中外・ツーセル、再生細胞治療製品のライセンス契約解消
中外製薬とツーセル(広島市)は4月13日、2016年に締結した膝軟骨再生細胞治療製品「gMSC1」に関するライセンス契約を解消すると発表した。膝関節における外傷性軟骨損傷と離断性骨軟骨炎を対象とした臨床第3相(P3)試験で主要評価項目を達成できず、両社で開発方針を協議してきたが、協業で開発を続けることは製品価値最大化につながらないと判断した。契約解消に伴い、中外は付与されていたすべての権利を返還する。
参天が新中計 「構造改革」「地域戦略」で収益最大化…25年度に売上高2800億円
参天製薬は4月13日、2023~25年度の中期経営計画を発表した。「構造改革」と「地域事業の売り上げ最大化」の2軸で収益の最大化を図るとしており、最終年度の数値目標は売上高2800億円(22年度の予想は2720億円)、コア営業利益560億円(同410億円)。構造改革では、米国事業の合理化を進めるとともに、投資の見直し、コスト最適化、生産性向上に取り組む。地域事業の売り上げ最大化に向けては、コマーシャルエクセレンスを強化するほか、各地域の売り上げ拡大につながる事業開発を進める。
オーファンパシフィック、尿素サイクル異常症治療薬のP3試験開始
オーファンパシフィックは4月13日、尿素サイクル異常症(UCD)治療薬グリセロールフェニル酪酸の国内P3試験を開始したと発表した。UCDの治療には現在、オーファンパシフィックの「ブフェニール」が使用されているが、グリセロールフェニル酪酸は無味無臭の服用しやすい経口液剤で、海外では広く使用されている。オーファンパシフィックは2022年にImmedica Pharma(スウェーデン)から日本での開発・製造販売権を取得した。
バイエル、クラウド型画像診断支援AIプラットフォームを14日発売
バイエル薬品は4月13日、クラウド型の画像診断支援AIプラットフォーム「Calantic(カランティック)デジタルソリューション」を14日に発売すると発表した。さまざまなメーカーの画像診断関連AIアプリケーションにアクセスして活用できるのが特徴。独バイエルが買収した英ブラックフォード・アナリシスの技術を活用して開発した。
第一三共ヘルスケア「カロナール」OTCの承認取得
第一三共ヘルスケアは4月12日、医療用のアセトアミノフェン製剤「カロナール」と同一商標・同一成分のOTC医薬品「カロナールA」の製造販売承認を取得したと発表した。医療用カロナールの製造販売元であるあゆみ製薬が商標の使用を許可し、当初は同社がOTCの製造も行う予定だったが、新型コロナウイルス感染症などの影響で医療用の需要が高まっていることから、あゆみ製薬は医療用の供給を優先する。第一三共ヘルスケアはかわりの製造所を検討しており、「発売時期や製品仕様などは決定次第お知らせする」としている。
ADDP、山田COOが社長就任へ
Axcelead Drug Discovery Partners(ADDP、神奈川県藤沢市)は4月13日、山田伸彦COOが5月1日付で社長に就任すると発表した。現社長の池浦義典氏が持株会社アクセリードの社長に就くのに伴う人事で、池浦氏はADDPの会長も兼ねる。山田氏は1986年に武田薬品工業に入社。医薬営業本部営業企画部長などを歴任し、2015年からはR&Dトランスフォーメーションオフィスのジャパン・ヘッドとして研究開発部門の組織再編に携わった。17年に池浦氏とともにADDPの前身を設立し、18年からCOOを務めている。
決算
久光製薬(2023年2月期、4月13日発表)
売上高1283億3000万円(前期比6.8%増)、営業利益115億9900万円(24.2%増)。国内は医療用、一般用とも前年を下回ったが、一般用を中心に海外事業が好調だった。24年2月期は、売上高1323億円(3.1%増)、営業利益118億円(1.7%増)を見込む。