーリーダ錠」(アパルタミド)とバイエル薬品の「ニュベクオ錠」(ダロルタミド)はイクスタンジの類似品として、アストラゼネカの「カルケンスカプセル」(アカラブルチニブ)と小野薬品工業の「ベレキシブル錠」(チラブルチニブ塩酸塩)はイムブルビカの類似品として、それぞれ再算定の対象となった。
メルクバイオファーマの免疫チェックポイント阻害薬「バベンチオ点滴静注」(アベルマブ)も適応拡大による市場規模の拡大を理由に再算定が適用され、小野薬品の「オプジーボ点滴静注」(ニボルマブ)は類似品として再算定を受ける。
23成分のうち、補正加算によって引き下げ率が緩和されるのは8成分。エンハーツは希少疾病の効能追加と真の臨床的有用性の検証でそれぞれ10%の加算を獲得。レンビマとバベンチオにも、真の臨床的有用性の検証で10%の加算がつく。
再算定による具体的な薬価の引き下げ幅は、3月上旬の新薬価告示で明らかになる。
AnswersNews編集部が製薬企業をレポート
あわせて読みたい
関連キーワード
オススメの記事
-
第一三共「エンハーツ」子宮内膜がん1次治療でP3開始/FRONTEOと塩野義、認知機能検査AIの臨床試験開始 など|製薬業界きょうのニュースまとめ読み(2025年6月10日)
-
【2025年版】国内製薬会社ランキング―トップ3は今年も武田・大塚・アステラス、海外好調で軒並み増収
-
【2025年版】製薬会社世界ランキング―トップ3はロシュ、メルク、ファイザー…リリーがトップ10入り
-
MRの求人は9%増、大型採用続く…研究・製造も内資系企業中心に募集活発|製薬業界 今月の転職求人動向レポート(2025年5月)
-
2024年 国内新薬承認取得数ランキング…最多は11承認のアストラゼネカ、新規有効成分はファイザーがトップ