
田辺三菱 子会社メディカゴのコロナワクチン、最終治験で71%の有効性
田辺三菱製薬は12月7日、子会社メディカゴ(カナダ)が開発している新型コロナウイルスワクチン「MT-2766」について、臨床第2/3相(P2/3)試験のP3パートの中間解析で良好な有効性と安全性を確認したと発表した。オミクロン株を除くすべての変異株に対する有効性は71%で、デルタ株には75.3%の有効性を示した。田辺三菱は中間解析の結果に基づいて近くカナダで申請を行うほか、米国や英国でも申請する予定。日本では、実施中の1/2試験と今回のデータに基づいて来春の申請を目指す。P2/3試験は、カナダ、米国、英国、メキシコ、アルゼンチン、ブラジルの6カ国で2万4000人以上を対象に実施。英グラクソ・スミスクラインのアジュバントを併用し、発症予防効果をプラセボと比較した。
「アクテムラ」コロナ治療薬として欧州で承認
中外製薬は12月8日、抗IL-6受容体抗体「アクテムラ」(一般名・トシリズマブ)について、重症の新型コロナウイルス感染症に対する治療薬として欧州で承認を取得したと発表した。投与対象となるのは、全身性コルチコステロイドの投与を受けており、酸素投与または人工呼吸を必要とする成人患者。緊急性を踏まえ、欧州医薬品庁(EMA)は欧州医薬品委員会の承認勧告から数時間で正式な承認を出した。
富士フイルム、欧州で培地の新工場を稼働
富士フイルムは12月8日、細胞培養に使う培地の新工場を欧州で稼働させたと発表した。約30億円を投じてオランダ子会社FUJIFILM Manufacturing Europeに建設したもので、バイオ医薬品の需要増に対応する。新工場では、バッファーや滅菌注射用水も生産し、顧客の創薬・医薬品製造をサポートする。
AnswersNews編集部が製薬企業をレポート
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