(写真:ロイター)
第一三共 新型コロナワクチン140万回分供給で厚労省と合意
第一三共は11月17日、申請中のオミクロン株XBB1.5対応新型コロナウイルス感染症ワクチンについて、2023年秋開始接種用として140万回分を供給することで厚生労働省と合意したと発表した。日本企業が開発した新型コロナワクチンの購入契約は初めて。第一三共は今年8月、国産として初めて起源株に対応した1価mRNAワクチン「ダイチロナ筋注」の承認を取得。9月にはオミクロン株XBB.1.5対応の1価ワクチンを申請した。供給は薬事承認の取得が条件で、140万回分は年度内に供給する。
「ゾコーバ」346億円で売り上げランキング5位―7~9月国内医薬品市場
IQVIAは11月17日、2023年7~9月の国内医療用医薬品市場が前年同期比4.9%増の2兆8935億円だったと発表した。市場が前年同期を上回るのは10四半期連続。製品別では、MSDの新型コロナウイルス感染症治療薬「ラゲブリオ」が売上高759億円でトップ。今年3月に一般流通を開始した塩野義製薬の同「ゾコーバ」は346億円を売り上げて5位にランクインした。詳しくはトピックスで。
ヤンセン、抗EGFR/MET二重特異性抗体アミバンタマブ申請…肺がんの適応で
ヤンセンファーマは11月17日、抗EGFR/MET二重特異性抗体アミバンタマブを申請したと発表した。適応は、EGFRエクソン20挿入変異を有する手術不能・再発非小細胞肺がんに対する化学療法との併用療法。国内外で行われた臨床第3相(P3)試験では、アミバンタマブと化学療法を併用した群は、化学療法のみの群と比べて無増悪生存期間(PFS)が有意に改善した。米国では2021年5月に迅速承認を取得し、欧州や韓国、オーストラリアなど10以上の国・地域で承認されている。
武田、サイトメガロウイルス感染症治療薬maribavirを申請
武田薬品工業は11月17日、pUL97キナーゼ阻害薬maribavirを「臓器移植(造血幹細胞移植も含む)におけるサイトメガロウイルス感染症の治療」の適応で日本で申請したと発表した。pUL97キナーゼとその天然基質を標的として阻害する抗ウイルス薬。米国や欧州などですでに承認されている。
第一三共「エンハーツ」めぐるシージェンとの特許訴訟で控訴
第一三共は11月17日、抗体薬物複合体(ADC)「エンハーツ」をめぐる米シージェンとの特許訴訟で、損害賠償の支払いなどを命じた1審判決を不服とし、米国連邦巡回区控訴裁判所に控訴したと発表した。1審のテキサス州東部地区連邦地裁判決は、損害賠償4180万ドルに加え、シージェンが持つ特許が満了する来年11月4日までのエンハーツの米国売上高に対して8%のロイヤリティを支払うよう第一三共に命じた。
参天、緑内障・高眼圧症治療薬「Catiolanze」が欧州で承認
参天製薬は11月17日、開放隅角緑内障・高眼圧症の眼圧下降を目的とする点眼薬「Catiolanze」(一般名・ラタノプロストカチオニック乳化点眼剤)が欧州で承認されたと発表した。プラスに帯電した点眼液がマイナスに帯電した眼表面に引きつけられ、 眼表面での分布と滞留性が向上する技術を用いている。欧州とアジアで行ったP3試験では、ラタノプロストに対して眼圧降下の非劣性と眼表面疾患改善の優越性を示した。
「XTANDI」米で適応拡大が承認
アステラス製薬は11月17日、経口アンドロゲン受容体阻害薬「XTANDI」(エンザルタミド)について、米国で「生化学的再発のリスクが高い非転移性去勢感受性前立腺がん」への適応拡大の承認を取得したと発表した。単剤もしくはゴナドトロピン放出ホルモン(GnRH)療法との併用で治療される可能性がある。同適応で承認された新規ホルモン療法は米国初。